No.4 人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

 

■人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

■この本を読む目的

成果の成り立ちを理解し、汎用性・再現性を持たせるため。

■ネクストアクション
・判断が難しい時ほど直感で結論を急がず、思考の粘り強さを出す。
・実際に価値を持つものに対して自分が劣位の場合、行動するか、自分より優秀な人を巻き込むことで現実を変える
・対外的には一貫した偏ったストーリーを主張し、「シンプルで分かりやすいこと」をそれが真実であるかのように言い切る。本当は断定できない事を、断定する。対内的に自分の人生については冷静に正しい判断をする
一貫性、原因、結果の脳の過剰性を意識して自分の認知バイアスを極力無くす
・錯覚資産の運用については、「思い浮かべる人の質」を意識する。権力者や影響力のある人に思い浮かびやすくなるために自分から連絡する、会いに行く

■詳細

・「無意識」は「意識」の知らないところで評価・記憶を書き換える

→どんなに優秀な人でも防ぐことが出来ない脳のセキュリティホールである

・人々が自分に対して持っている自分に都合のいい錯覚=錯覚資産

・人は自分が思考の錯覚(=認知バイアス)に陥っている事を自覚できない

・思考の視覚には悪魔が住んでいる。この悪魔には「見えない」という性質がある(不可視性)

└意識の知らないところで無意識が勝手に記憶を書きかえることで発生する

・この悪魔の奴隷になるか、主人になるか

  

・ハロー効果:何か一点が優れていると、他も優れていると思ってしまう思考の錯覚

〈ハロー効果という思考の錯覚に対処できない5つの理由〉

・「直感的に正しいと感じること」が正しいとしか思えない。客観的事実よりも自分の直感の方を信じる

・直感的に正しいと思える選択をした方が気持ちいい。直感的に正しいと思う行動をしないと不安で不快で気分が悪くなる。人間は正しい方ではなく気持ちがいい方を選ぶ生き物

・「直感的に間違っていると思える正しい事」を言うと間違っていると決めつけられ、反感を買い、嫌われる。「直感的に正しいと思える間違っている事」を言うと共感され支持され、交友関係がうまくいく。

・ほとんどの場合、直感的に正しいと思う事に基づいて意思決定した方が組織内での自己保身に都合がいい。ほとんどの組織はピラミッドの頂点から底辺まで「ハロー効果でズブズブに汚染された直感」で意思決定されているから

・ハロー効果による錯覚は権力者にとって都合がいいから

→でも、自分の人生の選択においては、徹底的に思考の錯覚を排除して論理的に正しい判断をしないといけない

 

・成功するかどうかは運で決まるが、成功するのは実力で決まるという思考の錯覚がある

・学生と社会人ではゲームのルールが根本的に異なる

 

 

・成功者の言う「信用」は欺瞞。実態は下記※ブランドも同様

 

 

・自分の「信用」や「ブランド」を持っていない人間は欺瞞を指摘する権利が与えられない(言論が封じられる)

・「この人の立上げた会社は上場した。だからその人の言っている事は正しい」の「だから」はまったく論理的ではない

→直感は「実際に正しい事」ではなく「直感的に正しいと思える間違ったこと」が、正しいとしか思えない。これが思考の錯覚の魔力

→だから、錯覚資産は、それが錯覚だとばれてしまっても、効果が消えない

→錯覚資産は極めて卑劣な武器であり、同時に「自覚出来ない」という性質が極めて優秀な武器にもする

・実力の定義はこちら

  

・未来のヒットが過去にさかのぼって現在の貴方の才能のあるなしを書き換える

・掘ったら金がでるかが運なように、やってみて才能があるかどうか分かるのも運

→自分には才能があるかどうかわからないと悩む時間があれば、試行回数を増やすのに投資した方がいい

・成功者は、「自分のやり方が正しかったら成功したのだ」というフリをした方が圧倒的に有利

→一度成功した人が何度も成功するのは、「やり方が正しかったら」ではなく、人々が「その人のやり方が正しかったらだ」と思考の錯覚を起こすから

→人生は、当たると更に成功の確率が上がる運ゲー

→運を運用することで成功確率を上げるべき

 

