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月とマリンランプ。

2023.9.29(金)

今日は良き本屋さん(須磨水族館近くにある自由港書店さん)に行き、本を何冊か買った。さくさく読む本、ゆっくり読む本、眺める本、勉強用の本…子どもの頃から本がそばにあると安心する。
そして、帰りの駅で同じ袋を持った子が偶然隣のベンチに座って、月を眺めるなどした。

給水地点のように須磨はある。今日も良い街だった。

駅のホームのベンチから月を眺めていると、
やっぱり場所が須磨なだけに、
源氏物語の須磨の秋のところをふと思い出すわけです。

見るほどぞしばし慰むめぐりあはむ月の都ははるかなれども

という、有名な…あの歌

古文を読む楽しさというのは、今も昔も、ひとが自然を受け取るなかに、時を超えて繋がる感性をみることができるから。今日、多くの方が月を愛で、それは平安のひとびとも同じく。

月、眺めましたか?

そして、神戸の街は、ひとの営みのそばに海や山があって、自然と暮らしがともにある。

帰る時に、自由港書店さんのマリンランプの写真を撮らせていただいた。

そのランプの灯りが街に滲むのを眺めるのは、月を眺めるのと似ているのかもしれないと思った。
暮らしの中に眺める、あたたかな光として。
なんだか心細かったりしても、遠くにちゃんとそこにある、光として。
見えるとほっとするものとして。

今日は、月も美しい、一方で、暮らしに灯るあたたかなマリンランプの光も、美しいと思ったのでした。