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大事にしてると思ってた

気に入っているゆえにあまり着ない服

わたしのクローゼットにはそういうものがいくつかある、理由は自分でもよく分からない。

もう随分前に札幌の古着屋さんで一目惚れして買ったジャケット、そのお店がもう閉店していることを知った。

少しだけ寂しい

その場でタグを切ってもらって得意げに羽織りそのまま食べに行ったスープカレー

パソコンが苦手な人が作ったのだと分かるようなチープなメニュー表だった、悔しいくらい美味しかったその店の名前ももう覚えていない。

少しだけ寂しい

サンフランシスコで売りに出したジーンズは今頃誰かの生活の中にあるのだろうか。

久しぶりにわたしを呼んだそのジャケットに腕を通す

ずっと綺麗に仕舞っていたこともそれが相変わらずすごく可愛いことも知っていたのに、内側のポケットが豊富だとか、思ったよりも軽いだとか、全然覚えていなかった。

半袖でも過ごせるような土曜日だったけれど、わたしは反省したようにそのジャケットを羽織ったまま1日を過ごした。

少しだけ嬉しかった




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