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5*あさごはん
バルアトルケものがたりⅤ*5
セオナルドは元気よく帰ってきました。
もとはといえば、夢見が悪かったので気分を変えようと家を出たのです。おもいがけずピリルにも会えたので気分はすっかりよくなっていました。
空はすっきりと明るくなり、鳥の声が響いています。蜂たちも起きたばかりなのでしょう。ブーンと言う羽音が聞こえてきます。
家が見えるところまで来ました。煙突から煙が出ています。
おかあさんが起きてるな。ぼくがいないこと、きづいたかな?
ドアを開けて、家の中を見ると、リビングのソファーにルシスが寝ているのが目に入りました。
「おはよう。ルシス どうしたの?」
ドアをそっと閉め声をかけると、ルシスは目を覚ましました。
「アリィが夜中から熱を出しているの。」
そのとき、セオナルドのおかあさんがキッチンから出てきました。
「あら、セオナルド、お帰り。どこ行ってたの?散歩?」
「うん。ちょっと森の奥に行ったらピリルに会った。ピリルも朝早く目がさめちゃったんだって。」
「そう。みんなおかしいわね。どうしたのかしら?」
「アリィはだいじょうぶ?ルシスがアリィは熱があるって。」
「だいじょうぶ。眠っているわ。おこさないように静かにしてあげましょう。」
セオナルドはうなずきました。
セオナルドのおかあさんは、にっこりとわらっていいました。
「ポリッジができているわ。朝御飯、食べましょう。」
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