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私はいつか娘を虐待してしまうのかもしれない

気付いたらおむつのパックやお尻拭きの段ボールを蹴っていた。簡単に飛び跳ねるおむつのパック。ボロボロになっていく段ボール。無心で蹴っていたが、全てがボロボロになった時、ふと思った。

「そうだ、薬を飲もう」

心療内科から精神安定剤と抗不安薬をもらっていた。この行き場のない、怒りとも衝撃とも言えない気持ちをどうにかして落ち着かせたかった。どんなに蹴っても殴っても、気持ちが落ち着かない。何かを投げても治らない。

「自分を傷つけてはいけない」

医者はそう言っていたが、相手を傷つけてはいけないとは言っていなかった。しかし、自分以外を傷つけたら犯罪だ。みんな犯罪が怖くて、自分を傷つけているのかもしれない。

薬をあらかた飲み、縮こまっていたらどうにかこうにか落ち着いてきた。・・・どうしてこうなったんだっけ。

ああ、そうだ、折角作ったマカロニの中に娘がダウンジャケット二つを投げ込み、こたつ布団にかかったんだった。最悪だったな。本当に世の中の母親はコレを耐えて生きているんだよな。菩薩か何か?

昨日はお盆ごとほとんど手をつけていない白飯、味噌汁、豆腐ハンバーグを投げられた。皿は割れ、こたつ布団はぐちゃぐちゃになった。昨日洗濯したばっかりだったのに、また同じところにかけられた。今日も洗濯機に突っ込まなければ。本当に、本当に、世の中の母親って菩薩なの?この気持ちをちゃんと堪えられているの?

私はいつ手が出てもおかしくないよ。毎日毎日毎日気が狂う程考える。

この小さな体を殴ったら。蹴ったら。叩いたら。

やってみたら気持ちは晴れるのだろうか。

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