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スキルの棚卸しと積み立て

「スキルの棚卸し」が最近気になっている。人生100年時代とはよく聞くけど、いま持っているスキルでは100年間はもたないだろうから、40歳位からリカレント、学び直しをしましょうということは、誰かに強制されなくても必要性をじりじりと感じている。

そもそも、いま主流のスマホ対象サービスやテクノロジー関連分野も、ここ数十年で出てきたことを考えると、100年のうちに何度、学び直してスキルを得なければいけないのだろうかと心配にも。まずは一回目の「スキルアップデート」が必要なのだろうと思っている。

そこで、「スキルアップデート」と「スキルの棚卸し」の関係についての考えてみたいのだけれども、一言で言うと、スキルをアップデートするためには、どのスキルを強化して伸ばしていくべきか、まずは現状認識が必要だと考えていて、これを棚卸しと考えている。

では次に、どんな風に棚卸しをしていくのか、イメージでいうと、とある人がまず、キャリアコンサルタント的な人にヒアリングをしてもらう。ヒアリングする側はどんなスキルをその人が持っているか、どんなスキルに市場価値があるか、または将来市場価値を保ち続けるかという視点で、その人の持つスキルを掘り起こして棚卸しする。そうすると、その人の得意分野、今後伸ばしていくべき分野が明確になるのではというのが想定となっている。

そうやって見いだした「棚卸しスキル」をどう生かしていけば良いかを、この上で考えてみたいと思う。棚卸しの先に見えてくるのは「スキルへの投資、積み立て、資産形成」という流れ。棚卸しでわかった自分の得意スキルは、将来役に立てられるようにさらに磨いていく必要がある。スキルをさらに伸ばせるよう、研修や教育などで訓練を積んでいくことが必要で、これを投資と考えてみたい。

経済活動の場合と同じく、投資を続けていけば、スキル資産は積み上がっていくことになる。結果としてスキル資産が形成されていくことになる。資産運用と同じく、ポートフォリオの見直しは定期的に、経済社会情勢に応じて行われることが期待されていて、定期的に、世の中に求められているスキルやニーズとのずれがないかを軌道修正していく。

積み立てたスキル資産をいつ実際に活用するのか、実際の活用のシーンが定年後に訪れるかもしれないし、在職中に副業というカタチで訪れるかもしれない。あるいは、すぐに訪れるかもしれない。個々人の状況で、スキルセットを実際に運用していくタイミングは異なると思うけど、そこでスキルを持っている人と、スキルを求めている相手(企業や団体などの組織)とのマッチングを適切に行える枠組みが必要となってくる。

スキルが会社に紐付く時代は変化を遂げたと思う。スキルは個人に紐付くもので、個人は自分のスキルを組織横断的に活用している。例えば、PRスキルに長けた人は、そのスキルをベースに複数の組織で広報に参画するといった働き方が日常で見られるようになっている。今では、組織に属する人たちをつなぎ止めるものは、会社の名前ではなく、会社が掲げるミッションと目指す社会課題の解決などのテーマとなってきていると感じる。テーマと自分のスキルが合致するかどうか、柔軟な働き方ができるようになった。

これらのシミュレーションから考えたのは、これからの時代に必要なのは、スキルの棚卸し職人と、スキル強化のための研修などを行う職人。そして、スキルのニーズをつなぐマッチング職人。みんなが集まれば、スキル活用は次のステージに進んでいくのではないかと、あれこれ思案している。

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