14ヶ月ぶりの日本一時帰国で「痛風」に。トホホ・・。
二週間の日本滞在最終日の前夜、嫌な予感したんですよ。予感っていうか予兆というか、足の親指を曲げたときに「ん?」と違和感が。
今まで4,5回発症しているので知っているんです私、その「違和感」(涙)。翌朝から食材がパンパンに詰まった重量制限MAXのバゲージ3つをリスボンまで運ばなければならないっていうのに・・・。
日本出発の朝はまだ始まりなのでなんとかなりましたが、羽田ーヒースローのフライトの途中から痛みが絶望的になってきました。14時間のフライト中は痛くて痛くて眠れないし、トイレに行くのに思わず悲鳴を上げてしまいそうになる。
恐る恐る靴下を脱いでみると(脱ぐのも激痛)、ゴム手袋に空気を吹き込んだみたいにパンパンに膨れ上がっている・・・。
それでもなんとかロンドンに到着して、地獄はここからでした。
ヒースローのGateAとGateBがどれぐらい離れているかご存知の方も多いと思いますが、なんとその距離は徒歩15分・・・。
GateAに到着してGateBへトランジット。こちらもパンパンに詰めたバックパックともう一つ機内持ち込み制限MAXの手荷物の二つを持って足を引き摺りながら15分、いや30分・・・。もう冷や汗なのかなんなのかわからない汗を大量にかきながらやっとのことでGateBへ到着。
ラウンジの受付で念のため、(まだ案内板には表示されていないので)
「このフライトはGateBですよね?」
「ちょっと待ってね、調べてみる」
と、カチャカチャとキーボードを叩いて、次の一言。
「あ、このフライトはGateAね」
「・・・・・・。」
このとき僕の顔にはちびまる子ちゃんのような顔に縦線が出ていたに違いない。
しかもA→Bは歩く歩道で進めたけど、B→Aはひたすら歩くしかない。これね、B→Aに戻る人ってほとんどいなくて、A→Bの人たちが歩く歩道から僕を見るわけです。重そうな荷物を抱えて足を引きずって歩くアジア人のおじさんを。
15分っていうのも健康な人が歩いて15分なワケで、足を引きずる僕は倍近くかかる。永遠に続くかのように終着点が見えないまーっすぐな通路をひたすら歩く。
心が折れそうになりながらも「一歩一歩進めばいつかは必ず到着する」と自分に言い聞かせながら歩いた。
そんなこんなをやりながら日本の滞在先を出てから約24時間後にリスボンの自宅に到着しました。もう疲れ切って泥のように眠りましたよ。
そしてピークは過ぎたものの、まだズキンズキンする痛みを感じながらこのnoteを自宅で書いている。
痛風の話はこれぐらいにして、少し日本滞在を振り返っておこう。
今回は家族を置いて一人で帰国。14ヶ月前の出発時はあまりにもバタバタして色々な手続きをできないままでいたので、今回はそれらの手続きや会社のことやその他もろもろ長〜いTo Doリストをこなすための帰国でした。
二週間もあれば余裕かと思っていたけど、最終日までびっしりと分刻みと言うぐらいに予定が詰まっていて忙しい二週間だった。
しかしこれ、分刻みで用事をこなせるのも日本だからだとしみじみ思う。
役所、銀行、通信、インフラ関連などで今回やりとりや手続きをしたんだけど、ほぼ全てが予定通りに進むという正確さ、手際の良さ。日本語さえ喋れれば全てがサクサクと進む。
もっともっと日本の生産性って上がっておかしくない。働いている人のレベルが本当に高い。
ヨーロッパで今回と同じことをこなさなければならないとしたら二ヶ月ぐらい滞在しないと出来ないんじゃないかと思う。冗談抜きで。
全てがスムーズにサクサク進むんだけど全てが安い。仕事量だけたくさんこなして利益少ない薄利多売みたいな仕事の仕方していると思ってしまった。
あ、あと無料でもらえるものの多さにあらためて気付かされた。
泊まったホテルでは、アメニティが部屋にはないので受付横で取り放題の歯ブラシや髭剃り、スキンケアのもの、コーヒー、紅茶、緑茶、梅昆布茶。
街に出ればポケットティッシュを配っていて、スーパー、コンビニでは小さなパックの醤油やソース、割り箸にスプーン。
こちらではどれもお金を出して買うものだ。
それらだって売り上げから会社が買って提供しているものなんだからもっと薄利になってしまう。
これは結局、日本の産業構造に問題があるというのを以前の記事で書いた。
「観光で行くだけなら最高の日本」を今回体感しました。
サービス丁寧で完璧、ご飯は安くて美味しい、買い物全て安い。
産業構造が変わって生産性を上げてワークライフバランスが取れる日本になるといいんだけど、って口で言うのは簡単で、問題山積、一筋縄では行かないよね。
ガラパゴスになって国際競争力がない。島国でいいこともあるんだけど、ガラパゴスはいけないね。
本当に素晴らしいんだけどなぁ、日本。
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