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【新型コロナウィルス】すでに複数の変異が起きている可能性 日本、欧州など国により違いがある理由は…!?

L型、S型が存在するというのは広く知られるようになってきました。
武漢や欧州では、重症化することもあるL型が多いこと、韓国などでは軽症ですむS型が多いという仮説があることを記事で紹介しました。

しかし、実はもっと多くの種類があるようです。
つまり、変異が起きている可能性が高いようです。

自分が新型肺炎の記事を書くようになったきっかけの動画で、武漢にいると思われる看護師が言った言葉がとても印象に残り、今回改めて見直してみました。2月4日に書いた記事です。

「コロナウィルスは今、第2次形態に変異しつつあります」
「2度目の突然変異が起きてしまうと、なにか本当に悪いことが起きます」

この時はほとんど新型肺炎について知りませんでしたが、変異というものが武漢では深刻な要因の1つになっているとわかりました。

一方で変異は弱毒性に進んで、致死率を下げて感染を広める方に動くことも多いという記事も読みました。

ですが、武漢だけではなくイタリア、イランなどで致死率が上がり、感染が拡大するアウトブレイク(集団感染)が起きています。
それが、欧州に広がりつつある今、いったいどういうことなのか気になっていたので、今回も調べて記事にしています。


感染者数(3/17)

日本833
中国81058
イタリア27980
イラン16169
スペイン11309
韓国8320
ドイツ8084
フランス6664
アメリカ4661
オランダ1708

変異について論じている日本メディアは少ないですが、いくつか紹介します。

致死率について
韓国で0.9%、イタリアでは7.3%
※(日本は2,9%、イランは5,1%、スペイン3,6%、アメリカ1,8%)
70歳以上の感染者の割合
韓国で10%程度、イタリアは40%
「イタリアの致死率の高さは高齢者の感染が多いことが理由の一つに挙げられる」
それぞれの国で致死率の異なる別の種類が流行している可能性は?
「SARS-CoV-2は主にL型とS型の2タイプに分類され、L型はS型から進化したもの(と考えられる)」
「L型に感染している方が約70%と割合が多いことから、L型の方が感染が広がりやすいのではないかと推測」
「現時点では年齢や基礎疾患などの感染者側の要因の方が臨床経過に影響しているのではないか」
伊7.3%、韓0.9%…新型コロナ致死率に各国で顕著な差はなぜ? 感染症専門医に取材

次の記事は専門的なのでくわしくは紹介しませんが、興味深いものなので是非リンクから記事を見ていただきたいと思います。
新型コロナウィルスは大きく分けて3つのグループがあり、変異が確認されています。

変異と感染の経路マップ

画像1

※グループA,B,Cに分かれています
※日本人は青い○、グループAならばH52、H53です。
※赤はHubei(湖北)武漢がある省


中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園(雲南省)に在職する研究者である郁文彬博士等が「新型コロナウイルス肺炎の進化(変異)と感染を全てのゲノム学的なデータに基づいて解読する」という論文
学術審査を通過した(accepted)という段階まで行ってはいない論文ではあるが…
日本で感染しているウイルスのルーツや種類も見えてきた

日本は青色で区別され、Group AのH53(2例)とH52(1例)、Group CのH51 (1例)とH32(1例)が例として挙げられている。

Group A
「H13」を中心として広がったウイルスで、これは深セン(広東省、緑色)においてのみ発見された種類
深センで家族感染したが、東京と行き来していたらしく、広東省由来の東京の患者が3人もいる(2月12日時点で)
「H13」はどのようにして生まれたかというと、コウモリから発見されたウイルス「bat-RaTG13」が、何やら確定できない動物を介して「mv1」ウイルスとなった

Group B
中心は「H3」。これは武漢でのみ1例発見されている。しかし海鮮市場に行った事はないという。

Group C
これこそが爆発的に伝染していった感染源だ。
「H1」は「武漢市華南海鮮市場」で見つかったウイルス
論文は変異したウイルス保持者の足跡を調べることによって、変異の多くは飛行機に乗ったことにより上空の放射線を浴び、それによってゲノム配列が異なってしまった可能性が高いと分析している
大規模感染を起こし、世界中に広がっていった。
「H1」はGroup Cに所属するが、ここから進化してGroup DやGroup Eなどの、言うならば「亜種」に変異(していることが示されている)

それも変異は最終的には毒性が弱くなり、宿主となる人間が死なない方向に動いて長く人間と共存していく方向(人間界に定着する方向)に変異してウイルス自身がいつまでも生き延びるようになる傾向にあるだろうが、しかし「H3」から「H1」のように、爆発的に強力化する場合も途中ではあり得る。多くの人間(宿主)が死んでも、それを遥かに上回る数の人間に宿って(感染させて)、そこで生き延びていくという方法だ

