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「ベイビー・ブローカー」ペ・ドゥナ関連記事

一年以上前から楽しみにしていた「ベイビーブローカー」の日本公開まであと3日。待ち長かったです~(笑)

とりわけカンヌ映画祭は、ペ・ドゥナが2作品で招待されていたにもかかわらず、ザック・スナイダー監督のNetflixSF映画『Rebel Moon』の撮影中につき欠席。かすかに期待していた来週の日本での公開の舞台挨拶も欠席。結構ショックを受けていたgokigendane511ですが、

是枝監督のインタビューや制作発表や作品紹介記事のなかでペ・ドゥナ関連の記事がどれも良くて、嬉しくてとても満足しています。今日はいくつかの記事を紹介します。

これらを読むと、ますますはやく映画館に行きたくなる。多分、まだ帰国していないペ・ドゥナご本人より、日本人の私のほうが先に映画を観るのかも?(笑)

刑事役が続いたことについて

「私は20代を過ぎてから、自分が務めた役が何かよりは、どんな作品をしているかを見るようになりました。私が務めた役が良いかどうかよりも、どのような作品に自分が出ていて、その作品の中で自分がどのように使われるかを見るようになりました。その影響なのか、そういった視点で見るべき役柄のオファーがたくさん来ます。私が社会問題を知ったときに『これは映画になってほしいな』と思ったものが、映画として作られたこともあります」と語った。

ペ・ドゥナは、映画女優ならではの観点と共に、韓国映画界に必要な“正しい視線”についても悩んでいるという。彼女は「既成世代として、私より若い人たちが、私が生きた時代よりもっと良い人生を歩んで欲しいと、最近特に思うようになりました。映画『次のソヒ』でも、社会問題について学ぶ過程があって、(キャラクター同士の)葛藤の過程を通じて見せたいものがありました。試行錯誤や発想の転換、反省する姿を見て欲しいと思いました。観客の皆さんがどのように捉えるのかはわかりません」と話した。
news.kstyle.com

これを読んで、本当にびっくりしました。「自分がどんな役かより、どんな作品に出るか?」ということについてよく語られていましたが、社会問題について扱う映画にそこまで考えていたとは。

「次のソヒ」のチョン・ジュリ監督の前作「私の少女」を、かつてペ・ドゥナが選んだことを、とてもすごい挑戦だと私は思っておりペ・ドゥナの覚悟みたいなものを感じております。そして、

「既成世代として、私より若い人たちが、私が生きた時代よりもっと良い人生を歩んで欲しいと、最近特に思うようになりました。

そんなことを考えて作品を選んでいたのか。なるほど!
そして、ドゥナさん、私もまったく同じことを考えていますよ。

私の人生や仕事も「ベイビーブローカー」の映画のなかの世界にかなり近いところがあるので、その偶然に驚くばかりなのですが、私が20代の頃、「子どもたちの時代は今よりもっと良くなる」と信じて疑わなかった世界が、今や「今の子どもたちの住む世界は生きづらい、もっと困難だ」と感じることばかりの世の中。うんざりすること悲観することが多い。

でも、生きていく、誰かを責めずにみんなで補いあって。そんな私の思いに似たところを感じて、ものすごくうれしくなりました。

ファンでよかったと思える記事

こちらは、感心するほどペ・ドゥナの快進撃が上手くまとめてある、ファンにとって気持ちが上がる記事です。

こんな記事が最近多いので、そうか、みんなこんなにペ・ドゥナのこと好きだったんだね。私のブログ、いらなかったね~と。(笑)

日本語の脚本も要求したペ・ドゥナ

かなり長いですが、是枝監督とペ・ドゥナの相思相愛っぷりがよくわかる是枝監督のインタビュー。是枝さん、またペ・ドゥナが映画に出てくれて嬉しかったんですね。ペ・ドゥナが日本語の脚本を要求した下りが面白いです。

是枝:非常に難しい役だったと思いますが、彼女はいい意味で日本人的な心の機微、言葉にしない部分をすごく理解してくれるタイプ。僕の書いた脚本には、日本語だと「……」で表現している部分が多い。彼女が演じたスジンのセリフは特にそうだったのですが、韓国語に翻訳された脚本から「……」がなくなっていたんです。

