「日本共産党」の“綱領”を読んでみた
※当記事は参議院議員選挙投開票前に下書きをしていたものです
なぜ、尤もらしいことを主張している政党なのに結党以来一度も政権が取れないのか？もっと得票数が多くてもおかしくないのに。
まず日本共産党に対して思うのは、そこである。
かくいう私も、日本共産党についてよく知らない（普通に生活している分には全く情報が入ってこない）うちは「与野党含めていちばんまともなことを言っているな」と思っていた。
そこで、日本共産党の謎を解明すべく我々はジャングルの奥地へと向かった。
▼「日本共産党」の政治理念
以下、長くなりますが「日本共産党」の“綱領”をざっと読んだ感想とコラムです。※綱領の内容は全て党公式サイトより引用
1.社会主義革命を目指す
平和で民主的な日本をつくりあげる民主主義革命を実現することを当面の任務とし、ついで社会主義革命に進むという方針のもとに活動
社会主義を目指しています。あ、違った。
社会主義革命を目指しているそうです。
「革命」なんて言われると、たくさんの血が流れそうで怖いです。
2.皇室をなくしたい！
日本国民を無権利状態においてきた天皇制の専制支配を倒し、主権在民、国民の自由と人権をかちとる
なんとびっくり。
綱領の中で「天皇制*の専制支配を倒す」と言っています。
今も昔も変わらず、皇室制度に反対のようです。
*日本共産党らが好んで使う造語
3.人口が一三億を超える大きな地域での発展に学ぼう
今日、重要なことは、資本主義から離脱したいくつかの国ぐにで、政治上・経済上の未解決の問題を残しながらも、「市場経済を通じて社会主義へ」という取り組みなど、社会主義をめざす新しい探究が開始され、人口が一三億を超える大きな地域での発展として、二一世紀の世界史の重要な流れの一つとなろうとしていることである
なんではっきり国名を言わないんです？言っちゃダメなの？
アメリカは名指しなのに？
人口が一三億を超える大きな地域の正式名称が、途中で変わったことと何か関係が？これからも変わる予定があるということでしょうか。
まさかとは思いますが、「［ここに『人口が一三億を超える大きな地域』の国名の頭文字一字が入る］日人民共和国」になる予定があるとかですかね。まさかね。
そんなことあるわけ……ないとは言い切れないですね、この綱領を読む限りでは。
4.アメリカと仲良くしない！
現在、日本社会が必要としている変革は、社会主義革命ではなく、異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破―日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命である
つまり民主主義革命が当面の任務で、達成後に社会主義革命ですよね。
さっき1のところで見ました。
これらの革命で、一体どれだけの国民が粛清されるのでしょうか。
5.「日本国民の利益を代表する勢力」の手に国の権力を移そう
それら（日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命）は、資本主義の枠内で可能な民主的改革であるが、日本の独占資本主義と対米従属の体制を代表する勢力から、日本国民の利益を代表する勢力の手に国の権力を移すことによってこそ、その本格的な実現に進むことができる
この民主的改革を達成することは、当面する国民的な苦難を解決し、国民大多数の根本的な利益にこたえる独立・民主・平和の日本に道を開くものである
日本の独占資本主義と対米従属の体制を代表する勢力＝自由民主党で、自分たちは「『日本国民の利益を代表する勢力』を目指す」ということですかね。そんな単純な意味合いではない予感がするのは私だけでしょうか。
自分たちのことだったらもっと別の言い方をするはず。
もしかして、「『人口が一三億を超える大きな地域』の実権を握る党、もしくはそのトップ」のことなのでは……。
6.自衛隊の解消に向かって前進！
自衛隊については、海外派兵立法をやめ、軍縮の措置をとる
安保条約廃棄後のアジア情勢の新しい展開を踏まえつつ、国民の合意での憲法第九条の完全実施（自衛隊の解消）に向かっての前進をはかる
自衛隊は不要というスタンスです。
災害派遣などはどうするつもりなのでしょうか？
ボランティアですかね。党員の方々やそのご家族が日々訓練し、炊き出しや仮設トイレ、お風呂の設置などを速やかにして下さるのでしょうか。
たとえば大雨の結果土砂崩れがあったとき、瓦礫や倒れた木などを撤去したり仮設の道路を整備したり……自衛隊の方々がいなくなったら誰がその役割を担ってくれるのでしょうか。
震災が起きたときは？
あまりにも非現実的なことを言っているように思えますが、いかがでしょうか。
え？「自衛隊解体後に『日本共産党』直属の軍隊を作る」？まさか。
日本国憲法（特に第9条）を改正しない主義なのに？
最終的には「日本国憲法をもなくす」？党主導で新たに法律を作る？
ちょっと何言ってるかわかんない。でもあり得そう。あると思います。
そしてさらっと「安保条約破棄後の～」と言っているのが怖いですね。
7.皇室制度に反対（もう一度くりかえし）！
天皇条項については、「国政に関する権能を有しない」などの制限規定の厳格な実施を重視し、天皇の政治利用をはじめ、憲法の条項と精神からの逸脱を是正する
党は、一人の個人が世襲で「国民統合」の象徴となるという現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく、国民主権の原則の首尾一貫した展開のためには、民主共和制の政治体制の実現をはかるべきだとの立場に立つ
天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである
「でも最終的には国民の総意によって存廃を決めよう」と言っています。
何を言っているんだ……。
もうこの部分を読んだだけで日本という国に愛着が全くないことがわかります。信じられない。本当に、日本に生まれ育った日本人なの？
さらに公式サイト内にある、皇室制度や自衛隊について詳しく解説しているページには以下のように書かれています。
日本共産党は、天皇制や自衛隊を「よい」ものだとは考えていないし、民主主義の精神や人間は平等という精神から、天皇制をなくす、「戦力はもたない」と定めた憲法九条に違反する自衛隊もなくすという立場に立っているんです
