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自己啓発の源流アドラー心理学を読み解く💫📖

ごきげんよう、糸です。

今回の記事は、アドラー心理学について。

わたしがアドラー心理学と出会ったのは大学生の時。『嫌われる勇気』や『幸せになる勇気』を読んで、気持ちが楽になったり、パートナーとの関係がよくなったりして、わたしにとってはバイブル的な本でした。

もっと、アドラー心理学を生活の中で実践できる本はないかな?と探していたところ、こちらの本に出会いました❣️

この本では、アドラー心理学をより深く理解するためには、アドラー以降に発達した3つの心理学も知っていると良い、との著者の見解により、それらも紹介されています。

下記が、わたしが読了した際のTweetですが、「え!待って!やばいんだけど〜❣️」となっているものです。

この本で学んだことのアウトプットと皆さんへの紹介も含めて、書いていきたいと思います✏️

アドラー心理学のいう幸福とは?

まず、心理学は「人を幸福にする学問」と言われているんですよね。
これすごいわたしの中で腑に落ちました。

だって、「この心のモヤモヤを解消したい!」とか、「どうしたら幸せになれるのか?」「どうしたら傷つきやすかったり、社会不適合(と自覚している)でもうまく生きれるか?」といったことを突き止めるために心理学を勉強する人は多いですよね。

で、アドラーのいう最大の幸福の鍵とは、「他者への貢献

前提として、人間は1人では生きられません。

とすると、集団の他のメンバーと良好な関係を結ぶことが生きるための条件になるのです。

そして、集団へ貢献することでその中での価値が高まり、自分の価値も再認識することができ、居場所が見つけられます。

こうした自己尊厳の目覚めや集団への所属感が、その人に幸福感をもたらすということなのです。

ちょっと咀嚼して考えてみると…


🤑大金持ちなのに天涯孤独でちっとも幸せそうじゃない人
🤑親の遺産や不動産収入があって40歳を超えても無職でこれからも働かないで生きていけるけど、背中を丸めてあまり幸せそうじゃない人

あー…。普通に居るなって思いませんか❓💭
だから、どんなに富や名声を手にしても、他者への貢献=共同体感覚を感じられなければ幸せとは言い難いということです。

他者に貢献するとは?
→コモンセンスに従うこと

他者への貢献とは、コモンセンスに従うことであり、コモンセンスとは、「他者や共同体、社会、あるいは人類にとって価値があると考えられているもの」のこと。

コモンセンスの対義語が、「私的論理」で、これは自己利益だけを考えること。

ライフスタイルを私的論理ではなく、コモンセンスに沿った生き方をするのが意味ある人生を歩む基本なのです。

そして、それをベースにして、アドラーは、人生に対する3つの課題に対処しなければならないと言いました。

人生における3つの課題とは?

①共同体生活
②仕事
③愛

前提に、人間は1人では生きられないため、他者といかに良好な関係を結ぶかが、より良い人生を歩むことのできるポイントでした。

3つの課題をより詳しくみるとこんな感じ。

①共同体生活=他者と良好な関係を結ぶ
②仕事=自分に与えられた仕事を全うする
→仕事を全うすることで、共同体における所属感(自分の居場所)を実感できる
③愛=パートナーと良好な関係を結ぶ
→共同体の最小単位がパートナー。家族との絆にも愛が欠かせない

これに対処するにはどうしたらいいの…❓🤔
        ⬇️
上記、3つの課題を対処するに必要な感覚(共通項)は、共同体感覚です。

共同体感覚とは?

共同体感覚とは、人が集団へ貢献しているときに抱く感情のことです。

①共同体生活を営むには、他者への貢献が欠かせない
②仕事は、共同体に奉仕すること
③パートナーや家族と愛を育むには、相手への思いやりや貢献が欠かせない

             ⬇️
          共同体感覚が必要

そして、共同体感覚とは、他者への貢献の際に得られる充足感と言い換えることができます。

他者への貢献に欠かせないものとは?
→自己実現

ここまでで、幸福の鍵は他者への貢献が必要なんだ、とわかったかと思います。

では、他者への貢献はどうやって実行したらいいの?ということなのですが、ここからはマズローの欲求の階層を使って説明していきます。

マズローの示した欲求の階層とは、

①生理的欲求
②安全の欲求
③所属と愛の欲求
④承認の欲求
⑤自己実現の欲求

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出典:モチラボ(https://motivation-up.com/motivation/maslow.html)より

