3*おかあさんの心配事
バルアトルケものがたりⅠ*3
セオナルドがうまれてから数週間がたちました。
おかあさんは、あることに気が付きました。
セオナルドが、ときどきじっと一点を見つめているのです。
とても苦しそうな、今にも泣きそうな表情をして。
周りを見ては、不安そうにしているのです。
ある晩 おかあさんは、お父さんに言いました。
「もしかしたら、この子は自分がうまれたことがわかっていないのかもしれないわ。どうしたらいいのかしら?」
お父さんは、眠っているセオナルドの顔をじっと見つめ、
言いました。
「森の奥に住んでいるユニコーンのところへ行こう。
ユニコーンなら、どうすればいいか、知っているかもしれない。」
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