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会社員によるスペインでのテニス留学体験談


はじめまして

タナケンと申します。
今回はテニス留学に行くまでの準備と体験談をブログとして残します。

記事の目的

日本では普通の会社員で海外でテニス留学を経験した人はあまりいません。

プロを目指すわけではないテニス愛好家の会社員がテニス留学する場合には、参考にできる情報が少なく、自分自身が行くまでに不安なこともたくさんありました。

そこで、私は同じように「海外でテニスをしてみたい人」や「まずはどんなものか知りたい人」に向けて、この記事を書きたいと思います。

私のテニスのにレベルと熱ついて

まず、私のテニスのレベルですが「中級」くらいです。

高校でテニスを始めたのも高校ではレギュラーになれたこともなく、大学/社会人になった後は友人とプレーするくらいでした。

ただ、テニスはとても好きで、大学の進学先を考えるうえで「理学療法」を考える切っ掛けになるくらいです。

そのため、プロの試合をみたり、テニス系のYoutuberをよく見ていました。

テニス留学の動機

そんな中、社会人3年目になったタイミングで運動不足を自覚し、スクールに通いはじめました。更に「テニスベヤ」というアプリに出会い、再びテニス熱が復活しました。

キャリアに転機が現れ、転職をすることにし、次の職場に行くまでに有給消化で一ヶ月休みをいただけたので、テニス留学を決めました。

なぜテニス留学にしたかというと以下の3つの理由からです。

  1. 今が行くのが投資効果が強い: テニスは生涯スポーツであり、若いときに時間を投資しておけば、年を取ったときにより上手くなっており、より楽しめるようになるだろうと考えました。

  2. 30代・40代ではこの選択をできない: ライフステージが進むと家族ができたり、身体的に衰えるとわざわざ海外に行ってスポーツをしようというマインドを持てなくなるだろうと考えました。

  3. 現地の人や異国の人と関わりを持てる: はじめは、海外旅行が好きで、ヨーロッパを一人で回るバックパック旅をするか悩んだのですが、グローバルスポーツであるテニスを通じて、積極的でない自分でも海外で人と多く関われるだろうと考えました。

あとは合理的でないですが、「死ぬまでにテニスが強いスペインでテニスしたい」と漠然と思っていました笑

準備:現地に行くまで

留学先の見つけ方

プロを目指していないため、大人向けのアマチュア用プログラムを探しました。日本語で検索しても、ジュニアやプロ志向の人向けのコース紹介しか見つからず、仲介手数料を避けるために、英語で直接アカデミーに応募できる方法を探しました。

その結果、「World Tennis Travel」というサイトを見つけました。 https://www.worldtennistravel.com/tennis-camps

このサイトでは、国や目的、日程、予算に基づいてテニスキャンプを検索できます。私はこの方法で今回参加するテニスプログラムを見つけました。

自分は「Emilio Sanchez Academy, Barcelona」でのコースを見つけました。

このサイトから、応募することもできたのですが、自分はアカデミーがどんなところ確認したかったので、アカデミーのホームページに行き、内容を確認しました。

留学先の情報収集

主観的な意見かもしれませんが、スペインのサイトは日本のものに比べて情報が少なく、手続きが分かりにくいことがあります。観光時の経験からも、予約サイトが分かりにくいことが多いと感じました。

そのため、自分は問い合わせフォームから連絡し、「泊まれる場所はあるか?ない場合は近くにおすすめのホテルはあるか?」「練習時間はスケジュールは決まっているか?」など確認しました。

サイトには、「アカデミーの併設されたドミトリーに泊まれる」と掲載されていましたが、応募フォームでは「利用しない」しか表示されておらず、混乱することなどありましたが、結局はほとんどの情報はメールやチャットで確認しました。

難しかったのは、時差や文化の差もあり、返信をいただけないことがありました。基本的に3日待った場合は、メールでチャットを催促する必要があります。また一つ注意ですが、基本的にチャットでのやり取りは「音声録画」が多かったです(スペインの方はチャットでもテキストより音声を使うことが多いです)。

しかし、これらの苦労もありましたが、無事に申請を完了することができました。

宿泊地について

私はアカデミー併設の宿泊施設を利用する予定でしたが、すでに満室で利用できませんでした。そのため、近隣のホテルに滞在することにしました。

もし「Emilio Sanchez Academy, Barcelona」での留学を考えた場合、宿泊に関しては以下の3つの選択肢があると思います。

  1. アカデミーの宿泊施設

  2. BARCELONA AIRPORT HOTEL

  3. HOTEL TRYP BARCELONA

アカデミー周辺地図

私は「2.BARCELONA AIRPORT HOTEL」に宿泊しましたが、このホテルは最寄りの地下鉄Mas Blau駅から徒歩約20分、テニスアカデミーまでも同様に約20分かかります。そのため、より便利な「3. HOTEL TRYP BARCELONA」をおすすめします。(私は満室で利用できず、、)

ただし、どちらのホテルも周辺には飲食店やスーパーが少なく、市街地へは電車で30~45分かかります。観光を考えている場合、練習後の移動は少し大変かもしれません。予算に余裕があれば、タクシーを利用すると20分程度で移動でき、テニスと観光の両方を効率的に楽しむことができます。理想的には、プログラム期間中に車を借りることができれば便利ですが、海外での運転にはいくつかのハードルがありますよね、、

ちなみに、同じプログラムに参加していたポルトガルからの参加者は、Airbnbで宿泊し、車をレンタルしていました。

移動について

飛行機での移動に際して、一般的な手続きやチケットの取り方は多くのウェブサイトで詳しく説明されており、特に問題はないでしょう。しかし、海外でテニスを楽しむ際には、「テニスラケット」の持ち運びに特別な注意が必要です。理想的には手荷物として機内に持ち込みたいところですが、ラケットの長さが規定を超えるため、多くの場合、持ち込みが認められないことが一般的です。私がエアチャイナのエコノミークラスを利用した際にも、持ち込みは不可との回答を受けました。*この点については、事前に各航空会社に確認することを強くおすすめします。