このピラミッドは、高校の時の現代社会の授業や大学の心理学の授業で見たことがある方も多いのではないでしょうか。

マズローは、自己実現を「自分が持つ潜在能力を最大限位開花させること」と定義しました。

自分が持つ潜在能力を最大限に開花できたら、人間にとって最大の幸福です。ということは、自己実現は、人が最も幸福になることなのです❣️

やばくないですか❓🥰

わたしは、それぞれの人の個性や強みを引き出していくサポートがしたいと考えているのですが、これじゃん!てか、個性を生かしていくことの説明がつくじゃん!個性活かせたら絶対幸せじゃん!ってなって大興奮しました。

個性を活かすお手伝いがしたい、と考えている読者も多いかと思うので同じようにこれだ❣️って興奮されるのではないでしょうか?(もし、共感してくださったらメッセージ待ってます💖 )

自己実現はどうやってやればいいの?

自己実現ができたら、幸せん!ってことはわかったと思いますが、じゃあどうやってやればいいの?について。

欲求階層のピラミッドを見ていただくと、自己実現は頂点にあるのがわかると思います。

つまり、ていじの欲求が満たされた先に自己実現があるのです…❗️

幸福と同義と言える自己実現を達成しようとするには、それよりも下位の欲求をある程度十分に満足させておく必要があるのです❗️

一般的な人が達成できているそれぞれの割合は▲部分で、潜在能力を最大限開花させた状態にするには、■へ持っていく必要があります。

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つまり、不完全なピラミッドを四角形に変えられるように目指すのが自己実現であり、幸福に至る道ということです💖

自己実現者が追い求める人生の価値とは?

マズローは、自己実現者が追い求める課題のことを「Being(存在)価値」として略して、「B価値」と呼びました。

このB価値とは、人間にとっての究極的かつ本質的な価値で、万人が認める価値(コモンセンス)とも言い換えられます。

Being価値(B価値)💖
真、善、美、善、正気、独自性、完全、完結、正義、簡素、豊かさ、無努力、遊戯生、自足性

本の中であげられている例として、「科学者は真を追求ために研究し、哲学者は人間の善を、弁護士は正義を全うするために戦う」とあります。

つまり、それぞれの仕事の背景には、その人が大切にしている価値観があり、この価値を追求するために、人は仕事を通して自身が持つ潜在能力を開花させるよう努めるのです。

これって、前にも記事に書きましたが、価値観の明確化だ!ってなりました。やっぱり、自己啓発やセルフコーチングは、アドラーを筆頭とする考え方に帰結するんだって思いました。

ポジティブ心理学から見る強みの見つけ方

自分の大切にしている価値観を仕事を通して実現することで、他者への貢献や共同体への帰属感が得られて幸福につながる、ということはわかったけど、強みってどうやって見つけたらいいの?と思ったあなたへ。

わたしも思いました。

価値観の明確化はできても、わたしになんて強みがない…とか、際立ったものなんてない…とか、次の段階へ進むにはどうした良いのか。

この問題に対して、ポジティブ心理学から紐解いてみたいと思います。

まず前提として、大きな成果を得るには、「強み」を伸ばすことが重要で、強みの開発と活用が必要です。

ポジティブ心理学では、人間の可能性はポジティブ感情が拡大することで、これが人間の精神の働きを広げ、人間が持つ身体的、社会的、知的、心理的な資源の形成を促すと言っています。

まあ、そうは言ってもネガティブな感情も人間なので抱いてしまいますよね。その場合、ネガティブな勘定をいただいたら、3つのポジティブ勘定を抱くようにするとポジティブな状態を維持できるとのことです。
これを「ロサダ比」と言います。

なぜ、ポジティブな状態でいた方がいいのか、については、楽観的な人と悲観的な人がどちらが幸福なのかは明らかですよね。

強みについてですが、ピターソンという人が、伝統的な宗教や哲学の調査を通じて人間の強みに関する「美徳」を研究しました。これが、かなり説得力のあるものでして。

ギリシア哲学、中世哲学、キリスト教、イスラム教、儒教、同郷、仏教、ウパにシャット、ベンジャミン・フランクリン・ボーイスカウトの宣誓書までに研究範囲が及んだとのことです❗️😲


ピターソンがあげた強みを特定する24の美徳として、

●智恵と知識
独創性、好奇心、クリティカル思考、こうがくしん、大局観
●勇気
勇敢、勤勉、誠実性、熱意
●人間性と愛
愛情、新設、社会的知能(情動知能)
●正義
市民性、公平性、リーダーシップ
●節度
寛大、謙虚、身長、事故制御
●超越性
審美心、感謝、希望、ユーモア、精神性

