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本感想 心 姜尚中

小説はいや本と言っていいでしょうか
向こうから呼ぶと思うこと
ままあります。

個人的にはなにかを求めている時
(実利、ハウツー、方法論等)は
目的がハッキリしているのでそう
思うことはないです。


なんとなく、古本屋に行ってみたい
目的の読みたい本もない
ただランダムに陳列された
背帯の題名と作者だけを目で追う

ふと、手がとまる
そんな作品を読みました。


直後の感想は
もしこの小説を大学生のぼくが
読むとどう感じるのだろうと
自分に問いかけた事だった

末尾の解説を読むまではノンフィクションだと思っていた
今も実話を元にした小説と
思っている

主人公と青年との往復書簡(メール)で
「あの子」と思った青年との交流が始まる

親友と心友との別れ
そして「あの子」は誰なのだろう

死と生、生と死
過去と永遠
理屈であきらめたり納得できない

凄まじい現実

ぶよぶよにガスがたまる死体

頭部と片腕がない死体

骨と頭髪だけの死体

デスセービング

ゲーテの親和力の登場

カタルシスの舞台

生きとし生けるもの末永く元気で
と言った「あの子」


心が震える
魂が震えことりと前を向く

小説はこれだという読み方はないと
改めて実感した作品だと思う。

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