世のため人のため

わたしの半世紀の人生を振り返って思うことですが、やはり自分の欲望を優先して何かを行ったとしても、それは結局うまくはいかなくなるということです。心身のバランスが崩れていき、後に多大なダメージを受けるのです。世のため人のため、少しでも周りの人、関わる人の「お役に立っていこう」「お手伝いをしよう」そういう思いで、カッコつけることなく、こちらの弱点や悩みも隠しすぎず、適切にお話もしながら、「人と人」のおつきあいをしていく、そのようなお付き合いになるように心がける、そういう心がけがあってこそ、心身のバランスが保たれるようなのです。少なくとも、私自身はそうです。相手を見下したり、否定したり、攻撃的になるのも(ごくまれにそれが必要なこともあるのかもしれませんが)基本的にはやめたほうがいいです。様々な弱さや悩みを抱えながら生きている「同じ人間」として相手を見ていくように心がける、「心がけ」がとても大切のようです。気をつけないといけないのは、思想や信仰は時にこの「心がけ」を壊してしまう方に働くことがあるのです。いわゆる原理主義的になってしまうとき、視野が狭く独善的になり、他者に対して「硬直した」関わり方になってしまいがちです。これは特定の思想や宗教にとどまらず、「自分の考え」「自分の信念」へのこだわりが強すぎる時にでも同じことが起きます。「柔らかい心」と「強い心」を併せ持つには、他者に対する「心がけ」がとても大切なようなのです。

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