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男の料理は肉塊より常備菜から

ローストビーフ、燻製、スパイスカレーなど、手間ひまかけるのが男の料理とイメージしてないか。それ、かみさん視点で見れば迷惑の一言。俺がそうだった。男子料理のムック本を買い込み、肉のはなまさで牛腿肉の塊を買い、キッチンで格闘すること数時間。なんとか出来たももの、調理用具は出しっぱなし、レンジ、オーブンは油だらけという始末。もうキッチンは使わないで、とかみさんは言い、となる。
料理を習い始めて20年近くなるが、そこで気が付いた。日本の家庭なら食卓に普通に乗る常備菜、そう作り置きのおかずこそ重要だということ。居酒屋の突き出しや大皿料理でよく供される献立といってもいい。ご飯のお供として鉄板のおいしさで、食べ飽きず、しかも栄養があって、身体にいいおかずたち。たとえば以下のラインアップだ。まともに料理と向き合ってこなかった男子でも、1カ月がんばればこのぐらいは作れるようになる。

・鹿尾菜(ひじき)の煮物
・切り干し大根
・ほうれん草のごま浸し
・いんげんのごまみそ酢和え
・卯の花の煮物
・きんぴらごぼう

さらに鳥肉や卵料理を加えて、次ぎの献立が作れるようになると、かみさんばかりか、子供たちからも父ちゃん料理へのリスペクトがゲットできる。

・筑前煮
・炒りどり
・とり腿肉の竜田揚げ
・江戸厚焼き玉子焼き

これらの献立、かなりの頻度で作っても食べ飽きない。さらに言えばお弁当のおかずにもなる。手軽な食材でさっと作れて、みなが喜ぶ。これ、まさに「けとはれ」でいえば「け」、つまり日常の料理の王道。そこに「はれ」の料理も1、2品マスターすれば、最強の料理男子の誕生だ。その「はれ」の料理についてはまた別の機会に書くこととしましょ。
さて、こうした常備菜、ネットで検索すればすぐにレシピが出てくる。が、実際に作っても本当のおいしさには辿りつかない。なぜか。正しい料理の仕方を習って気付いたのがこの3点。

・食材の基本的な扱い方が省かれている
・そもそも工程が間違っている
・だしを使っていない

たとえば切り干し大根の煮物など、水っぽくなって味が入らない、ほうれん草のごま浸しもふやけて醤油が強いなど、ほどよい着地ができないのだ。これ、やはり料理の土台、ファンダメンタルな技術と知識がないから、レシピ通りにやってもうまくいかない。
ではその料理の基本をどうして身に付けるのか。トライアンドエラーを繰り返すのもいい。本で知識を学ぶのもいい。が、大人の解決としては、

・お金で解決

つまり、有料で習うことだ。独学では数年かかるところを、正しく習って習得期間を数カ月に短縮すること、まさに時間をお金で買うというやつだ。自身そうしたし、その効果を実感もしている。
ちなみに、不詳私、GON'S KITCHENと銘打って近茶流懐石料理をお教えしている。懐石料理教室というと敷居が高くなるが、実際にやっていることは、先に書いた日常で使える献立を軸に教室を主宰している。1回最大6人の受入なので、教室というよりもサロン的な運営、ご興味があればご連絡を。時間を買うなら我がGON'S KITCHENで、というオチ、失礼しました<(_ _)>

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