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その炎上、あなたが延焼させてませんか?
少し前になってしまいますが、サッカーのWカップカタール大会、盛り上がりましたね。
普段はサッカー観戦しない私ですが、日本戦は全部観ました。めっっちゃ面白かったです。
この熱狂、スポーツの醍醐味ですよね。
スポーツの力 感じました。
惜しくも敗れてしまった決勝トーナメント初戦のクロアチア戦。勝敗を分けたのはPK戦でした。日本が3人失敗してしまい決着がつくことに。ドイツやスペインといった強豪を下していただけに、日本代表史上初の8強進出を期待していたファンからは結果を惜しむ声が。
私が気になったというか、なんでこうなるかなぁ と思ってしまったのがここからで、Twitterのトレンドに「PK下手」という言葉がトレンド入りしていたのです。
もちろん、国を背負って戦った選手に対してこのような言葉を浴びせるのはご法度。絶対にダメ。勇気をもってPKを蹴ったのだから。
このトレンドを見たときに「こんな誹謗中傷をツイートしてる人がたくさんいるのか」と悲しくなったんだけど、よく見てみたら現実は違っていて「頑張った選手に対して”PK下手”なんて言ってる人はひどい!」というツイートがほとんど。
あれ? と思った。批判が相次いで炎上していると思ったのにどこにもないじゃん て。
ざっくり見たところ、日本代表を擁護し労う声が95%。PKのミスを批判する声が5%だった。炎上しているように見えて(炎上という言葉が正しいかわからないが)実は全く火が出ていなかったのだ。
このとき、今までSNS社会の"炎上"というものに抱いていた違和感が明確な現象として目視できたような気がした。
私の拙い語彙力で言語化すると、無関係な人間の自己満正義感による延焼 である。炎上ではなく延焼ね。ひどいものは放火でもいい
例えば、ある人が失聴者を揶揄する発言をしたとしよう。その発言を聞いた聴者が「これはひどい!差別だ!いかがなものか」と声を上げる。自分自身は1%も馬鹿にされていないのに躍起になる。その発言内容も実際の失聴者は特に気にしていないようなことだったりする。そう、被害者はいないのだ。
火をつける人間、広げる人間、安直に受け取る人間が存在し、みんな被害者ではないはずなのに勝手に被害を受けたような顔をして暴れている。
今回のワールドカップの場合には、たった数人が「あのPKは下手だ!」と言ったのに対してその何百倍もの人が反論することで延焼してトレンド入りしたのだろう
しかし、これを見た聞いた周りの人間たちは「そんなことは許されない!無礼なひどい奴だ!」とはやしたてる。何が問題になっていて何が核であるかを知らずに背後から石を投げる。その結果、小さな火が燃え広がり、結果として炎上となる。
ポッドキャスト『たっちレディオ』のこちらの回では田淵智也さんが、このような現象を「いかがなものか星人」「インターネットジャスティスウォーリアー」と表現していた。一つの思考材料として聴く価値があるので是非聴いてほしい。
気づきと感情に任せて書いたので伝わりづらくなってしまったが、「その炎上、あなたが延焼させてませんか?」という問いが伝わったら嬉しい。
情報を拡散するときには正しい情報であるかどうかに加えて、情報の裏側にある背景までしっかり考えてから発信してほしい。
これはメディアの立場でも同じで、火(事件や問題)に油(過度な拡散)を注いではいけない。
と思った。以上、よろしくお願いします。
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