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録音、ミックス関連

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自宅録音やミックス、リモートでの制作に関連しそうなトピックで人気のあるもの、特に重要だと思うものをマガジンに纏めました。
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#ミキシング

Cubaseでモーターフェーダーを選択中のトラックに追従させる

出来るようになることこの記事を読んで出来るようになるのは次の動画の通りです。 Cubase/Nuendoの問題としてMCU(Mackie Control Universal)のコントロールサーフェスを使った時に選択中のバンク(8トラック)の外で選択したトラックの情報を取得できないという非常にクリティカルな問題がありました。 特に大規模なオーケストラテンプレートを使用していると人によっては数百〜数千トラックになるため、プロジェクトの端から端までバンクを移動させるために何十回

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「明瞭な音=良い音」で本当にOKなのか

先日「邦楽は低音が足りないのか」というトピックで配信の中で、邦楽は低音が足りないのではなく明瞭さを追い求め過ぎているという考え方について解説しました。(14:24あたりから) この記事では「明瞭さ=良い音」という価値観の危うさについてもう少し掘り下げてみます。 料理で喩えると分かりやすい良い音を言葉で表現する時に頻繁に使われるのが 明瞭な 解像度の高い スピード感のある レスポンスの良い レンジが広い といった言い回しですが、これらは大体似たようなことを指して

作曲とミックスでプロジェクトを分ける利点

DAWとバーチャルインストゥルメント(ソフト音源)で音楽を作っていると、作曲しているプロジェクト、セッションでそのままミックスをすることがよくあります。一方で、ミキシングエンジニアにデータを渡す場合は一般的に音源類は波形にレンダリングしてから渡すことになります。 ここで、自分でミックスする場合は制作セッションのままミックスすべきか一旦波形にしてからミックスすべきかという問題が生まれます。 本記事では双方の利点と問題点を列挙し、状況に応じたワークフローを選択出来るためのアイ

ミックスを始める時に1トラック目の音量で悩まなくなる環境設定

ミックスをしていると気がついたらマスターがクリップしてた! リミッターの出番だ! みたいなシチュエーション、結構あるんじゃないかと思います。ミックスを始める時に1トラック目(例えばキックやベース)の音量を大きくし過ぎたり小さくし過ぎると最終的なミックスの音量に直接影響します。 また、多くの配信プラットフォームでラウドネスノーマライゼーションが導入され、またテレビのようにラウドネスの基準がルールとして定められているメディアもある昨今、ミキシングにおけるプロジェクト全体のレベル

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ミックスが上手く行かない理由とその対処(入門編)

ミックスに限らず、上達するために最も大事なのは嫌にならないことです。そのために、何となく良くなった気がするという体験を積み上げることと最初から情報の洪水に流されないことが重要だと考えます。 この記事はミキシングに興味を持った人が実際にやってみた時につまずくポイントを推測し、それぞれの対処法を提案する逆引き的なものです。 ミックス完成までにどんな工程があるのか知りたいミキシングの中で行うことは下記のいずれかに分類出来ます。 ・音量バランスと左右のパンニングを調節する ・楽

打ち込みストリングスに宅録でトップ1本重ねた時に馴染ませる裏技

まずは聴いてみる・裏技を使った場合 ・打ち込みだけの場合 ・普通にリバーブかけた場合 のそれぞれのケースについて、生のソロバイオリンを1st、2ndの打ち込みにレイヤーしたものを下記動画にまとめました。楽曲はAZさん(@AZ_arp124 )さんのMy Dearで、バイオリンはsetsatさん(@setsat666 )です。 1stと2ndに生のソロバイオリンが重なるだけで説得力が増したことが分かるかと思います。また参考資料としてソロバイオリン単体や、普通のリバーブの代わ

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ミキシングエンジニアに最善の仕事をしてもらうための考え方

この記事は作編曲家の方がエンジニアにミキシングを依頼する際に抑えておくべきポイントを列挙し、より良いファイナルミックスをより短時間で生み出せる現場を増やすことを目的とした記事です。 素材を渡す段階でミックスは始まっているエンジニアに渡すパラデータの時点でミックスは始まっています。ツーカーの関係のエンジニアであれば特に心配はありませんが、初めて依頼するエンジニアであればデータを渡す前に色々確認するべきでしょう。「あのエンジニアがOKだったからこのエンジニアもOKだろう」は、当

サンプルライブラリの質を買う前に可能な限り見極める方法

いの一番にやるべきことどこを探しても重要なことは恐らく99%以上英語でしか書かれていませんし語られていないため、まずは何とかして英語で情報を得る手段(Chromeの翻訳やYouTubeの字幕等)を用意して下さい。 ・メーカーサイトの商品ページを見る ・公式のティザー、トレイラーを見る ・公式のWalkthrough動画を見る ・VI-CONTROL、Gearslutz、KVR等やメーカーのフォーラムを見る ・既に購入したユーザーが上げたデモに質問を送る このあたりは非常に

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打ち込みドラムを生っぽく仕上げる準備

はじめにこの記事は具体的にドラムミックスで行うエフェクト処理に触れるのではなく、各チャンネル、マイクポジションの役割とそれぞれに生じがちな問題点を列挙しミキシングを迷うことなく始められるようにすることを目的としています。 多過ぎるマイクチャンネルが問題90年代のドラム打ち込みはキックならキック、スネアならスネアと非常にシンプルでしたが、昨今のドラム打ち込みは実際のドラムレコーディングと変わらない知識、技術を求められるようになりました。 この記事では特に高機能なドラムサンプ

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リバーブのかけ方と僕が好きなリバーブ一覧

リバーブをかける前にリバーブをかける目的を明確にして下さい。大体の場合は下記の2つの間のどこかだと思います。 ・リアルな空間の再現 ・リアルさはさておき音色を魅力的にする 音色重視のリバーブは比較的失敗しづらい部分だと思います。かっこよければ何でもアリです。ウェット音にエキサイターを入れたり入れたりゲートを入れたり、極端に長くしたり逆に短くしたりするなど、アイデア次第で様々なエフェクトを作れます。 リアルな空間の再現を目指すというのは音を響かせたり遠ざけたりしたいケース

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