結果として、テニスラケットは預け荷物として預ける必要があります。ラケットを単体で預けると、それだけで一つの荷物として扱われ、また、特に丁寧に扱われるわけではないため、私はラケットを大きなスーツケースに入れて預けることにしました。

体験:アカデミーでの生活

アカデミーについて

Emilio Sanchez Academy, Barcelonaの情報も少し記載します。こちらのアカデミーは元トッププロテニス選手であるエミリオ・サンチェス氏によって設立されました。サンチェス氏の豊富な経験と教訓が、初心者から上級者まで、そしてさまざまな年齢層の選手に益するよう設計されています。

実際に行ったことろ、いろんな国からのジュニア選手を多くみました。日本人は少ないらしいですが、アジアだと韓国・中国から来ているジュニア選手がいました。

基本的に会話はスペイン語か英語になります。スタッフの多くは英語を話すことができます。

施設紹介

メイン棟

メイン施設
こちらに受付、ショップ、食堂、更衣室などがあります

テニスコート

クレーコート
ハードコート

テニスコートはクレー、ハード、人工芝があります。基本的には私はクレーで練習しました。バルセロナは天候に恵まれており、雨がほとんど降りません(逆に2年間ほどまともに雨が降らないため、水不足が発生してしまっているほど)。そのため、クレーコートの整備状況もよく非常にプレーしやすいです。

食堂

ビッフェ形式でランチは13ユーロでした。
日本円にすると2100円ですが、現地の価格としては妥当かと思います。
ランチの写真

理学療法室
アカデミーには理学療法士が常駐しており、選手全員はいつでも治療を受けることができます(事前に専用の保険に加入が必須)。
医師も週に一度診察を行います。テニスは怪我が多いので、体に違和感を感じれば皆すぐに理学療法士に見てもらいます。

日本で理学療法士をやっていたよと伝えたところ、
クリニック内を見学させてくれました。
ランチタイムで利用者がいないタイミングで撮影しました。
普段は理学療法士と理学療法士の学生(実習生)とジュニア選手で賑わっていました。
なぜか日本語笑
アカデミーで大会が主催されるたびに提供されていたらしいですが、
理学療法士の方はこれが日本語であることでさえ気づいておりませんでした笑


トレーニングジム

トレーニングジムが併設されており、選手はコートでのトレーニングを行います。自分はやりませんでしたが、コースによっては毎日コートトレーニングに加えて、専従のトレーナーとのマンツーマントレーニングを受けることもできます。

体験:テニスプログラム

練習メニューについて

私が参加したのは1週間のコースで、運良くその時期は参加者が少なかったため、1対1のプライベートレッスンを受けることができました。

練習内容は、フットワークとポジショニングにフォーカスを当て、多くの振り回しを経験しました。テニスに詳しい方ならお分かりかと思いますが、これはスペインドリルとして知られています。走り、適切なポジションに移動し、全身を使ってボールを打つ、という基本を徹底的に行います。

とにかくクレーコート中を走ってしっかりスピンをかけて打ちます。その結果、以下の画像のように出国前に貼ったガットも3日で切れました(ガットはナイロンを使っていました。)

練習3日目でガットが切れたときの写真

私はこれまで部活でテニスを始めた程度で、正式なコーチから学んだ経験がなかったので、この練習は非常に有益でした。

スペインは多くの名選手を輩出しており、この練習を受けて、ジュニアの頃からこのような訓練を受けている選手が強くなる理由が理解できました。

コーチとの会話の中で、このアカデミーではコーチが多くても4人で、基本的には1人か2人の生徒に対して指導を行い、一人ひとりの動きを細かく見ながら球出しをしているとのことでした。

もし、社会人でこのコースを受講する方へのアドバイスをするならば、「走り込み」を事前にしっかりと行っておくことをお勧めします。このプログラムではとにかく「走って」「止まって」「全身を使って打つ」を繰り返します。スペインの練習では、同じ場所で二度打つことはなく、「体力」が非常に重要です。今回の練習では、私自身もすぐに息が上がってしまいました。練習の質を高めるためには、もう少し体力をつけておくべきだったと感じています。

コーチとの会話

レッスンはもちろん英語で行われますが、スペイン語でも可能です。英会話のレベルはそこまで求められないと思いますが、テニス特有の用語は事前に勉強しておくとコーチとのコミニュケーションはスムーズだと思います。私は英語でのテニスレッスン動画をYouTubeでよく視聴し、事前に用語を把握しておきました。

私の場合、コーチより体の使い方などについてかなり具体的なアドバイスをしてくれました。英語でコミュニケーションを取りながらテニスを学べるのは、海外でテニスをする醍醐味ですね。

また、基本は英語ですが、練習中に突然「vamos!」や「vale?」とスペイン語で声をかけられることがあります。Vamosは「頑張れ!」「やるぞ!」という意味で、vale?は「わかった?」という意味だそうです(笑)。

振り回しをしながら、コーチからよく声をかけられました(笑)。

最後に

日本では、あまり長期休暇で海外でスポーツをするということはあまり一般的ではありませんが、欧米ではバカンスの一つとして浸透しているようです。

スポーツを楽しむ一つの方法としてみなさんも体験してみてはいかがでしょうか?

この記事が、テニス愛好家の不安を解消し、留学への一歩を踏み出す勇気を与えられれば幸いです。

コーチと最終日の撮影


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