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自分の努力が「人を喜ばせる」につながった話

こんにちは、こんばんは!
ごろーです。

今回は「自分の価値観に一番影響を与えた出来事・エピソード」をテーマに書いていきたいなと思います。

たくさんある僕が大事にしたい価値観の一つに「人を喜ばせる」というのがあります。
今回はこの価値観が形成された出来事についてお話ししていきたいと思います。

これまでの記事でも何度か書いてきましたが、
今回も陸上競技に携わる事で経験した事について書きたいと思います。
つくづく「走る」という経験が僕の人生に大きく影響しているなと思います。

今回は中学3年の時に出走した学内の「部活対抗駅伝」での出来事です。

僕の通っていた中学は田舎の本当にごく一般的な公立中学校です。
スポーツ推薦とかは無かったので特別スポーツで才能を発揮してる子がいるわけでは無い環境でした。
しかし、1学年にクラスは7〜9組程あって人数はたくさんいたのでそれなりにスポーツは盛んで大抵の運動系部活動が揃っていました。

その中で、部活動毎に代表5人を選出して学校近くにあるお城の周回コースを舞台にした駅伝大会が恒例行事として年に1回開催されていました。
その大会に出走した時のお話しです。

学内にたくさん部活はある訳ですが、
クラスでも「スポーツが出来る」という点において目立ってる子は何人か必ずいる訳ど、特にそういう子はサッカー部とバスケ部にたくさん集まっていました。
その2つの部活は地区や県でも結果を出しており、普通に走るのが速い子がたくさん集まっていました。

しかも大会のコースは陸上部に限らずどの運動部も日常的に練習で使うコースで普段から走ってる所なので、持ちタイム的にもコースの熟練度的にもサッカー部かバスケ部の勝利が有力という大方の予想。

だけどイベントは「駅伝」なので「走る」という事に特化して毎日練習に取り組んでる陸上部にとっては名誉を守る為にも負けられない戦いなわけです。

しかし僕が在籍していた当時の陸上部は人数も少なく、みんな頑張っていましたが結果を出してる子は少ないチームでした。

けどみんな勝ち気持ちはすごくあって部活内でも熾烈なメンバー争いがありました。

僕はと言うと練習には毎日休まずに参加して言われたメニューをこなしていましたが、特に大会で結果を出していた訳でも、タイムが良い訳でもなかったので3年時も残念ながら応援かと思っていました。

しかし、大会も近づいてきたとある日に顧問の先生からのメンバー発表でなぜか僕の名前が入っていました。

不思議に思って先生に理由を聞いてみました。
その時に先生から言われた言葉を僕は今でも忘れません。


「君は絶対に3走で走ってほしい。」
「君は試合でいきなりすごくタイムが良くなるいった化ける事はないかもしれないけど、大コケする事もない。」
「誰よりも安定して走ってくれる。」
「それは日々の練習態度が物語ってる。」
「オーダーを組むうえで安定した結果を必ず出してくれる選手は何より心強い。」
「だから君を選んだ。」

この言葉をもらって僕は
・自分に期待してくれている事
・ずっと練習している事を見ていてくれた事
・勝つ為に自分を必要としてくれている事
などの理由でこれ以上なく嬉しかったのを今でも覚えています。
絶対にチーム貢献したいと思いました。

そんな中で迎えた大会当日。

僕は自分に求められてるのは自己記録更新ではなく、いつも通りの力を発揮する事と自分に言い聞かせながらアップをし、自分の走る順番を待っていました。

中学から社会人になった今まで幾度となくトラック競技、マラソン等たくさんのレースに出走してきましたが、
何回レースを経験してもスタート前の感覚は慣れません。

この時もそうでした、
「ちゃんと走れるかな?」
「途中でコケたりしないかな?」
「怪我したりしないかな?」
等の次々に襲ってくるネガティヴな感情止まらないし、
トイレに行ったばかりなのに直ぐにまた行きたくて仕方なくなるし、
なんとなくお腹が痛い気がするしで、
たくさんの葛藤と戦いながら順番を待っていました。

特に駅伝は1走以外は走り出すタイミングが前の走者次第なので自分のスタートするタイミングがわからない上に、自分がこけたら自分だけでなくチーム全員に影響する恐怖もある。

どれだけ意気込んでも直前になると今直ぐ逃げ出したくてしょうがなかったです。そんな不安を抱えながら僕はスタート位置に向かいました。

レースの状況はというと、
僕が所属する陸上部の1走の子がすごく良い走りをしており、
3走である僕の前に2走の子が来た時には2位でした。

そして僕は不安な気持ちを必死に押し殺しながら襷を受け取ってスタートしました。

スタートしてすぐにわかった感覚があって明らかにいつもより足を動かすのが早すぎるのに気がつきました。どう考えてもオーバースピード、こんな速度でこのコースを最後まで走りきれた記憶がない。

でも足が全然いう事をきいてくれない。

不思議な事に何度も走ってるコースなのに、沿道に普段はいないクラスメイトや先生がいて声援をもらうといつもと景色が違って見えてきて、自分を抑えようにもコントロールが全く効かなくなってました。

その結果、コースを半分ほど走ったタイミングで既に息は切れ始め、足にはなんとなくの違和感を感じ始めました。

そういった身体の違和感や後ろから他のチームの人が来るんじゃないかという恐怖と戦いながら僕は懸命に足を動かしました。

コースも終盤で後ちょっとと思い出してからがとにかく長い、
「ゴールはまだか?もうすぐだ。」と懸命に言い聞かしました。
そして最後のコーナーをまがってラストスパート!
まだ誰にも抜かれていません。

襷に手が伸びる。早くこれを渡して楽になりたい。
次に走る4走の後輩が目の前に現れる。そのまま襷を渡して、横にへたり込みました。

僕はなんとか自分の役目をまっとうする事ができました。

そしてその後、4走の子が好走してTOPに立ち、アンカーである5走の同級生がギリギリ逃げ切りゴール。僕らは優勝する事ができました。


僕はこの時に特に嬉しかったのは、
・自分の普段の努力を見ていてくれた事
・勝利の為に自分の力を必要とし期待してくれた事
・そして「優勝」という結果を出す事ができた事

です。

どんな小さな事でも続けていれば何かを形にする事はできるし、
その姿は誰かが見てくれている。
その積み重ねは誰かを喜ばせる事ができる力になると知りました。

これ以降の人生においても諦めずに継続する事が出来ているのはこの時の経験が本当に嬉しかったからだと思います。

「人を喜ばす」という価値観を満たし続ける為には、
何かに取り組んで自分を磨き続けるのは必須だと思っています。

もちろん環境や立場が変わればその度に違う課題がやってくるわけなので、何歳になっても自分を磨く事に終わりはないなと思います。

これから先の人生においても自分を磨き続ける事で、
既に自分の身近にいてくれる人も、
これから親密になっていく人達にも、
影響を与え、喜ばせる事ができる自分であり続けたいと思います。

ごろー

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