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東日本自転車旅 9日目 笠間 0km

今日は雨も降っているので笠間でもう一泊することに。
門前ハウスはとても居心地がいい。もっと人がいればさらに楽しくなりそう。
益子観光と合わせて来るのもアリかと思う。
お昼から散歩ついでに笠間焼のお店に何軒か行ってみたが特になにも買わず。
原因をいろいろ考えてみた。まず、笠間は作家さんの作品が多い。その関係で値段もちょっと高い。自分は日常的に使いたいモノを探していたが、日常的に使うモノに個人的な情報があるとちょっと構えてしまう時がある。
かといって作家さんの作品をまったく買わないというわけでもない。
九州小倉で買ったお皿はめちゃくちゃカッコよくて、しかも作家さんが同じ名前のよしまささんだったという縁もあり直接買えたことがすごく嬉しく、今でもめちゃくちゃ気に入ってる。
結局誰が作ったか、名前が出ているかに限らず、表面的には自分でも気づかない形やデザインを通して、その製作者と自分とが共鳴する何かを感覚的なところで見つけてしまい、それが自分にとっての良いという感覚に変わるような気がする。あとはストーリー性やそのモノに出会った背景はとても大事だ。今回はあまりグッとくるものがなかったのだろう。
民藝運動のはじまりはその土地としてのモノ、生活の中で日常的に使われているモノを評価しようという運動である。ただそれは民藝としてみた場合であって、別に買う人の考え方一つなのでそれが必ずしも正しいというわけではない。
河井寛次郎はその昔、名前で評価されることを嫌い、自分の名前を作品に入れなくなっていったらしい。それをしてしまうと世に偽物が出回るのではという声もあったがその時、河井寛次郎は「それが素晴らしければ、本物でしょう」という素晴らしい言葉を残している。名前で売りたいわけじゃなく、あくまで民藝として、そこにあるモノを見て触れた時に感じたものを一番大切にしてほしかったのだろう。情報が多すぎる現代だからこそ、何かに出会った時一番最初に自分がどこに感動したのか自分でもよくわからなくなる時がある。河井寛次郎のこの考え方はすごく素敵だ。

夜はまた宿で李さんといろいろお話をして楽しい一日だった。
笠間は大好きな町になった。
その土地で出会った人の印象で、その町の印象というのは大きく変わってくる。

昼飯 1500円
ゲストハウス 3400円
晩飯 1000円

合計 5900円

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