グループCのH1がパンデミックの元になり、さらに新たに変異をして別のグループを作っていることが示唆されています。
新型コロナ日本感染ルーツとウイルスの種類:中国のゲノム分析から

以上を踏まえながらin deepさんの記事で気になるところを抜粋してみます。
この記事ではタイランド・メディカル・ニュースをもとに書かれています。

「ウイルスに変異が発生しただけでなく、さまざまな特性を持つコロナウイルスの新しい株が出現している」
新型コロナウイルスには、少なくとも 49の同定された株が存在するという事実に遭遇した」
我々が、ヨーロッパ、アメリカ、中国の専門家たちから知らされたところ、現在までに、少なくとも 100以上の新型コロナウイルス株
「タイランド・メディカル・ニュースのチームの遺伝子専門家や感染症の医学研究者の数は少ない。なので、我々のほうが誤った内容の記事を公開してしまう可能性はあるだろう」
「中国の研究者の一部が言っているように、「回復した」患者の体内に残留した、あるいは休眠しているウイルスの負荷は、人体にさまざまな影響を及ぼし、神経変性疾患などを引き起こすことが明らかにされつつある」
ヒト宿主細胞への攻撃は、そのような株の低レベルの感染が、癌から臓器の損傷までの慢性疾患を引き起こす可能性があることを示している
「各国の政府当局、および保健当局は、重要なことを何も伝えていないように見えることに我々は苛立っている」

リズ・スピッチ(Liz Specht)博士(アメリカの生物学者)のツイッター
「(アメリカでの新型コロナウイルスの感染拡大は) 6日ごとに 2倍の症例となっていく」
「4月末までに約 100万件となり、5月5日までに 200万件、5月11日までに 400万件となる調査があります」
「世界中の著名な複数の疫学者たちが、来年中に世界の 20〜 70%が COVID19に感染すると推定しているのをご存じでしょうか。先ほどの 6日間の倍増率を使用すると、今年の 7月のある時点までに、世界の約 20〜 60億人が感染します」
このようなことを述べて、アメリカの医療崩壊を危惧しています。

カナダのグローバルリサーチというメディアの記事によると…
「新型コロナウイルスには、発生源が 5カ所あることが知られるが、台湾の科学者は、その既知の 5つの株すべてをアメリカだけが持っていることを実証」
「武漢を含めた中国のほとんどと、台湾と韓国、タイとベトナム、シンガポールとイギリス、ベルギーとドイツなどでは、1つのタイプの感染しか起きていない。なので、他のハプロタイプはアメリカで生まれた可能性がある。」
韓国と台湾のウイルスのハプロタイプ(株)は中国とは異なり、おそらく感染性は高いが致死性は、はるかに低く、死亡率は中国の 1/3にすぎない

イランとイタリアは、現地で流行しているゲノムを解読し、中国のものとは異なるタイプであることを確認した。つまり、イランとイタリアのコロナウイルスのタイプは、中国からではなく、別の感染源から導入されたものといえる

イタリアのタイプは中国とほぼ同じ致死率を持ち、他の国の3倍の致死率を持っているが、イランのタイプは致死率が10%から25%の間であり、最も致命的であるように見えることは注目に値する

in deepさんはこれらのことを踏まえて、「さまざまな致死率を持つ異なるコロナウイルスがある」と推察しています。
また、記事の中でフランスやオランダでは、重症者の多くが高齢者という従来の流れと違っていることを書いています。
すなわち、

「フランスでは、集中治療室に入っている重篤な患者の50%が60歳未満
(オランダでは)重篤な患者の半数が50歳未満
「現在、オランダの集中治療室で重篤な状態にあるコロナウイルスの患者は 40人から 50人で、それらの患者の半数以上は 50歳未満だ。十代の若者も含まれる」と、インタビューに対して、オランダ集中治療協会の会長は述べた」

ということだそうです。

こう述べているドイツ在中の人もいます。

このようにいくつかの記事を読んでみると、変異が起こっていると言えそうだと思いました。
また、欧州では若い人の重症化や致死率が上がっていることなども見受けられます。

重症化は高齢者が多い…という日本では定説になっていることが、欧州などでは異なっている国があります。
現状では日本ではこういう傾向がみられていないわけですが、やはり警戒すべきウィルスだと思わざるをえません。


また、医療崩壊を招かないように国民が協力することも、被害を広めないために大切になるでしょう。
日本では欧州で流行しているタイプと異なっているようですが、これからも注意してみていきたいと思います。


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