最初に脚本を読んだときに、僕がぺ・ドゥナに事前に話していたスジンというキャラクターと、韓国語で読んだときのキャラクターがずれていると感じたみたい。それで、日本語の脚本も読みたいというから渡したら、彼女なりに日本語の分かる人と読み比べてくれたんです。それで「……」が消えていることに気づいた。

両方の脚本を持ってきて、「……」がどういうニュアンスなのか教えてくれって。説明したら、「それは韓国語になると消えているから、それを伝えたいのであれば言葉が違うから変えた方がいい」って言ってくれてね。ホテルのロビーで4時間くらい、通訳を交えて話をして、脚本を一通り直したんです。僕が日本語で伝えたいニュアンスを、正確に韓国語に置き換えることが出来て、すごくありがたかったですね。
映画.com速報

ペ・ドゥナに遠慮なく食べてもらった

この記事も同じインタビューかもしれませんが、是枝監督のペ・ドゥナ愛が伝わりすぎる記事。

――『空気人形』の頃からペ・ドゥナさんとの親交が続いているかと思いますが、改めて是枝監督にとってペ・ドゥナさんはどういった存在でしょうか。

こんなことを言うと彼女のファンに怒られるかもしれないけど、考えていることがお互いにすごくよくわかるんです。嫌だと思うものや好きなものが似ていて。

言葉で表現するのが難しいし「韓国人」「日本人」といった大きな文脈で語りたくはないんだけど、物言いがイエスかノーかはっきりしている中で、彼女は非常にあいまいな部分を大事にする人。言葉と気持ちが裏腹な状態ってあるじゃないですか。そういったところがすごく繊細だから、一緒にいて腹の探り合いをしなくて済むんです。それは友人としてもそうだし、監督と役者という関係性でもそう。一番の同志であると同時に友人でもあるから、彼女が役者として何を考えているのかとか、どういう役にやりがいを感じるかとかも役者としての表現力は言わずもがなですが、今回は大半が車の中のシーンであるにも関わらず非常に繊細な役が含んでいる様々な感情の揺らぎを表現してくれました。もちろんその表現力を前提に書いている役ではあるけれど、この作品の重層性を支えてくれたのは彼女の存在です。

もちろん単純なことが悪いわけじゃないけど、『ベイビー・ブローカー』は赤ちゃんを売りに行くブローカーの話だけではなくて、もう一つ別の物語が同時進行している。“疑似家族”を見つめるスジン(ペ・ドゥナ)の目線の変化が、この物語を見ていく観客の目線の変化につながっていく。それをできたとしたら、彼女だからこそだと思います。

――おっしゃる通り、ペ・ドゥナさんが演じるスジンが一緒に並走してくれる感覚がありました。本作だと、スジンが食事するシーンが多く盛り込まれていますよね。こだわりや意図があったのでしょうか。

彼女は、何かをしながらセリフを言うのがとても上手なんですよ。上手く食べながらセリフはきちんとクリアに言うことって、本当に難しいんです。しかも言葉の意味だけではなく、ニュアンスまで伝わるように演じてくれて、とにかく技術が高い。だから遠慮なく食べてもらいました。

含めて共有できる部分がとても多い。彼女が現場にいるだけですごく安心します。
シネマカフェ

ペ・ドゥナへの愛の告白

同じインタビューなんでしょうけど、是枝監督の愛の告白。
もうわかったよ~

一方、ペ・ドゥナは是枝の「空気人形」(21年公開)に出演しており、「また必ず一緒に。次は(人形ではなく)人間役で」と誓い合っていた。彼女については「本当に人の気持ちをおもんぱかるのが繊細な人。一緒にいて非常に気持ちいい人で、楽しいし…。愛の告白みたいになってしまった」と苦笑した。
産経新聞

『Rebel Moon』の撮影

「Rebel Moon」の撮影が長いですよね。
時々インスタに上がってくる写真が韓国にいるときと印象が違いますね。
前髪を自分で切って大惨事になったってどんな事態なんでしょう?

このペ・ドゥナ独特の美しさ、色気、チャーミングさを自信をもって出してくるところが、この人ほんとにすごいな、と思います。

インスタより

ハリウッドで長く撮影して孤独になったり、そこでまた母国語ではない言葉で人にわかるように伝える困難さにぶちあたったりするでしょう?
次の作品のインタビューでは、そのところを教えてくださいね。

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