があります。

この中から、自分の重視する美徳をあげてみるのが大切です。
なぜなら、自分に備わる美徳を特定するということは、自分が大切にしてきた価値を理解することだからです。

マズローはこれをB価値と呼び、アドラーはコモンセンスと呼びました。

そして、ある特定の価値を追求するための仕事は1つだけではありません。
例えば、自分に備わる美徳が「独創性」だとしたら、これを追求するための仕事は、インテリアデザイナー、システムエンジニア、小説家、建築家、画家、シェフなどたくさんあります。

価値から能力の開発へ

仕事を通して、美徳を追求するには、その仕事に必要な能力を開発する必要があります。

美徳=B価値=コモンセンス
    ⬇️
実現のための手段としての仕事
    ⬇️
仕事に必要な能力の向上
    ⬇️
潜在能力を最大限に開花=自己実現

わたしのそうだったのですが、強みって才能とか能力のことだと思っていたんです!例えば、暗算ができる、数字に強い、運動神経が良い、覚えが良いとか。

でも、上記は狭義の強みでしかなくて、ここでいう強みとは、「美徳を追求するための能力」を指すんです❣️

美徳に従って、自分が持っている狭義の強みを開発して、他者への貢献に活用すれば、その人の本当の強み、広義の強みになるんです🥰

え、やばくないですか?めっちゃ開眼しません?

フロー体験と幸福について

いわゆる、ゾーンに入っているという感覚なんですが、その時って夢中になっているし寝食も忘れたりしますよね?

気がつかないうちに時間が経ってたみたいな。

これは、フロー状態ともいうことができて、特定の行為に没入するときに感じる充足感があります。提唱したのは、心理学者のミハイ・チクセントミハイ。

フロー体験を経験する条件として、

①目標
②迅速なフィードバック
③スキル(技能)とチャレンジ(挑戦)のバランス

があって、つまり、「目標が明瞭で、結果に対するフィードバックがあり、スキル(技能)とチャレンジ(挑戦)のバランスが取れたギリギリのところで活動しているときにフロー体験を経験する可能性が高くなるのです。

フロー体験下にあるとき、行為と意識が誘導しており、自分がその行為を全面的に統制している感覚を得られます。

そして、体験が終わった後に、「やり通した」という実感が強く現れるので、極めた充実した幸福な時間とも言えるでしょう。

フロー体験中は、幸福感を味わう余裕はありません。

終わった後に、充足感に満たされるのです。

そして、フロー体験を経た後についた能力=スキルで自己実現をしていけば、潜在能力の開花につながるわけです。

3つの思想とアドラー哲学の結びつき

ここまでで、幸福に至るためには、「価値」「強み」「貢献」が結びついていることがわかったかと思います。

そして、これらを実現するために、目標を立てるのですがそれぞれを円にして重なるところが幸福になる道を表しています。

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まとめ

わたしはこの本を読んで、「全ての自己啓発ってつまりアドラーじゃない?」と気付きました。数々の自己啓発本を読んできましたが、結局アドラーの言っていることに帰結するし、アドラーで理解が浅買ったところは、ポジティブ心理学やマズロー、フロー状態で説明が的で腑に落ちました。

わたしが書いた拙い記事では、アドラー心理学とそれ以降の思想について深く理解をすることはできないと思うので、ぜひ、本を読んで自分の頭で咀嚼してみてください。

では、最後にアドラーの言葉を。

「我々は、自分で自分の人生を作っていかねばならない。それは、我々自身の課題なのであり、我々は、それに取り組むことができる。我々は、自分自身の行動の主人なのだ。何か新しいことがなされなければならず、古いものが取り替えられなければならないとすれば、それをやらねばならぬのは、外でもない我々自身なのだ。」

意味のある人生とは、他者への貢献をすること。

自分の美徳を実現する仕事をし、美徳に沿って能力を磨いていけば、潜在能力が最大限開花させることができ、共同体への帰属感と自分の居場所、充足感が得られ、それが幸福への最大の鍵なのです。

やりたいことがなく彷徨っている人、人生に意味なんてないと投げやりになっている人、使命を見つけるために迷走中の人。

このnoteを読んで、アドラー心理学に興味を持ち、行動のきっかけとなれば嬉しいです💫💫



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