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日記:アニポケ主人公サトシの交代にみる 地→風の時代への変化

ポケモン ゲットだぜーッ!
"Gotta catch 'em all!"
でおなじみの主人公サトシ.

しかしこの時代に,いきものを「ゲットだぜ」なんてはやらない.
もしポケモンという一大コンテンツの言葉でなければ,ポリコレ炎上屋に燃やされておわりだろう.

そういう点で,時代の変化に対応するためのやっかいばらいに思える.

もちろん,サトシのキャラも時代にあわせて変わってきた.
それなら主人公の交代が必要か?という疑問がわくだろう.

しかし,炎上屋は過去の言動をひっぱってくるのが大好きだ.
インターネット・タトゥーは消せないので,失言ごと墓に埋めてしまうのは炎上対策として有効だ.

また,このさき何十年もアニポケを続けてゆこうと思うならば,声優を交代するよりも,主人公を交代してしまおうと考えるのは順当だろう.
前例ができてしまえば,新作がでるたびに主人公を変えることも容易だ.

さて,アニメ開始当初から,サトシの夢は「ポケモンマスター」になることだ.
しかし,これまで作中で「ポケモンマスター」のなんたるかは明示されていなかった.
総監督をつとめた湯山邦彦は,

子どもの他愛のない夢、憧れのようなもの

『アニメディア』2020年6月号

とのべたという.
そして,めざポケ最終話でサトシは

チャンピオンはゴールじゃない。俺はまだチャレンジャーだって思ってる。
俺、世界中全部のポケモンと友達になりたい。
それがきっとポケモンマスターだ。

めざせポケモンマスター

とのべ,「一つの答え」を示した.

友達というのは,よくポリコレに配慮した表現といえよう.

アニポケ第1話の伏線回収というわけでもなさそうなので,じっさいに当時は決めていなかったのだろう.

めざポケ最終話では,第1話のホウオウが,虹 + 3羽のポッポ におきかわっていた描写も印象的だった.
サトシのピジョットもかえってきて,サトシとピカチュウとともに再びたびにでるようだ.

現実世界では,3.23–3.24 にいちど冥王星が水瓶座いりした.
冥王星はこのあと,2度の山羊座への逆行をへて,2024.11–2043.3 までの約 20 年間,水瓶座に滞在するとされる.
これはホロスコープにおいて,地の時代から,約 200 年つづく風の時代への移行を意味する.

地の時代は,物質的な豊かさが重視され,権威主義的な安定が求められた.
風の時代は,精神的な豊かさが重視され,それぞれの自由な発想にもとづく行動が求められるとされる.

めざポケ最終話におけるポッポたちやピジョットの描写は,権威への依存を断ちきり,心をゆるしあう仲間との自由な生きかたを求めているように思える.

そういう意味で,冥王星の水瓶座いりに合わせておきた,
地の時代を象徴するサトシの「ゲットだぜ」という価値観から,
主人公を柔軟に交代してゆこうという風の時代の価値観への,
おおきな転換の一例と考える.

4 月からはじまる新シリーズでは,主役が女の子で,サブ主人公が褐色の男の子になる.
主役が男性というだけでもポリコレに攻撃の隙を与えてしまうので,女性への交代が必要だったのだろう.
もちろん私服はスカートではなくズボンだ.

はたして,ポリコレへの配慮をガチガチに固めたアニポケが,おもしろさを取り戻すことはあるのだろうか?


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