オリエント急行殺人事件が想像の斜め上で面白かったというお話

なぜ今オリエント急行なのかというと、インターネットを徘徊していたらこんな画像を見つけた。

1番の疑問は何故この3人なのかということ。鉄道ミステリというイメージが一切無く意外性があり、この3人にも鉄道ミステリが流れ込んでいるんだなと思うと読んでおかないとという気持ちが芽生えて読むことにした。

鉄道ミステリは今まで守備範囲外で西村京太郎も松本清張も読んだことがない。どれから読もうか考えていたら早川書房がKindleにてセールを行っており、ならオリエント急行にするかと概ねそんな理由で『オリエント急行殺人事件』を読んだ。

私のクリスティー歴は『そして誰もいなくなった』のみ、その他海外ミステリはエラリー・クイーンをつまみ食いする程度で詳しくない。

数は少ないがそれらの傾向と古典的作品ということから『オリエント急行殺人事件』はクラシックな犯人当てを想像しており、また私の今まで読んだミステリでは寝台列車としてオリエント急行が引用されていることが多いことからもオチよりも雰囲気が高評価を経て人気なのかなと想像して読んでいたのだ。

これらの中途半端の知識と終盤まではイメージしていたクラシックなミステリを繰り広げていたのも相まり、推理のオチに大変驚かされた。

最初に出てきた言葉が「麻耶雄嵩っぽい 」というもので、クリスティーの印象が180°変わった。
読者を煙に巻いたようなトンデモ推理にその為の準備、教科書のような作家からユーモアのある面白い作家になった。

麻耶雄嵩らしさのある作品でパッと思い浮かんだものだと『死人を起こす』、『答えのない絵本』。更に『メルカトルと美袋のための殺人 』には鉄道ミステリが収録されているらしく、そちらも今から楽しみだ。

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