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インクワイアで「学習を学習する」プロジェクトを始めました

こんにちは。
わたしはインクワイアで自社のオンボーディング、エクスペリエンス、学習する組織作り、思想の浸透と体現、対話のファシリテーションなどをしています。

最近社内で、「学習を学習する」プロジェクトを立ち上げたので、この記事ではその背景や進め方などを書こうと思います!

なぜやっているのか

インクワイアは「問いの探究」をアイデンティティとしていて、学び続ける姿勢を大切にしています。社内では「studios」という取り組みがあり、学びや研究が日常的に行われています。

最近は、社内で勉強好きな,学問に励むという意味の「studious」という名称を付けて、文章の相互フィードバックのワークショップを実施したり、文章の基礎トレーニングプログラムを実施したり、自分を対象にして当事者研究的にテーマを定めて研究を行っていたり、「学び方を学ぶ」ための動きが始まっていたりします。
(上記記事より引用)

私たちは個人の発達だけでなく相互の発達も重視しています。個人の学習の質を高めたり習慣化させるのと同時に、チーム内での相互フィードバックやリフレクションの質を上げることが大事だと考えています。このプロジェクトは、個人・相互の発達を実現させ、よりよい仕事をするために発足したものです。

「学習を学習する」プロジェクトは、現在も進行中の段階です。なので、この1ヶ月で取り組んだことと今後やっていくことについて書いていきます。

どのようにやっているか 

学習の仕方を学ぶために、まずは「Learn Better」という本を教科書にしてインプットすることから始めました。
この本では、学びの深め方が次の6つのステップに分けて紹介されています。

1. 価値を見いだす(Value)
2. 目標を決める(Target)
3. 能力を伸ばす(Develop)
4. 発展させる(Extend)
5. 関係づける(Relate)
6. 再考する(Rethink)

この本をバイブルとして学習の仕方を学び、実践していけたら学習の質を高められるだろう!という考えで、「Learn Better」の内容はプロジェクト全体で参考にしました。

ステップ1:キックオフ

「Learn Better」は「価値を見いだす」という章から始まっています。

何であれスキルを習得するうえで、モチベーションは最初の一歩である。意味があると思えないことを学ぶのは難しい。
(「Learn Better」34ページより引用)
そこで解決策となるのがラーン・クラフティング、いうなれば課せられた知識の習得に意味を探す作業だ。具体的には、自分に次のような問いかけをする。この学ぶ対象は私にとってどう価値があるのか? どうすればもっと自分に関連性があるようにできるか? この知識を自分の生活にどう利用できるか?
(「Learn Better」45ページより引用)

学習やスキル習得には、自分の言葉で語れる動機が大切です。それがないと、継続ができなかったり、意欲を持って前向きに取り組めなかったりしますよね。
私たちのプロジェクトも「なぜ自分は学習を学習するのか?」という問いからスタートしました。

メンバーからは

「過去の自分の経験や、書籍などのインプット、人からもらうフィードバックなどを、様々な場面で応用・活用できるようになって、抽象度の高い未知の取り組みにも臆さず取り組めるようになりたい」
「ミスを繰り返すことなく、学習しステップアップするサイクルを回したい」
「学びの質と速さを上げて、日々の業務からの経験学習や、探究したいテーマをより深く学べるようになりたい」

などの理由が挙がりました。

学習の意味付け発表の次は、「Learn Better」についてディスカッション。この場を通じて「学び方」を体感できるように、進め方は次のようにしました。

・書籍を前後半に分け、2チームで担当を分担
・担当チームが該当箇所の内容を説明し、もう一方のチームがそれについて質問やコメントをする

「Learn Better」では人に教えたりディスカッションすることによって理解の深化が進むと書かれていて、それを実践で体感することができました。
教えられる側もただ情報を聞くだけでなく、質問や意見をしながらインプットすることで、理解度が高まったと思います。 

ステップ2:個人ワーク

キックオフの後は、ディスカッションで学んだことを参考に、改めて「学習の意味付け」「目標」「どう進めるか」を宣言してもらい、2週間ほど個人で実践する期間にしました。

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ステップ3:学習プロジェクトナイト

キックオフから2週間半後に「学習プロジェクトナイト」という名の中間発表会を開催しました。それぞれが個人ワーク期間にトライした学習のプロセスを共有し、ふりかえる場です。
メンバーの学習の習慣を聞いたり、プロセスの良かったことや改善点などを話し合うことで、次に挑戦することが見えてきました。  

一ヶ月やってみてどうだったか

チーム全体として、以前よりも学習が日常化されているなと感じています。そして何より、キックオフや学習プロジェクトナイトがとても盛り上がっていて、みんなで前向きに楽しく学習できているように思います。

一方で、せっかくチームでプロジェクトをしているにも関わらず個人での取り組みが中心となり、相互で働きかけて学びを深める動きができていなかったので、この先1ヶ月では次の2点に取り組むことになりました。

1. Authentic Time

インクワイアでは、私たちがあるべき姿を「5つのBe」にまとめています。その中のひとつがBe Authentic。

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先月から一部メンバーがAuthenticになるための時間「Authentic Time」を設けて、自分が興味のあるテーマを探究したりブログを書いたりしていたので、そこに今回のプロジェクトメンバーも参加させてもらうことにしました。
毎日同じ時間に、その日にやることを宣言して、お互いに励ましあいながら学習をします。本や動画でインプットをしたり、ブログを書いたり、語学などの勉強をしたり…。それぞれが自分らしくあるための時間にしています。

Authentic Timeで各自の学びの内容や進捗をシェアし合うことで、よりチームでの学習が進んできていると思います。

2. 社内向けラジオ

社内向けのラジオ収録も始めました。ペアを組んで、自分が話したいテーマについてバディに説明をしたり、質問に答えたり、ディスカッションをします。この過程をふむことで、学んだことの理解度を深め、社内で知を循環させることができると考えています。
先日初回の収録をしてみて「話すためにまとめる⇒話しながら説明する⇒収録したものを聞き直すで3回学習の機会があってよい」という声もありました!

今後どうしていきたいか

今後も定期で「学習プロジェクトナイト」を開き、各自の学習のプロセスをリフレクションして、よりよい学習ができるチームにしていきたいと思います。学習は習慣化されてきているので、更に個の力を高めたり、社内で知が循環するような取り組みにも挑戦していきたいです。

あわせて、インクワイアの学習メソッドをまとめていきたいなとも考えています。冒頭に書いた通り、インクワイアにはstudiosという学習や研究のための場があるので、それらの取り組みを整理して、よりプレイフルかつ効率的な学習方法を研究していきたいです!

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