2*ユニコーン・シロ
バルアトルケものがたりⅠ*2
セオナルドがうまれた夜
バルアトルケの森の奥でユニコーンがうまれました。
全身真っ白に輝いています。たてがみは銀色で絹糸のように細く、月の光を浴びてきらきらと光っています。瞳は森の緑とおなじ深い深い緑色です。
ユニコーンはうまれてすぐに立ち上がり、歩くことができます。
休んでいるお母さんユニコーンのそばを歩いてみました。
お母さんユニコーンは淡い水色の肌で、たてがみは澄み切った青空のような青色です。瞳は明るいどんぐりみたいなやさしい茶色をしています。
お母さんユニコーンが言いました。
「あなたが名前をもらうまでシロと呼ぶことにしましょう。今日はもう休みなさい。」
シロはお母さんユニコーンの隣にうずくまって思いました。
「ぼくに名前をくれるのはだれなんだろう?」
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