【山田耕筰】今日行ったコンサートの感想:令和03年(2021年)10月07日(木)【貴志康一】

山田耕筰『序曲 ニ長調』
 ベルリン王立音楽アカデミー留学中の曲。明治時代で唯一の日本の管絃楽曲。まるでシューベルトのよう。ドイツ・ロマン派。お行儀の良い曲だった。ニ長調のソナタ形式だが、短調に展開したり半音階を攻めたりと山田の才気が窺える。私好みの展開だった。
https://youtu.be/RWMQe1xmXdo

貴志康一『ヴァイオリン協奏曲』
 今日のメイン。民族主義。モダニズム。当時最先端のプロコフィエフのような箇所もあり、斬新。独奏ヴァイオリンは高音域を攻めるが、私の好みとしてはG線で低音域でドスの効いた唸りを聞かせて欲しい。聞かせてくれた。低音から高音まで目まぐるしい。所々に見られる長調の展開が映画音楽のよう。歌謡主題が泣きメロ。
https://youtu.be/qKyuacE9gqA

ペルト『東洋と西洋』
 よく分からない曲。ティンティナブリ様式の時代で、メロディに豊かなハーモニーが付いているだけ。ベースがビートを刻んだりとかそういうことは無い。ヴィブラートとノン・ヴィブラートの旋律が交互に現れるが、細切れで交代が激しく落ち着いて聴かせてくれない。
https://youtu.be/uPd7H8ConMY

ドビュッシー『交響詩「海」』
 ドビュッシー苦手なんだよな。でも盛り上がる部分には目を見張るものがあった。両端楽章の終わり方とか分かりやすくて好きよ。
https://youtu.be/k8NJRyfnYZ8?t=30