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マッチングアプリ大戦記 episode18

「18人目 Rさん 20代半ば ?似 ペアーズ」

海岸沿いの蔵カフェで太宰治を読みながら、カレーを食べていた。コーヒーを飲んで、一息ついてから外に出ようとする。とその前にアプリでも開いてみるかと思い、起動させるとなんと相手からいいねが来ているではないか。余程のことが無ければ、マッチするので今回も適当にマッチして、車に乗り込んだ。

ほどなくメッセージが来ていた。カフェの近くに住んでいることで、距離で検索してくれていたようだが、僕はすでに家に帰っている。後日ピザを食べる約束をした。不安なので、顔写真を送ってもらったが、可もなく不可もなかった。テンションは微妙。しかし、行先のお店に予約の電話を勝手にしてくれるなど、とても手際のよいタイプで少し好感度がアップした。

当日、近くのスーパーの駐車場に車を停めて、徒歩で店に向かった。その数分前に店に着いたと連絡があり、結構マメな人なんだと思った。

対面、車から降りた彼女はとても小さくてちょこちょこしていた。マスクを外した感じは、写真よりはまあ愛嬌があっていいかなという印象を受けた。しかしそこから彼女のマシンガントークが始まる。若い頃は仕事終わりに弾丸で関西に行ったなど、若い頃の武勇伝が始まる。いやまだあなた充分若いやん。特にジャニーズが好きで、お気に入りのグループがいるらしく、そのためなら無理してでも行くらしい。名前は忘れてしまった。

インスタ映えするご飯屋によく行くことなど相手の話を延々と聞いた後、唐突に僕の話にもなったが、とても早口で促されるため、上手く話すことが出来なかった。とても流行りに敏感な今どきの女性なんだなと思った。たぶん付き合ったら疲れるタイプで、のほほんとした女性が好きな僕には合いそうもないことを悟った。

ちなみにピザは薄めの生地でパリパリしていて美味しかった。途中ブレーカーが落ちたり、てんてこ舞いのオーナーを見るのは、どこか日常が溢れているようでほっとした。

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