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バルト旅 ―フィンランド

2月24日

夜、飛行機でヘルシンキに到着。
ホテルについているサウナに行ったら偶然日本人女性二人組がいて色々お話しした。北欧諸国を回っていて、この後はデンマークに行くそう。
市民プールか温泉についているサウナしか入ったことがなかったから、こんなに気持ちが良いんだと感動した。次は地元の人が普段から行くような街のサウナに行きたい。

2月25日

タリンのホテルの朝ごはんがいまいちだった分期待が大きくなっていた朝食。パンもチーズも野菜も種類が色々あって嬉しい。じゃがいもを包んだ薄い楕円形のカレリアパイが気に入った。他の国でもいつも思っていたけど、ライ麦や雑穀、ドライフルーツ、ナッツがざくざく入ったパンばかりで幸せ。

食べたらすぐ散歩。真っ青な空に白さが際立つヘルシンキ大聖堂。丸屋根部分のくすんだ緑色と金色の配色が美しい。

アアルト設計のフィンランド最大級の本屋さん、アカデミア書店。紙の質感と色が美しい封筒とカードをじっくり選ぶ。紙ものに弱い。

次は屋内市場へ。思ったより港町ですぐに海が見える。自分が描いた絵本や雑貨を売っている作家さんのお店で絵本と絵葉書を買う。ヘルシンキのトラムやシナモンロール、可愛らしい建物をモチーフにした綺麗な色遣いの絵。

ハカニエミマーケットホール
軽く(?)飲めるカウンターが並ぶ
巨大な鮭。たっぷりかかった香辛料が美味しそう

市場で色々つまみ食いをしてから、ロシア正教会のウスペンスキー寺院へ。漢字では生神女就寝大聖堂(格好良い)。ヘルシンキを一望できる丘の上に立っている。ヘルシンキ大聖堂に比べると人気(ひとけ)がなく、日陰なのもあって薄暗い雰囲気だが、この赤茶色と重厚感のある造りがなかなか良い。

スーパーのサラダやスープがとても美味しそうなので、お昼は部屋食。色んなパン屋さんのシナモンロールを見比べるのが楽しい。同じお店でも大きさや形や中に入っているものが違うのががたくさんある。

うれしい熱々

デパートの食品売り場が何回も来ないと周りきれないくらい広い。夕食用にパンとチーズとお惣菜とケーキを買う。キャベツとビーツに粒マスタードが効いたマリネ、茄子と鶏肉の煮込み(酢豚っぽい懐かしさを感じる味付け)、シードル、パプリカの粉と黒胡椒がまぶしてある筒形のチーズ。北欧定番のスイーツsemlaは生クリームがしつこくなくて美味しいし、スポンジではないしっかりめのパンがラム酒との相性良し。

2月26日

朝から散歩。華やかなお店が並ぶ中心部から一本道を入ると急に静かになるのがヨーロッパの街の面白いところだけど、ヘルシンキはさらに湖と森がすぐに現れる。首都にいることを忘れてしまうくらい静かでのんびりした時間がながれている。広場や大きな公園もあちこちにあって、特に子どもの遊具の多さには驚いた。

シベリウス公園

街を歩いていると突然現れるモダンな木造教会、Kampin kappeli(カンピ礼拝堂)。決して大きくはないけどぬおっと空にそびえる何ともいえない形の外観は、生き物っぽさも感じさせる。
2012年にヘルシンキがワールド・デザイン・キャピタルに選ばれた時、記念して建てられたそう。静寂の教会と呼ばれる通り、中は自分の呼吸が聞こえるくらい静かで不思議な空間だった。

昼食。パン屋さんのブュッフェでパンとスープ。スープは二種類あって、揚げたカリカリ玉ねぎやひまわりの種も自由にかけられる。パンも全種類美味しい。

一回だけメトロに乗った。鮮やかな色が可愛い。

今日の部屋食。ベリーの甘いビール的なもの、キヌアと豆のサラダ、いんげんと鶏肉と野菜煮込み、黒パン。

2月27日

出発の日。たまたま通りかかったお店がロシアや旧ソ連諸国の本やCD・DVDを売っている面白いところで、ロシア語とフィンランド語で書かれたトーベ・ヤンソンの絵本やロシアの民族音楽のCDなどを買った。

最後の食事はパン屋さんのブュッフェ。パンもスープもサラダもグラタンも美味しい。特にサラダの種類が豊富で、見るだけで参考になる。

フィンエアーで帰国。機内食が楽しみ。最後の最後まで食。

既に懐かしいビーツのサラダ、そばにはちゃんと出汁もついている。そういえば機内食の人参っていつも花形だな。


ヘルシンキは他のバルト三国の後にきたこともあってか、雰囲気的にも物価的にも一番”観光地”を感じた。ヨーロッパに戻ってきた感じ。どの街もそれぞれ色があって、旅しながらその違いを肌で感じるのが面白かった。次はいつ行かれるだろう。

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