4*めざめ
バルアトルケものがたりⅡ*4
あわてたピリルは、その場でぐるぐると回り、目が回ってしりもちをついてしまいました。
と、そこにおとうさんユニコーンとおかあさんユニコーンが帰ってきました。
「ピリル おはよう。どうしたの?そんなところで座って?」
おかあさんユニコーンが言いました。
「おかあさん ぼく、病気になっちゃったのかもしれない。。なんだかひたいがむずむずして、けむりまで、でてきちゃったんだ。。。どうしよう。。」
おかあさんユニコーンとおとうさんユニコーンはにっこりと笑いました。
そしておとうさんユニコーンが言ったのです。
「ピリル 心配ない。ユニコーンのちからが目覚めたんだ。」
「ちから?ぼくにどんなちからがあるの?」
「わたしたちには、生まれ持った能力=ちからがあるんだよ。それぞれ得意なちからは、ユニコーンによって違う。わたしには「治す」ちからがあり、おかあさんには「護る」ちからがある。
おまえのちからが何なのか、徐々にわかってくるだろう。」
「そうかあ、ぼくのちからって、なんだろう。早く知りたいな。」
ピリルが言うと、おとうさんユニコーンは言いました。
「これから毎日、朝の時間を30分間、静かに過ごすんだ。何も話さずに、目を閉じて。」
おとうさんの言葉のあと、ピリルは目を閉じました。
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