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香水を纏うということ。酔狂で贅沢で粋な行為。

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自分のにおいを探す長い長い旅路。
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UN JARDIN APRES LA MOUSSON

UN JARDIN APRES LA MOUSSON



エルメス 、モンスーンの庭
直訳すれば「モンスーンの後の庭」。

きゅうりである。瓜系である。
控えめに言ってメロンあるいはすいかである。
最終的にはセロリのにおいすら感じる。
…青くさい。
それのみならず胡椒、唐辛子、生姜、コリアンダー、カルダモン、シナモン、ナツメグ、クローブ??
スパイシーである。

世の香り好きな人達のことは唸らせたらしいが、まったくもって万人向きではない。
こう言った

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CHANEL EGOISTE

CHANEL EGOISTE



私を抱きしめたその男からは
シャネルのエゴイストのにおいがした。
ほんのり汗をかいた彼の胸に顔を埋めながら
「ああ、このにおいはこの男にぴったりだな」
ぼんやりと私は思った。

その男の名はエフゲニー・プルシェンコ。

なーんて、なんだか素敵なロマンスみたいだ。

先日シャネルを通りかかった時、エゴイストのにおいで唐突にその時の事を思い出した。
においって「見る」や「聞く」と違って、こちらの思

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Origins Ginger Essence Sensuous

Origins Ginger Essence Sensuous



暑かったり急に寒かったり。

日が射している時間には外に出ないし
オヒスの中は季節感がない。
気がつけば夏まであとわずか。

夏はこのにおい。大好きな生姜のにおい。

ところで。
「香り」と「におい」という言い方があるけど、小さなこだわりとして私は「におい」を使う方が断然好きだ。
「香り」が香りそのものを指すのに対して「におい」は湿り気や温かみといった、においそのものではないものも内包している

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narciso rodriguez for her fleur musc

narciso rodriguez for her fleur musc



おはようございます。
グーテンモルゲン。
アローアロー。
人並みのお給金と引き換えの変化に乏しいルーティンワークからはつい逃げ出したくなる。
地に足のつかない根っからの浮き草稼業。

そんな私の新しいおともだち。
起きぬけに首筋と手首にしゅっしゅっしゅっ。
しがない薄給オフィスガールの小さな朝のお楽しみ。

ムスクのにおいは苦手なふりしてずっと敬遠していたけれど、この香水はばらのにおいが鮮烈で

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diptyque Saint Germain 34

diptyque Saint Germain 34

HERMES の香水はどれも軽くて好き。
とは言っても、それが同時に物足りないところでもあるのだけど。
軽過ぎて余韻がなさ過ぎる。
ここだけの話、ボトルにも全くそそられない。
私をデザイナーに起用すれば良いのに。
馬具屋さんなんだからもっともっと馬に因んだものを作れば良いのに。

私にとって見た目はとても大切。

ボトルは中身の香水を語るだけの魅力を持った見た目であって欲しい。

ボトルに惚れ込ん

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