・何かが起きると、「無意識」は「意識」の知らないところで「自分はあらかじめそれが起こる事を予測していた」と自分の記憶を書き換える

→脳はコンピューターのようにメモリーから記憶を引き出すのではなく、我々が過去の記憶だと思っているものは、過去の記憶とは別の何かである

→「成功した」という結果になると「その人は昔から優秀だった」と記憶が書き換えられる

→「失敗した」という結果になると「その人は昔からたいして有鬚じゃなかった」と記憶が書き換えられる

→「優秀な人は大体成功する」という経験則は、この思考の書き換えによっておこる

→世界5分前仮説 この世界(記憶)はすべて5分前につくられたという仮説

 

食欲、性欲、睡眠欲よりも切実な欲望

→人間はコントロールしたいという強い欲求を持っている

→コントロールできるとより幸せで健康で活動的になる

→しかし、一度コントロールを手に入れた人がコントロールを失うと、酷く死にやすくなる

例)スポーツ観戦、雨ごい

コントロールできないものをコントロールできるという幻想の中で何千年もの間、気の遠くなる数の人間が生まれて死んで来た

ほとんどの人間が、現代でも雨ごいと同様のことをやり続けている

我々は効率よく生きる為にコントロールしようとするのではなく、コントロールしたいからコントロールするのだ

 

コントロールできないものをコントロールしているという幻想は「自慰」や「避妊具を付けての性交」に似ている

実際にはコントロールできないが、コントロール欲は満たすことが出来る

 

・優秀な人は何をやらせても優秀

・ダメな人は何をやらせてもダメ

だと思われる理由

「少数の法則」

不確実性下における判断-ヒューリスティックと判断 ダニエル・カーネマン

ごく小さな標本であっても、それを抽出した元の母集団をよく代表しているとみなす考え方。

母集団に関して有効な仮説は、標本サイズにほとんど無関係に標本の中に統計学的に有意な結果として表れるはずだ、という期待を反映している。

こうして研究者は小さい標本で得られた結果を過信し、そうした結果の再現性を大幅に過大評価しがちになる。

→人間の「実力」という要因はプラスであれマイナスであれ「大幅に過大評価」してしまう認知バイアス

→実際の成功・失敗はあなたが思っているよりもはるかに「実力以外の要因」で決まっている

→誰がどう見ても明らかに無能、もしくは有能でない限り、実力という要素の影響力を、自分が思っているものの半分くらいに見積もった方がいい

 

人間は判断が困難な時、自分で思考するのを放棄して、無意識のうちにデフォルト値を選んでしまうことが多い。という認知バイアス

しかもこの認知バイアスは、その選択がデフォルト値に大きな影響を受けている事に気づけない。

例)今のままA社に居続けるか、B社に転職するか、C社に転職するか→A社に居続けた方がいいと判断する

・最適な選択肢ではなく、デフォルトの選択肢を選んでしまうという錯覚

・それがデフォルト値ではない、別の原因によるものだと考えてしまう錯覚

 

判断が難しい時、人は考えることを放棄して直感に従ってしまう。しかし判断が難しい時こそ、直感はアテにならない

なぜなら判断が難しい時の直感は思考の錯覚に汚染されていることが多いから

→だから判断が難しい時は「思考の粘り強さ」が重要になる。

→現状と他の選択肢を冷静に比較検討する。現状維持が他の選択肢と同等レベルに良く見える場合、現状維持を選択肢から外してしまう方がいい。現状維持の方がいいという思考の錯覚のゲタを履いているから。

 

【成果主義という名の構造】

・すべてのループの通過点になっている錯覚資産が最も重要

※錯覚資産を増やすことばかりやって実力を磨く事(スキルアップ)を怠ると1つのループが回らなくなる

※スキルアップばかりやって、錯覚資産を増やすことを怠ると、すべてのループが回らなくなる

→錯覚資産作りとスキルアップは、車の両輪

スキルアップばかりする人は実力があっても成長機会を得られない。

実力が劣っていても錯覚資産増やしをやっている人はいい環境を手に入れられるので、やがて実力も「スキルアップばかりする人」を凌駕する

 

【幸運を引き当てる確率を飛躍的に高くする方法】

 

・人間の直感は「思い浮かびやすい」情報だけを扱って判断する

・人間の直感は、正しい判断に必要な情報が欠けていても、情報が欠けているという感覚を持たない

例)自分が大腸がんである確率をどう捉えますか?

