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19*夢?現実?

バルアトルケものがたりⅣ*19

ぃぃやだー!!

セオナルドは自分の声におどろいて目が覚めました。心臓がどきどきし、全身に汗をかいています。からだは緊張していて、なんだか自分のものではないような気がします。

ふうーっと大きく息をはきました。横になったまま、手のひらをてんじょうにかざします。部屋は真っ暗ではなくうっすらと光が入ってきていて、淡い光の中でセオナルドの手は、いつもより色白に見えますが、透明ではありません。

・・・・よかった 消えてない。

セオナルドは、ほっと安心し、寝返りをうちました。眠りに戻ることはできず、いままで見ていた夢のことを思い返していました。

窓辺からひらひらと飛んできた不思議な生き物は、現実?それとも夢?夢の中で何かを探していたけど、なんだったんだろう?そういえば、雪の中だった気がする。ああ、もうわかんないや。起きて外に行こう。ピリルが起きているかもしれないし。



セオナルドは起きあがりました。掛け布団をめくったときに何かが落ちた様な音がしました。セオナルドはベッドの下をのぞいてみましたが丸まった靴下が片方みつかっただけでした。セオナルドはいつも通りに身支度をし、部屋をでました。


セオナルドには見えなかったのですが、ベッドの下に落ちたのは、小さな真っ赤な木の実でした。赤い実はベッドの下で、ちいさくちいさくひかっています。






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