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「Midnight in Paris」考察

こんにちは。今回は僕が大学一年生の時から大大大好きなウッディアレン監督の稀に見る傑作(笑)「ミッドナイトインパリス」について考察をしていきたいなと思います。ちなみに考察するほどの映画でもないというのが正直な感想ですが、とにかくおもしろいです!まず、フランス文化が好きな人、スノッブの傾向にある人そしてとにかくウディアレンが好きな人、必見です。

内容は、1920年のパリに恋する懐古主義の男(オーウェンウィルソン)がある日、題名通り真夜中のパリでその時代へタイムスリップしてしまうという話です。その時代のパリはアメリカからは禁酒法を逃れてやってきた人々、例えばヘミングウェイやフィッツェジェラルドなどの作家、ヨーロッパからは第一次世界大戦後に逃げてきた、画家、音楽家、映画監督などが集結するわけなんですよ。ちなみに僕は大学の授業でシュールレアリズムを勉強し、教養がてらに読んだ、ヘミングウェイの「老人と海」とフィッツェジェラルドの「華麗なるギャツビー」を知っている程度の知識だったのですが、この作品をみ終わった後、他の人がどんな人らだったのかを調べつくしました。その後、2回目みたときにやっとすべてが合点がいくないようになりました。あのときに、ゼルダが川から飛び降りようとしていた理由、ヘミングウェイがあんなにボクシングをやるかと聞いていた理由など笑。すごいハイコンテクストな映画ですけど、それらを知ることで何倍にもおもしろくなります。なんか「エンドゲーム」の文化人バージョンだと勝手に思っています。

考察というほどのものでもないのですが、主人公が1920年代にタイムスリッップしたときに恋をした女性がいるのですが、彼女も同じように昔のパリはよかったはと言うんですよ。彼女の言う昔のパリとはベルエポックのこと。この時代のことは全然わからないので割愛しますが、とにかくそのときに主人公が気づくわけですよ。昔はよかったという言葉は昔から存在していて、人間は今という現実はあまりにもリアルすぎて、生々しいので目をそむけたくなる生き物だと。スーパーフライの歌にもありますが「綺麗なものは遠くにあるから綺麗なの」ということですよね。僕だって、東大全共闘の時代とかみんなが政治についてかたり合っていて、知的で行動力があってとてもいい時代だと思うときありますよ!でも結局そんな後ろ向きの考えではどうしようもないんだとウディアレンが自分自身に訴えたそんな映画だと感じました。ていうか、未来をディストピアだと考えるようになったのはいつくらいのことなんでしょうか?未来が今よりもよくなるって考え方って日本だと高度経済成長期くらいがマックスな気がしますね。そんな僕らは今、ウイルスや環境問題、AIの台頭など様々な問題に向き合わなければいけません。この話はまた今度書くことにします。

ちなみに、僕的にウディアレン作品のベスト3はアニーホール、ミッドナイトインパリ、教授のおかしな妄想殺人です!ぜひ時間あったらみてくださいね〜

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