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ひきこもり=長期失業者 見事な人権侵害!

2019年の川崎殺傷事件の時を思いおこす。小学生を含めた人々が通り魔により殺害された痛ましい事件。

その通り魔の犯人(事件現場で自殺)が50代で、若いときから何十年もひきこもっている「ひきこもり」当事者だった。当時ワイドショーが犯人の生活の実態をつるし上げたり、「ひとりで死ね」と落語家や評論家が叩き出したりで、死人に口なしと都合のいいワラ人形なったところなのか・・。

「ひきこもり」そしてニートといった類が完全悪者扱いされて久しい(大昔からそうかもしれない)。そのひきこもりが「長期失業者」と捉えると意味合いが変わってくる。マネーボイスの記事でそれを指摘していた。

"働きに出ても、そこにブラック企業が口を開けて待っている。ブラック企業の罠に捕まったら、善人ほど身も心もボロボロにされて立ち直れなくなる羽目に陥る。ブラック企業の餌食になるより、家に籠もっていた方が安全だというのは正しい護身の選択だろう。ブラック企業の経営者に対する処罰はなく、今ではデフォルトのようになって横溢(おういつ)している。"

この指摘は見事と思う。だが、YOUTUBEで「ひきこもり」と検索すると出てくる出てくる・・。精神科医・NPOが当事者の支援・解決案を出したり(コロナの緊急事態宣言のようなもの。やってる感を出してるだけ。)、説教したり無理やり引きずり出して自分たちの施設に入居させるとかの引き出し屋は論外。ネットではひきこもり・ニートは、ネタ扱いされて蔑み自虐がオチになる。

結局は、国・行政の失態を個人の責任になすりつけただけだろ・・

それは当事者側から「人権侵害!」と強く訴えていいはず。昨今、人種差別・ジェンダー差別に反旗を掲げる運動がブームになっているが、ひきこもり・ニート差別も十分それに当たる。ハーバート白熱教室で有名になったマイケル・サンデルさんは「人種差別や性差別が嫌われている時代にあって、学歴偏重主義は容認されている最後の偏見なのだ」とおっしゃった。これの「学歴偏重主義」を「ひきこもり・ニート」と置き換えても違和感はないのでは?

※『ゴータイのカメの文化誌(アメブロ)』の過去記事を加筆・修正

by ゴータイ

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