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那須高原田舎(農家)暮らし⑦<ぶっちゃけ、地方移住は付き合いとか面倒なの?>

最近SNS等で何かと話題の「地方移住」。
山形市という地方都市出身の私が、観光地だけど田舎の那須町に移住して10数年。
田舎暮らしは面倒なこと多い?の問いへの答えは3つ。
1つは「今まで暮らしてきた環境次第」
2つめは「移住先の場所次第」
3つめは「あなたの性格次第」

暮らしてきた環境

人の考え方って、それまでに暮らしてきた環境や経験によるものが大きいと思う。
子供の頃田舎に住んでた?
おばあちゃんちが田舎にあってよく行ってた?
都会の下町に住んでた?
↑の経験がある人は、田舎暮らしにも適応できる可能性がある。
田舎暮らし、したことないけど憧れてて〜。
って人もいるかもしれないけど、そうなると住んでみないとわからない。
人は想定外のことに弱い。
田舎に住んだり、近所の距離感が近いところに住んだことがない人にとっては、田舎暮らしは想定外のことが多いかも。
町内会やご近所付き合い、お葬式の手伝いや公民館の掃除。飲み会やお祭り。(コロナでお葬式の手伝い、飲み会やお祭りはここ数年やってないですね)
困った時はお互いさま、な関係になるために。
私は田舎山形の中では都市部の山形市で育ったけど、ご近所付き合いや親戚付き合い、人との距離感の近い家庭で育ったからか、那須高原の田舎暮らしをすんなり受け入れられたのかも。

移住先の場所

私が移住した那須高原はわりと新しい開拓地の町。何もない山や林を開拓した方々は今でも存命である。
私の地域にも八丈島や山形から開拓に入った方々がいて、移住してきた時も「山形出身なんだね。働き者が多いよ。」なんて言われた。
だから、移住者にとても優しい。
新規就農して土地を探せなくて困ってた時、初めて土地を貸してくれたのは同じ町内会のおじさんだった。
でも、うちから少し山の方に行ったり、南の方に行ったりすると、状況はかなり変わってくる。同じ町でも、移住者をすぐには認めてくれない場所もある。
でもこれは、住む場所を探している時には誰も教えてくれなかったし、気にもしてなかった。
そして、観光地なのでカフェやペンション経営者など、移住者がめちゃくちゃ多い。友人の9割が移住者と言ってもいい。
ホントに今の場所を選んでよかった、と思っている。

あなたの性格

私は人と関わるのが好きだし、適度な距離感を保つのも、無理のない範囲内で人付き合いするのも得意なほうだ。
田舎暮らしが合う・合わない、は性格次第だと思う。
人里離れた山の中で1人で暮らす。なら、まあどこでもいいでしょう。
でも、近所に人がいるようなところで暮らすのであれば、人付き合いは避けられない。
田舎には高齢者もたくさんいて、1人で住んでる方も多い。
雪がたくさん降ったら、一人暮らしのおばあちゃんちの前を隣の人が雪かきしたり、トラクターが壊れたら、トラクター持ってる人に借りたり。(これはうちが農家だからですね)
みんなで草刈りしたり、掃除したりするのも、できる時は参加する。ちゃんと参加してれば、たまに忙しい時に休むのだって許される。
誰かが困ってたら、誰かが助ける。
シンプルなこと。
個人的には、隣や上の階に誰が住んでるかわからなかった東京時代より、道路を歩いている人がご近所さんか観光客かがすぐわかる今の方が好きだ。
那須高原の私の住むエリアは、人との距離感がちょうどよい。
田舎に住みたいなら、自分の性格が移住先の人間関係の距離感と合っているか、考えた方がいい。
多分、田舎の観光地はわりと距離感がちょうどいいかと思われる。

そんなわけで、ぶっちゃけどうなの?と聞かれれば、「そんなに閉鎖的でない地方で、人付き合いがまあまあ好きな人なら、田舎暮らしアリです」が私の答え。
必要な付き合いと不必要な付き合いをちゃんと把握して、田舎暮らしの人付き合いを面倒じゃない範囲内で収める、このテクニックは必要かも。

あと、「人と関わらなくてよさそうだから、田舎で農家になろうかと」って考えてる方いたら、それはやめた方がいい。
農業は人と関わらずにすむ職業ではないので。
ま、この話はまた今度。

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