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二つの夢へ向かって

20才になった僕。今何をしているんですか。大学生、サラリーマン。12才の僕には分かりませんが、小学生の時に、2つの夢があったんです。

第一になりたかった職業は、ファッション関係でした。自分がデザインしたり、作った洋服を、周りの人が着てくれるなんてとても、素晴らしいことだと思ったからです。

もう一つの夢は、小さくてもいいから、きっさ店を開きたいことでした。自分で作った物をみんなが食べてくれたりして喜んでもらいたいからです。

ファッション関係にしてもきっさ店にしても、みんなに喜んでほしい、という気持ちで「なりたい」と思ったんです。

20才になった僕、この2つの夢がかなっていますか。それともサラリーマンや大学生かな。でもこれからも、その仕事にいっしょうけんめい力を入れてがんばって下さい。

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小学校6年生の卒業式にタイムカプセルにしまっておき、成人式に掘り起こした「自分への手紙」です。今日は、これに返事を書きたいと思います。

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小学校6年間、お疲れ様でした。20才になった僕が、どんなだったかお知らせしようと思います。

東京で大学生をやっています。小学校の時は大学に行くことを前提にしていなかったことにびっくりしています。ファッション関係っていうのもびっくりです。でも、こだわりが強かったのはよく覚えています。

修学旅行では、夏なのにただ一人、「半ズボンなんて子供っぽくて無理」と、従妹と一緒に「ジーンズのYAMATO」に行って買ったジーンズを穿いていき、相当浮いていましたね。

もう一つ。喫茶店ですか。喫茶店ではないけど、「つばめグリル」っていうレストランでアルバイトをしていましたよ。ここで、小学校の時には食べられなかったトマトを克服しました。ランチで出していたトマトサラダがあまりにおいしかったのです。

大学では、文学部で西洋史を専攻していました。当時は全く興味を持てなかったのですが、今となっては、しっかり勉強しなかったことが惜しくてたまりません。友達にも恵まれ、本当に楽しい大学生活を過ごしていました。

結論から言うと、ファッション関係でも喫茶店でもなく、サラリーマンという道を選びました。僕はきっと大学に入ったことで職業というものが見えなくなったのです。大学ってよく可能性を広げてくれるとかいいますが、そうではないことも多かったです。

周りの友達が、広告代理店だの、旅行会社だの、メーカーだのいいはじめ、いつの間にか自分も同じことを言うようになりました。だから、自分の進路を自分で選んだとは言えなかったかもです。

今、それからさらに28年が経ちました。そして一つだけ言えることがあります。

「みんなに喜んでほしい」という気持ちだけは、変わっていません。仕事ではありませんが、「自分で作った物をみんなが食べてくれたりして喜んでもらいたい」という気持ちで、たくさんの人と食卓を囲んでいます。

これからも周りのみんなに喜んでもらえるよう、仕事したり、おいしいものをつくろうと思います。



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