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なぜ、カウンセリングは病になってからしか受けないのか?

こんにちは。顔がデカいでお馴染みのゴンさんです。


欧米人は、頻繁にカウンセリングを受けるって知っていますか?


みなさんは、カウンセリングに行ったことはありますか?

行ったことが無いという方も多いのではないでしょうか。


日本では、心理カウンセリングは病になってから行くものだ

という認識が浸透しています。

カウンセリングに行くと聞くと


「あの子、病んでいるんだ」

「なんか大変なことを抱えているんだろう」

「かわいそうに」


そんなネガティブな印象を持つ方が多いのではないでしょうか。


だから、

「カウンセリングに行くことは恥ずかしいこと」

「カウンセリングに行くと病んでると思われるから行きたくない」

となっているように思います。


これは絶対におかしい


こんな考えが浸透しているから、

日本はうつ病患者が多く、
自殺者も多くなってしまうのです。


カウンセリングは病気と向き合うだけでなく

心のメンテナンスをする場でもあります。

深刻な病気が発病する前にカウンセリングで心のメンテナンスをしていれば、防げた病気もあるかもしれません。


事実、アメリカではカウンセリングは日常的なものになっています。

病気を治すためだけものではありません。

仕事の話をしたら、人間関係の話をしたり、
恋人との話をしたり

日常の悩みを相談に行くのです。


髪が伸びたから美容室、

肩が凝ったからマッサージ

心が疲れたからカウンセリング


このくらい、カウンセリングは日常的なものになっています。


僕もスクールカウンセリングにお世話になった経験がありますし、

講師をしているときは、心が不安定な生徒や保護者を見てきました。


そんな経験から、昔の僕も含め一様に言えるのは


「カウンセリングに行くことは恥ずかしいことだ」

という自分の思い込みと

「カウンセリングに行くなんて...」

という、世間の風潮があるということです。


これは絶対におかしい。


インフルエンザの予防接種も、歯科検診も推進しているのに

精神疾患の予防は「恥ずかしいもの」になってしまているんです。


病が予防できるなら、した方がいいに決まっているじゃないですか!


日本人がカウンセリングを「恥ずかしもの」だと思うようになってしまった理由は2つあると思います。


1つ目は「村社会」

2つ目は「年功序列の終身雇用」

です。


まずは「村社会」です。

私たちは長い間”集落”を形成して生活をしていました。

周りと協調し互いに配慮しながら助け合っての生活です。

いわゆる”ご近所さん”です。


しかし、それは逆を返せば、「みんなと違うことは嫌われる」ということにもなります。

ご近所さんに嫌われたくない、変な目で見られたくないという思いが

日常とは違う”カウンセリング”というものを遠ざけてしまうのです。


あなたにも心当たりありませんか?

「あそこの家の子、カウンセリングなんていてるんだって~大変ね~」

なんて、心配した振りをしながら楽しそうにしゃべている近所のおばさんに。


2つ目は「年功序列の終身雇用」です。

今こそ雇用の形はいろいろありますが、

元々日本の企業は、ほとんどが終身雇用制度をとっていました。

一回入れば定年まで企業に居続ける制度です。

しかも給与体制は年功序列。

長く働いていた人がたくさん給料をもらえる仕組みになっていました。

ここで何が起こるかというと

年功序列で偉くなったおじさんたちの

「俺の若い頃は攻撃」

入れ替わりが少ない社員同士の

「協調という名の遺物探し」です。


「俺が若い頃は寝ずに働いた」「俺の若い頃は休みなんかなった」

「俺の若い頃は靴が擦り切れるまで営業をした」

「俺の若い頃は...」


この考えが長いこと続いた日本では、

精神的に弱いのは自分が未熟だからだととらえられ

カウンセリングに行くのはダメな奴だというイメージを持たれてしまいました。

(実際に、カウンセリングを受けたと両親に伝えると、どうしてうちの子がと泣き出すお母さんや、何をしているんだと怒りだすお父さんもいるそうです)


また、終身雇用で入れ替わりの少ない会社では、社員の顔ぶれがほとんど変わらず、

前述した「村社会」と同じような状況になってしますので、

カウンセリングを受けたという話は、仲間外れのもとになってしまいます。


このように、日本ではカウンセリングは弱い人間が行う特別なことで、

カウンセリングを受けることは「恥ずかしいもの」になってしまったのです。


でもやっぱり、これは絶対おかしいって


辛い病気が予防できるなら、絶対に行った方がいいって。

あなたの体が大切だもん。


恥ずかしいとか人目が気になるとか言ってカウンセリングに行かないで

辛い病気になるなんて、それこそ辛すぎるよ。


体だってそうじゃないですか。

例えば膝なんかは、ちょっと痛いなと思ったときにケアをして休養をとれば

すぐに治ってくれますが、

ちょっと痛いなと思っても無理をして運動を続けてしまうと、

膝を壊して全治1年、なんていう重大なけがにつながってしまいます。

心も同じです。

ちょっと不調だなというときにケアをしておけば、辛い病気にならなくてすむんです。


だから、病気になる前のカウンセリングは必要なんです。


早い段階のカウンセリングには、もう一つ利点があります。


それは、カウンセラーを変更しやすいというところです。


カウンセリングを受けたことが無い方はご存じないかもしれませんが、

カウンセリングは、基本的に1対1での面談形式になります。

何か道具を使うわけでもなく、ほとんどの時間はカウンセラーとの対話に使われます。


ここで起きる問題が、相性です。


人と人との対話なので、どうしても合わないカウンセラーというのは出てきてしまいます。

合わないカウンセラーと話し続けることは、

その事さえも病を進行させる原因になってしまうのです。

ですから、相性が合わないときはカウンセラーを変えることをおすすめします。

しかし、辛い病の時はカウンセラーを変えることも容易ではありません。

一人のカウンセラーと話すだけでもかなりの労力を使ってしまうのに、

新しいカウンセラーを探すとなると、その苦労は計り知れません。


その点、早い段階カウンセリングに行っていれば、

もしカウンセラーと相性が合わなかった場合でも、

アクティブに新しいカウンセラーを探すことができます。


気持ちに余裕があるうちに行動することは、
こんなところでも効果を発揮します。



カウンセリングが全てを解決してくれるわけではありません。

しかし、辛い病気を予防できる可能性があるなら、

もっと気軽にカウンセリングを受けてみてもいいんじゃないかと僕は思います。


あなたはそれでも

「カウンセリングは恥ずかしいもの」

だと思いますか?

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