12*変わった出来事
バルアトルケものがたりⅣ*12
アースの問いかけに、スカイは考えています。
変わったこと。。。
変わったこと。。。
あることにおもいあたり、はっと顔をあげました。
「そういえば、数か月前小さな地震がありました。そのあとほんの数時間でしたがルミナ島の山奥にある泉の湧水が止まったのです。すぐに水が湧いてきたので、泉が枯れたわけではないのです。皆は知りません。水を護っているドラゴンがこっそりと教えてくれたのです。」
「地震の時に、地下の水の流れになにかあったのかもしれない。ほかの木や草には影響がないということはルプアのところに来ている水になにかあったのかもしれない。雨は降っているか?」
「はい。いつもの年よりも多いくらいです。」
「そのおかげで枯れずにすんでいるのかもしれないな。」
「それでは、泉の状態と地下の水脈を調べなくてはいけないですね。ルプアの木の周りの草花が元気に花を咲かせているので、ルプアが水不足になっているとは思いませんでした。」
「いつも何気なく過ぎている出来事も、すべてにつながっている。行き詰っちまったら、遠くから眺めてみたり、深くほりさげてみるのさ。そんなときもひとりでかんがえているより、いろんなやつと話してみるんだ。ヒントをもらえることがたくさんあるから。」
アースはいいました。
「そうですね。ありがとうございます。」
解決の糸口がみつかったかもしれない、スカイはすこしほっとしていいました。なにもわからないまま、やきもきしているよりはずっといいですが、問題はこれからです。
「それでは、ルミナ島に戻らなくては。」
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