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7*森の奥の奥
バルアトルケものがたりⅡ*7
ピリルとセオナルドは森の奥の、またさらに奥まで歩いていきました。
だんだん森の木が少なくなって、丈が短い草と、とげとげの藪、岩があるところに着きました。地面は砂地で、小高い丘がところどころにあります。とげとげの藪は、黄色い花をたくさんつけていて、ココナッツのようなあまい香りが一帯にただよっています。
ピリルとセオナルドは、倒木の皮をはぎとり、そりのかわりにひいて、丘から滑り降りたり、岩の間を走り回ったり、追いかけあったりして遊んでいました。
そりのかわりの木の皮もだんだんぼろぼろになって、しまいには セオナルドのズボンには穴が開いてしまいました。
穴の開いたズボンを見て、二人は大笑い。
「わ~はっは!!ズボンに穴があいちゃってるよ~!!!セオナルドのおしりが見える!!」
ピリルは、涙がでるほど笑いました。
「わ~~ わっはっは!!なんだか、おしりがす~~す~~するよ~~!!」
セオナルドも笑いながら、自分のお尻を見ようとして、ふりかえり、くねくねとうごいています。そのかっこうがおかしい、とまたピリルは大笑い。
楽しそうな笑い声が、響き渡っています。
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