ttps://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-03-07/05_01.htmlより引用
ここまではっきり書かれていると、心底ゾッとしますよね。
こんなことを考えている政党が日本で活動しているなんて信じられません。日本の歴史や文化を、何だと思っているのでしょうか。
※URL冒頭のhを抜いてあるのは、勝手にリンクが貼られてしまうからです
※上記ページにアクセスされる際は冒頭に「h」を足してください
【コラム】日本国憲法を変える/変えないという議論
少し話が逸れますが、そもそもこの人たちが「自衛隊は憲法九条違反！」「自衛隊はよくないものだからなくす！」と騒ぐから、自衛隊の存在が合憲になるように憲法を変えなければならないとする意見が出てくるのではないでしょうか。
私は法学の学士号を取得していますので、烏滸がましいですが一般の方々よりは多少、憲法の成り立ちや内容に関する知識があると自負しています。
そのうえで、
憲法を「変えること」「変えないこと」の
いずれが現代日本にとって相応しいのか？
それぞれの場合で
「誰の」「どんな」利益になるのか？
「誰が」「どんな」主義・主張で
「変えるべき」「変えてはいけない」
と言っているのか？
等、もっと時間をかけて議論を深めていく必要があると考えています。
議論をしたところで両者納得のいく結論に至るとは到底思えませんが、ろくに議論もせずに国民投票になだれ込もうなど、到底賛成しかねる話です。（いつもの悪い輩が何かよからぬ事を企んでいるに違いありません）
8.統一戦線によって変革を実現
民主主義的な変革は、労働者、勤労市民、農漁民、中小企業家、知識人、女性、青年、学生など、独立、民主主義、平和、生活向上を求めるすべての人びとを結集した統一戦線によって、実現される
統一戦線は、反動的党派とたたかいながら、民主的党派、各分野の諸団体、民主的な人びととの共同と団結をかためることによってつくりあげられ、成長・発展する
「統一戦線」とは、なにやら穏やかではない字面です。
平和のための闘争ということでしょうか。
矛盾していませんかね。大丈夫ですか。何人死ぬんでしょうか。
また、「労働者」と「勤労市民」はイコールではないのでしょうか。前者は党員と読みかえるのでしょうか。「中小企業家」は経営者と解釈するとして、「農漁民」も労働している勤労市民ですよね。（林業従事者はどこへ行った）
もしかして第一次産業従事者だけは趣味でその生業をやっていると思われている……？
もしくは「労働者」は従業員（employee）、「勤労市民」は雇用者（employer）という意味合いか。あるいは逆だろうか。
考えれば考えるほどわからなくなります。（自力ですんなり理解できてしまうとそれはそれで問題のような気もしますが）
9.資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会へ
資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会への前進をはかる社会主義的変革が、課題となる
社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である
社会主義・共産主義の社会がさらに高度な発展をとげ、搾取や抑圧を知らない世代が多数を占めるようになったとき、原則としていっさいの強制のない、国家権力そのものが不必要になる社会、人間による人間の搾取もなく、抑圧も戦争もない、真に平等で自由な人間関係からなる共同社会への本格的な展望が開かれる
これ、本気で言っているんですか？と目が点になりますが、彼らは本気です。でなければ“綱領”として堂々と、党の公式サイトに載せたりしません。
時代に逆行して、日本という国を社会主義・共産主義の社会へ変えていこうとしています。しかも「革命を伴って」です。
「革命」で何が起こるかは、歴史を見れば明らかです。
▼「日本共産党」まめちしき
ご存じですか？
「日本共産党」は、破壊活動防止法（通称「破防法」）によって公安調査庁から調査対象とされている政党です。
政府は２２日の閣議で、共産党に関し「警察庁としては現在も『暴力革命の方針』に変更はないと認識している」とした答弁書を決定した。
同時に、暴力主義的破壊活動をした団体の活動制限などを定めた破防法との関係では「現在も同法に基づく調査対象団体だ」と指摘した。鈴木貴子衆院議員（無所属）の質問主意書に答えた。
https://www.sankei.com/politics/news/160322/plt1603220030-n1.htmlより引用
なぜかわかりますよね。
ここまで長々と感想をしたためてきましたが、簡単に説明すると、
組織ぐるみで
暴力（を伴う）革命による国家転覆の機会
を虎視眈々と狙っているから
です。「そんなことはない！国のため、国民のためにきちんと役目を果たしてくれるはずだ！」と思いますか？
甘い！そんな甘っちょろい考えを持っている人は、もっと歴史を学んだ方が良いです。
「共産党」が何をしてきたか。バックに何があるのか。
ちょっと検索をすれば出てきます。ぜひ検索して、調べてみてください。
▽破壊活動防止法（破防法）とは
破防法の内容はこちらのリンクから確認できます。
▽「日本共産党」は破防法に基づく公安の調査対象団体である
【コラム】広がるデュープスの輪
「デュープス」が何たるかをご存じない方は、ぜひGoogleで検索してお調べください。
あなたの身近にいるかもしれません。
党をあげて、若者を誘い込もうとするイベントなども開催しています。
きちんと理解したうえで支持したいと思うなら、それは仕方のないことですが、大事なことを知らされずまた本人も知ろうとしないまま支持してしまうことは避けたほうがよいと思います。
今回このような感想を書いたことによって、歴史に学ぶのは大切なことなんだなと、改めて思い知らされた次第です。
稚拙で冗長な文章をお読みいただきありがとうございました。/5083文字
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