見出し画像

理学療法士国家試験勉強に挑む前に

国家試験の勉強で頑張り方がよくわからないという人のためにこんな流れで勉強したら迷わずにできるんじゃないかなという記事を作りました。
気持ちだけでは越えられない壁が立ち塞がって辛い状況にいる人に少しでも役に立てたら幸いです。

よく「努力は人を裏切らない」と聞きますが、補足すると正しい方向で正しい量の努力は報われる。この考え方が大事だと思っています。

国試勉強する前に

国家試験に必要なものを把握しましょう

いきなり何の準備もせずに勉強するのは沖縄から北海道に行くのに飛行機という文明の利器がありながらそれを知らないがために数時間で行けるところを何日もかけて目指しているようなものです。

  1. 合格には何点とればいいのか

  2. 何を勉強すべきなのか(優先順位)

  3. どのように勉強するか

これらを意識して勉強するとある程度努力すべき方向は定まってくると思います。


合格には何点必要?

そのためにまず合格するには何が必要かを確認しましょう

国家試験の合格点  168点 かつ 実地試験 43点を超えていると合格になります。


何を勉強すべきか

点数は把握できたらどんな問題が出るか把握しましょう

全てのジャンルが平等に出題されるわけではありません。メジャーな分野やマイナーな分野がありメジャーなものほど出題数が多い傾向にあります。それを知らずにマイナーなものばかりに重点を置いては効率が良いとは言えません。

過去問題から出題数の多い分野(整形や脳卒中など)や少ない分野(精神や発達など)を把握し多い順に勉強していく。多い分野では深く勉強、少ない分野では浅く勉強していくのがいいと思います。


どのように勉強するか

最後に勉強の準備として何を使うか(戦略的リソース)

国家試験勉強でどんな勉強をするのか周りを見ると参考書(クエスチョンバンクなど)を用いることが多いと思います。

でも他にも勉強に利用できるものはあります

・インスタグラム
・YouTube
・学校の先生に教えてもらう(答えを知っている人に聞く)
・勉強ができる友人に教えてもらう

意外と多かったのがわからないをわからないまま放置してしまい得点に伸び悩む人が結構いました。

理解できない問題や知識にぶち当たったときに自分の中だけで解決しようとせず聞いちゃいましょう。私は先生に聞き倒しました。先生からしたら大変だったでしょうがそのおかげでわからないことが減って自信を持って試験に臨めました。




効率的な勉強法(アクティブラーニング)


国家試験の問題には単純な暗記問題理解を求められる問題に分けられます。

暗記問題といえば

・解剖学
・運動学
・評価学
・検査
・etc…

考えなくても覚えてしまえば解ける問題があります。

理解を求められる問題といば

生理学などのWHYを問われるような問題です。
覚えているだけではニュアンスを変えられたり、応用的な問題へと意地悪をされた時に解くことができません。


それぞれすべき勉強方法は異なります。これらの問題の勉強方法にはアクティブラーニング(能動的学習)という勉強方法を用いて勉強することで効率的に記憶に定着することができます。

アクティブラーニングには

・想起化
・再言語化

の二つの勉強方法があります。




想起化とは

言葉の通り思い出す作業。人間の脳が最も活性化し頭に情報を刻み込む最適な時期は思い出す作業をした直後です。「これなんだっけ思い出せない〜」と頭を悩ませ、解答を思い出した時や解答をみた時のこれだった!悔しい!と感じた時に脳の活性化が起こり脳に刻み込まれます。

具体的な方法

・ミニテスト化
・分散学習
・チャンク化

ミニテスト化

覚えたい情報をクイズにして記憶から思い出す作業をすると50~70%も記憶の定着率が上がると言われています。思い出す作業は毎日でも行った方良いと言われています。

例えば、単語リスト、テキストを読んで一度閉じてどんな内容だったかを思い出す、勉強したものを思い出しながらノートをとる、思い出しながら問題を作る。

分散学習

復讐の期間を少しずつ伸ばす方法。一度勉強した内容を数日間寝かせて、忘れた頃に再度勉強することでどんな勉強したっけなと思い出しながら勉強することになるため記憶の定着につながります。
 
