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イスラエル通信8月26日

●司法改革への抗議デモ
 7月末から8月にかけて、司法改革への抗議デモが、テルアビブを始めとする国内150ヶ所で行われました。多くの国民が、この司法改革は国会に権力を集中させる悪法だと感じています。この改革が実現すれば、少数派が専制的な国家運営をすることになります。将来は、メシアニックジューの信仰が違法とされる可能性もあります。
 
●司法改革をめぐる混乱の悪影響
 司法改革に反対する多くのイスラエル人が、予備役への招集を拒否しています。IDF(国防軍)情報局は、この状況は危険であるとの警鐘を鳴らしています。なぜなら、イランやヒズボラなどの敵対勢力がこの状況を観察し、イスラエルの軍事力の弱体化を歓迎しているからです。過去4回の中東戦争は、すべて、敵国が勝機ありと判断したときに起こっています。イスラエルの軍事力が侮られることは非常に危険なことです。
 
●ヒズボラとの対決
 7月末、治安当局とIDF関係者がネタニヤフ首相と軍事会議を開きました。その席で、ヒズボラ(イランの支援を受けいてるテロ組織)との対決の可能性が高まっているとの報告がなされました。イスラエル北部でのヒズボラとの衝突は、2006年の第二次レバノン戦争以来沈静化しています。しかし、レバノン国境付近での武器密輸は活発になっています。このままでは、ヒズボラとの軍事衝突の危険性が高まります。
 
●IDFの新兵たち
 IDFの新兵募集が7月末に始まり、9月まで続きます。何千人もの若者(17~30歳)が兵役に就くことになります。今回は、新兵のうち男性が57.6%、女性が42.4%、全体の平均年齢は18.9歳と報道されています。ロシア、アメリカ、エチオピア、ウクライナ、フランスなどからの新移民たちも多数入隊しています。
 
●ガザ地区での反ハマスデモ
 7月末、ハマスの統治に不満を抱くパレスチナ人数千人が抗議デモを実施しました。ガザの現状は悲惨です。特に高い失業率と激しい熱波の中での電気不足が問題です。住民たちは、カタールから月100ドルの支援金を受けていますが、ハマスは15ドルの手数料を徴収していて、この問題に対する不満も大きいのです。デモ隊はハマスと投石合戦を展開しましたが、最終的には鎮圧されました。
 
●神殿の丘
 現在、神殿の丘はイスラム当局(ワクフ)が管理しています。2000年以降、ワクフ側は神殿の丘へのユダヤ人の訪問を公式には禁じています。そのため、ユダヤ人が神殿の丘に入ると大問題になることが多いのです。しかし最近、ワクフの指導者の1人が「ユダヤ人の訪問は認めるが、祈祷は禁止する」という以前の状態に戻したいと発言し、注目を浴びています。神殿の丘を巡る紛争はキリストの再臨によって決着します。
 

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