アルバムから フィンランドノート④
2008年27歳、フィンランド1人旅。
昨日アルバムを整理していた。
好きな写真10枚を紹介します。
いよいよ始まると胸が高鳴る。
私は11時のヘルシンキ行きに乗った。
この写真を見ると、
その時の気持ちを思い出す。
8日間の旅のうち、
最初の3日間はファームステイ。
ロヴァニエミ空港でファームのママを
見つけた時、緊張がとけた。
ホッとして泣きそうになり、
迎えのクルマで
一気に眠気におそわれた。
うつらうつらしながら到着。
ママと夕食を作ったりする。
トナカイの肉はおいしかった。
ベリーのソースもよい。
ママとサウナにも入った。
上がったらビールを渡してくれて、
一緒にのんだ。おいしかったなあ。
寒くて、新しいストールを腰にまいていた。
そしたら、このかわいい犬が
ジャンプジャンプして見事、
ストールにつめをひっかけた。
ガーン…鮮やかに思い出せる。
ファームでは何もかもがのんびりで、
時間がたっぷりあった。
ファームの家族は親切で、
1人旅のスタートにふさわしかった。
期待したオーロラは見えなかったけれど。
さよならする時、涙がすこし出た。
ママに「また来たらいい」と言われる。
「うん」と言ったけれど、
また、はいつになるのだろう
いつにするのだろう、と思った。
あれから15年。
ファームのみなさん、お元気ですか。
ヘルシンキにやってきた!
ヘルシンキにある郵便局。
すてきなポストカードがたくさんで、
わくわくする。
ずらっと並ぶマリメッコの梱包材。
フィンランドから
絵はがきをおくってくださいね、
と後輩に頼まれていた。
後輩、友だち、おねえちゃん、母、
何枚かハガキと切手を購入した。
どれもデザインが日本にはなくて
ウキウキする。
ホテルでハガキを書きまくり、投函。
ヘルシンキ離れ、タンペレだったか
トゥルクだったか。歩きながら思う。
路上にとまるクルマの色が
日本にはなくて、
ただ並んでいる色合いに見とれた。
アパートの窓辺に見える花々。
いまだにふっと思い出す。
あの光景を。
美しく暮らしているなあ、と。
たしかゼラニウムがあった気がして、
ゼラニウムの鉢植えを
今、玄関に置いている。
たくさん歩く。
タンペレで見た景色だったろうか。
この景色になぜか、ぐっときた。
ここに私しかいなくて、
ひんやりした空気の中、
しばらくながめる。
私はがんばれるだろう、
この景色を見ながら思った。
日本に帰ってからこの写真を
仕事場の机にしばらくかざっていた。
リスに遭遇。
あわててカメラを取り出す。
このリスとしばらく見つめ合ったことも
忘れられない思い出。
日本に帰る日は雨が降っていた。
さみしいなあと思っていたら、
隣の席は日本の明るいおばあちゃん。
たくさん話してくれて、
さみしさに浸らせてくれないことが
逆に良かったのかもしれない。
1人でツアーに参加して、
他のツアー客といろいろ見たそうだ。
レストランで踊りを見ながら
夕食を食べたけれど、
踊り子がスカートのすそを
ばざばさするから、
それがご飯にかかりそうでいやだった、
という話しをきいた。
もう忘れていい話しのはずなのに。
忘れられない。
フィンエアーのCAの方で、
明るくておもしろい日本の方がいた。
飛行機を降りてゆっくり歩いていたら、
背の高いその方がいて、
思わずフィンエアーのCAになるには
フィンランド語もできないといけないのか?
と(図々しいと思いながら)質問する。
フィンランド語はできなくてもいいけど、
英語はできないとダメだと返してくれた。
そうだよなあ、と思いながら
スーツケースひっぱり帰る。
質問できたことが良かった。
最後、10枚目の写真です。
ヘルシンキで泊まったホテル、
ソコスヴァークナ。
階下にあるデパートが部屋から見える。
スーパーもあって、本当に便利。
部屋にあったこのイス。
私はここに座って
セルフタイマーで写真を撮った。
嬉しくてにやにやしながら。
1人掛けのソファがほしいと思っている。
昨日写真を見て、私が欲しいのは
こんなのだなって思った。
この写真、飾っておくことにしよう。
あの頃と今が、
つながる瞬間がたくさんある。
フィンランド1人旅は
今も私に力をくれているのだから、
嬉しくなる。
旅って本当に、いいですね。