瞳の奥のブルー3

子どもの頃の休日は日曜日だけだった。
その日の朝ごはんはいつもお父さんが作ってくれた。
栄養価とかバランスとかそんなことよりも気分まかせ
その時のテンションが上がるものというのが
お父さんの朝食メニューを決めるのに一番重要で
たこ焼き器でホットケーキミックスを焼いて
中にソーセージやチーズを入れたり
いちごジャムやチョコレートが入ってる時もあって
コロンとして熱々に焼いたものを紙コップに入れて手渡してくれる。
それを手でつまんで食べるのだ。
お天気の良い日には、青色のカーテンを開けてベランダに足を放り出して
紙コップとオレンジジュース。
高く上がり始めた太陽と、青い空に描かれた飛行機雲の白いライン。

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