復習を2日後、2週間後、2ヶ月後と期間を伸ばしながら復習を繰り返していく。

チャンク化

チャンク化とは(意味のあるかたまり)のこと。バラバラの情報をある法則に基づいてグループにまとめ頭に残りやすくした状態を指します。

例えば、「運動」「瞑想」「食事」の三つの共通点をダイエットでまとめるなど。マインドマップを作るなど。




再言語化とは

難しいアイデアや知識など理解が難しいことに対し自分の言葉に置き換えることで知識を咀嚼すること=理解を深めることで記憶に刻まれるということです。

具体的な方法

・自己解説
・ティーチングテクニック

自己解説

  1. 学びたいことをリスト化

  2. 「Why」「How」で自分に質問

  3. 確認テストする

例:バックニーについて
なぜ(Why)バックニーが生じるのか、どのようなメカニズムで起こるのか(How)

ティーチングテクニック

・教えるつもり勉強法:この後にA君に教えてあげるつもりで勉強する
・ラバーダック勉強法:実際に人に説明しないで人形やものに説明する
・10歳児教授法:小学生でもわかる例え話で説明する。
・他人に勉強した内容を説明してみる




実際に筆者が行った方法

分散学習法

私の学校では過去10年分の問題をA4用紙にまとめたものがありました。それを一度全て解いてある方法で三つに分類しました。(色違いのシールで色分け)

・内容も理解できており迷うことなく解くことができたもの(安全:緑のシール)
・(理解は曖昧だが解けてしまったもの(警告:黄色のシール)
・内容が理解できずまちがえたもの(危険:赤色のシール)

  1. 全て一問ずつに切り取り一問一答のようにバラバラに裁断

  2. そしてそれを色ごとに3種類に分けてファイリング

  3. 問題を解く優先順位を赤色→黄色→緑の順番に勉強

  4. 赤は毎日、黄色は△曜日、◯曜日に、緑は月末に解く。などでまちがえた問題や理解が不十分な問題の勉強を優先

  5. 赤で解けるようになったけどまだ曖昧であれば黄色へ、黄色で理解できて自信がついたら緑へとシールを貼り替える。

  6. また赤→黄色→緑の順に優先して勉強

そうしていくうちに段々と赤、黄色のまちがえた問題は解けるようになり、緑のシールが増えていくようになっていきます。そうなると自然とできない問題が減ってくるため模試でも得点が徐々に上がっていき、かつ理解も深まっていきます。

なぜこんなことをしたかというと、自分にとって優先順位の高いものを炙り出して無駄な勉強をしないためです。

もちろんただ解くというわけではなく自分の言葉で説明できるくらいに理解を深めていき、それでもわからなければ先生や理解している友人に質問したりしていました。

同級生のわからない問題を教えてあげる

以下のピラミッドを見るとわかりますが人間の脳が記憶を刻むときに
最も効果が高いのは人に勉強を教えるときです。


教えていくと気づくと思うのですが自分の言葉で説明しようとすると意外とうまく説明できないことがあります。そのときは大抵理解が不十分なため再度勉強を通して後で教えてあげるというのを繰り返しました。そうすると何回も勉強しているわけではないのにつまづいた経験を通して理解がより深まるため記憶に強く刻まれます。

あと私は負けず嫌いもあったため自分はわかるよ!教えようか!って気持ちが強くていつ誰に効かれてもいいように教えるつもりで勉強していましたw


最後に

国家試験はクラスメイトと一緒に勉強するのも悪くはありませんがそれぞれ進み具合も違うこともあると思います。私の学校ではラストスパートは自分の勉強を追い込む時期には他人に合わせずそれぞれが孤独に黙々と勉強する雰囲気がありました。

最後にはやっぱり自分自身との戦いなのかなと。使えるものは全部使って、頼れるもの、全部頼って、遊ぶ時間削ってもがいて時間を費やした行動がやっと本気という言葉となって現れて結果がついてくるのかなと思います。

自分自身に問いかけてみてください。他にやれることはないか、できることは全部やっているか。出し惜しみしないで頑張っていきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?