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11*ルプア(りんご)

バルアトルケものがたりⅣ*11

スカイはアースが仕事をするときには、必ずそばにいき、その様子を見ていました。

アースはルプアの木の根元にある古いウサギの穴を改築して住んでいます。毎朝起きると、まず外へ行き、ルプアの木のまわりをぐるっとまわりながら枝ぶり、風で折れてしまった枝などがないか、など様子をチェックするぐらい。ルプアの木の根元数十センチは歩けるように草が刈ってありますが、刈ってある部分もすねのところぐらいの丈で、ところどころ花が咲いています。花の周りをミツバチや蝶が飛んでいます。

「世話っていったって、ほかの植物を犠牲にする必要はないんだ。この世界はうまくできてる。短く刈ってあるこの草だって生きてる。花を咲かせて種をつくり、次の世代へとつながっていくんだ。」

アースは言います。

「おまえさんのとこのルプアは、何が気に入らないんだろうなあ?何か変わった出来事はなかったのか?」

スカイは考え考え、言いました。

「何もなかったと思うのです。。。急に葉がふちから丸まってきて、しばらくすると散っていくのです。かなり葉が少なくなりました。」

「周りの土はかわりないのか?草花はどうだ?」

「特に変化はなくて。。。」

「おかしいのは木だけ?なんでもいいから

ここ最近ルミナ島で起こったことを思い出してみ?」


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