英文読解のショートカット!自動化でさらに進化したChatGPTプロンプト
はじめに
ChatGPTはどれほど翻訳ができるのか?
この疑問を探るべく、ChatGPTにさせるためのプロンプトの実験をして、これまでの機械翻訳にはできないいろいろなスタイルの翻訳や、翻訳に関わる細かな作業を楽にできないかと探り、その経過をnoteに書き綴ってきました。
ただ、ひとりで調べてひとりで考えるのは限界があるもの。手間もかかるし、発想の幅に限界も出てきます。
そこでChatGPTにも一緒に考えてもらおうと思い立ったのが、今回の記事の発端です。
具体的に言えば、ChatGPT用のプロンプトを作るためのプロンプトを活用し、翻訳に使えるプロンプトを考えてもらおうという試みです。
https://note.com/kamiumi_lab/n/n52aa27224861
プロンプトを作るためのプロンプトは、こちらの記事を参考にさせていただきました。
仕組みとしては、ユーザーの入力にChatGPTが質問や提案を返し、それに対してユーザーがレスポンスすることで段階的にプロンプトを洗練させていくというものです。
対話できるチャットボットAIの強みを活かしていますね!
まずは最初のプロンプトを入力。
この後、ChatGPTから提案や質問に答えていきます。時々こちらからも質問をして、やり取りを繰り返し、できあがったプロンプトがこちら。
目指したのは以前の記事で目指した、わかりやすくシンプルな文体で翻訳してくれるプロンプト。
最後の出力結果を少し書き換えて、以下のように手直しして試してみることにしましょう。
英語の文章を内容を変えずに小学5年生にも理解できるような言葉遣いに変換する日本語への翻訳を行います。
翻訳前の英語の文章にはある場合は文法的な誤りや構文上の問題点を修正し、翻訳後の日本語の文章は専門用語や難読漢字を避け、文語ではなく日常会話に近い、平易な言葉遣いを主とした言葉遣いを用います。
翻訳にあたって、元となる英語の文章のテーマとトピックは以下のとおりです。
テーマ:
トピック:
実験
今回はテスト用の文章として、AP通信の記事を使うことに。イタリアでChatGPTが禁止されたという旨の記事です。
https://apnews.com/article/chatgpt-openai-data-privacy-italy-1e3f070ca86ec234cae4d08ac8443879
同じ文面とプロンプトを、ChatGPTで使えるLegacy、Default(有料版のみ)、GPT4(有料版のみ)の3通りのモデルで試してみました。出力画面は以下の通り。
最初は無料で使えるLegacy版モデルから。
文面を見ると、厳密には翻訳ではなく、日本語で書いた要約文という印象。
文章同士が必ずしも対応しているわけではなく、チェック時には文面だけを見るのではなく、内容を読んで理解した上で照らし合わせる作業が必要になりそうです。
次は有料版で使えるDefault版。
こちらは、原文と出力文が文章単位で対応しています。翻訳の体裁はちゃんと整っていますが、よくよく読んでみると、プロンプトで指定したほどの簡単な文章になっているかどうかは疑問が残ります。
最後に、最新のGPT4モデルで試してみた結果です。
これはきちんと文章同士が対応した翻訳の体を成しており、しかも文面が非常に平易。このプロンプトでやりたかった「翻訳」と「文章の平易化」を同時にバランスよくこなしています。
さすが最新モデル。GPT-4モデルを使っていてたびたび感じるのは、細かいところで融通をきかせるのが非常に巧みだな、ということです。
まとめ
プロンプトを作るためのプロンプトで、翻訳用のプロンプトは作れる!
1回の入力で翻訳と文体の変更も可能!
ただ、モデルによって出力のばらつきがあり。やはり新しいモデルのほうが精度がよい。
以前の記事では、平易な文章で翻訳させるために、プロンプトを翻訳用とリライト用の2段階に分けるという方法を書きました。
ですが今回の記事で作ったプロンプトなら、それを一手間でできてしまいます。
まだまだ改善の余地があることは承知していますが、よろしければこれを読んだ方もぜひ試してみてください。
以下からコピペし、テーマとトピック部分を書き換えれば使えます。
今回使ったプロンプト
英語の文章を内容を変えずに小学5年生にも理解できるような言葉遣いに変換する日本語への翻訳を行います。
翻訳前の英語の文章にはある場合は文法的な誤りや構文上の問題点を修正し、翻訳後の日本語の文章は専門用語や難読漢字を避け、文語ではなく日常会話に近い、平易な言葉遣いを主とした言葉遣いを用います。
翻訳にあたって、元となる英語の文章のテーマとトピックは以下のとおりです。
テーマ:
トピック:
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