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必要なことを先ずやる 九月二十六日

朝起きる。だいぶ遅く起きた気がする。そのために、朝食兼昼食を食べに学校へ。今日はまだ行ったことない中央キャンパスの学食へ。レギュラーメニュを食べる。一.七〇€。うまいし、安いけど、少ない。そこで、帰りがけに鳥肉を食べることに。この国はよく鶏を丸ごと焼く。丸ごと食べる。三百円くらい。
 最近ユーロが上がりかけてショックを受ける。万年筆を手に入れる。万年筆を
「フェダーをくれ!」
 といっても通じない。どうやら
「フェラー」
 らしい。フェダーじゃ「羽」の意味である。必死に説明するとわかってくれる。アルファベットは万年筆が書きやすそうなので、留学中は万年筆を使おう。八〇〇円くらいの一番安いものを買う。蛍光ペンはないと思っていたが、街の文法具店に普通に売っていた。インクという単語、Tinteという。忘れている。覚えておかなければならないのに。くそう。単語力の蓄えが少ない。英語よりも少ないのではないかと心配になる。留学に必要な語彙力がないのでないか、と不安になる。雨が降っている。コーヒーとケーキを店で食べて、三時過ぎに再び家に戻る。単語を蓄えよう。今しかない。最大限の単語量を蓄えておくべし。ドイツ人のように喋れるようになるには。
 帰って単語をやる。机に張り付く。せっかく留学に来ているから、外で勉強したほうがいいと思われるかもしれないが、生きていくために、語彙を必要としている。その環境はここでしかないし、その危機感のために単語を主体的に取り組むこともここでしかない。単語は生活のうえである程度増える。しかし、漠然としたものは生活に出てこないし、たまに出てきてもわからない。わからないことは使えない。聞くしかない。聞いて一時的に(Zeitweilig)記憶しても、使えない。使うためには、練習しなくてはだめだ。自然成長的にドイツ語を勉強していたら、時間がない。一年でドイツ人並みに話せるわけがない。急激に量質転化を起こし、普通のドイツ人の獲得する日々の語彙獲得数の数倍を獲得しないと、だめじゃ。
 机に張り付き、ドイツで購入した単語問題集を行う。形容詞編。おお、これは飽きない。
最初は対義語。
Was ist das Gegenteil von
1. einer unverfrorenen Forderung? ずうずうしい要求の反対は?
2. Eine bescheidene Forderung. 控えめな要求
3. einer ungefähren Zeitangabe? およその日付の反対は?
4. Eine genaue Zeitangabe. 正確な日付
5. einem unbilligen Verlangen? 不当な要求の反対は?
6. Ein berechtigtes Verlangen. 正当な要求
7. einem unbeholfenen Menschen? おぼつかない人の反対は?
8. Ein gewandter Mensch. 機敏な人
9. einer unwirschen Auskunft? 無愛想な受付の反対は?
10. Eine freundliche Auskunft. 親切な受付
11. einer unschlüssigen Haltung? 優柔不断な態度の反対は?
12. Eine entschlossen Haltung. 決断とした態度
13. einem unnahbaren Menschen? 近寄りがたい人の反対は?
14. Ein zugänglicher Mensch. 付き合いやすい人
15. einem ungestümen Vorgehen? 荒々しい行動の反対は?
16. Ein besonnenes Vorgehen. 慎重な行動、冷静な処置
17. einem unverhofften Ereignis? 予想外の出来事の反対は?
18. Ein erwartetes Ereignis. 予測した出来事
19. einer unbeschwerten Stimmung? 悩みのない気分の反対は?
二〇. Eine gedrückte Stimmung. 打ちひしがれた気分
 ふう、これを暗記していかないと。暗記の一番のポイントは使うことである。ドイツ語を使い、通じたとき、強烈な記憶となり、自分の辞書に刻まれる。
 さて、自己紹介。
私は知識欲旺盛(無関心ではく)であり、筋の通った思考をします(飛躍をすることはないです)。また、思慮深く(無思慮なことはない)、計画的で、(無計画ではない)、綿密に行動します(だらしなく行動することはないです)。そして、簡潔で(回りくどくない)、はっきりと(混乱せずに)喋ります。私の同期の友人には、自然に(硬くならず)、思いやりをもち(無礼でないように)、控えめに(しつこくならないように)、寛大に(狭量にならないように)そして、調和の取れるよう(不機嫌になることなく)振舞っています。
 独逸語で、
Ich bin wissbegierig (nicht interesselos), denke folgerichtig (nicht sprunghaft).
Ich handelte besonnen (nicht unbedacht), planmäßig (nicht planlos) und sorgfältig (nicht schlampig). Ich spreche knapp (nicht weitschweifig) und klar (nicht verworren). Zu meinen Mitmenschen verhalte ich mich ungezwungen (nicht verkrampft), taktvoll(taktlos), zurückhaltend (nicht zudringlich), tolerant (nicht unduldsam) und ausgeglichen (nicht launisch).

 これらの表現は自然成長的に現地で語彙習得しようとしても、きついのではないかな。上のドイツ語を一言で言えるようにしよう。(嫌われると思うが)
 もう少し形容詞をやり、次は名詞だ。急激な記憶で頭がフル回転だ。

● 辞書
 私の今使っている辞書は二冊目。中級の標準語彙数十一万だったかな。これを買うときに、ただで買うとつまらないので、バイトをしたことがある。友達のドイツ語の和訳の宿題。必死に全文和訳をした。時間はずいぶんかかる。なんとかやりおえ、三千円をもらう。それにすこしお金を加え、長い時間探した挙句、選んだ辞書。必ずバックにはいっている。お気に入りである。

● 不安
まだドイツに来て少ししか経っていない。しかし、今後不安になると思う。日本にいた人たちは今地球の反対側にいる。ドアを開ければ日本語を理解してくれる人はいない。授業がまったく理解できない。帰ってからどうなるのか。不安要素がボディーブローのように効いてきて、不安になっていくのであろう。

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