・「大腸がんの人」の98%はこの検査で陽性になる

・「大腸がんじゃない人」の2%はこの検査で陽性になる

→自分が大腸がんである確率を判断するには『グラフの情報』『グラフの縮尺の情報』の2つが必要になる

→ところが、『グラフの情報』だけから確率を判断してしまう。だから答えを間違える

(本当は、大腸がんじゃない人全部の数と大腸がんの人全部の数という情報を加えて判断しないと正確な答えはでない)

 

→すぐに思い浮かばない情報は「無視」して確率判断するのが「直感」というもの(しかもすぐに思い浮かぶ情報は過大評価される)

→「冷静に考える」なんていうめんどくさい事は。ほとんどの人はほとんどの場合しない

→なので、人の「思い浮かびやすさ」をコントロールすることで、自分に都合のいい思考の錯覚を起こさせることが出来る

 

例)

・デザイナー職の人であれば、「たまには一緒に飯でも食わない?」と友達と会う回数を上げてみる

→いいデザイナーの人いない?というニーズが出た時に、第一想起しやすくなる

・自分の「優秀さ」をアピールするよりも、自分がどういうポジションなら力を発揮できるかの具体的なイメージを相手にインプットする

→出来るだけ多くの人が自分の事を「思い浮かびやすく」しておくと意外なところから意外なチャンスが降ってくる

 

人生がうまくいくかどうかは、かなりの部分が「環境」に依存する

いい上司、いい同僚、いい部下、いい顧客、いいポジション、いい課題に恵まれれば、人生のクオリティはぐんと上がる

そしてこれらが手に入れられるかどうかは、かなりの部分、運と思考の錯覚で生まれる

→せっかくいいチャンスが発生したとしてもその場にいる人間が自分の事を「思い浮かべ」ない限り、そのチャンスは自分には回ってこない。だからそのチャンスを自分のところに手繰り寄せることができるように、思考の錯覚の網を広げておかなければならない。幸運を引き当てる確率は、網が大きければ大きいほど高くなる。これは運ゲーだが、やり方次第で当たる確率を飛躍的に高められる運ゲーである

 

最適な投資配分と実際の投資配分が大きくズレている人が多い

→「成功は、運よりも、実力によって決まる」と思いこむ思考の錯覚のせい

→サイコロを振る回数を増やさない事には、成功確率はなかなか上がらないという事を意味する。PVの絶対数を増やさなければなかなかいい環境にはありつけない

 

 

【認知的不協和】

自分の中で矛盾や葛藤(認知的不協和)があるとき、無意識のうちにその矛盾を解決しようとする。現実を変えることで認知的不協和を変えられる場合は健全な結果になる。しかし、それが困難な場合、無意識は認識や記憶の書き換えによって矛盾を解消する。この場合、不健康な状態に陥ることがある。

 

例)

①被験者は1時間つまらない作業をさせられた

②被験者は2つのグループに分けられ、「次に作業を行う人に『面白い作業だった』と言ってください」と指示された。そしてそれを言う報酬として次の金額が設定された

〈グループ1〉20ドル

〈グループ2〉1ドル

③被験者は実験担当者から。、作業が面白かったかどうかを尋ねられた。

すると、1ドルをもらった被験者の方が、20ドルをもらった被験者より、「面白かった」と答える傾向が強かった

 

■理由

「お金をたくさんもらえるなら、つまらない仕事でもやる」は合理的な行動。だから20ドルをもらった被験者の脳内は整合性が保たれる

1ドルしかもらえなかった被験者の脳内では葛藤が生じる

「なんで俺はこんな少ない報酬でこんなつまらない仕事をしてしまったんだろう」

 

人間はこの矛盾に耐えられない。なので、次のどちらかの事実を変更して矛盾を無くそうとする。

・「報酬が少ない」という事実

・「作業がつまらなかった」という事実

 

この実験では報酬を変更することは出来ない。だから、「作業がつまらなかった」という事実を変更することにした。

「いいんだよ、報酬は少なくても。だって作業が面白かったんだから」と思うようにしたのだ。

 

 

ここで一番重要なのは、彼らがウソをついたわけではないという事。

彼らの「意識」は「作業が面白かった」という記憶を取り出してそれを正直に答えただけ。

犯人は彼らの「無意識」で、意識の知らないところで無意識が勝手に記憶を書きかえてしまったという事

だから本気で、「作業は楽しかった」と思っている

 

(自分の例)高校サッカー時代の記憶

 

・練習がキツイ

・試合にも出れずに引退した

・練習が何だかんだ言って自分を成長させたし、一生の思い出になった ※記憶の書き換え

・試合に出れずに引退した

 

 

 

 

実際に価値を持つものに対して自分が劣位の場合、

現実の価値認識を脳内で無意識に整合性を持たせる為の変更をする事象はほぼすべてに起きる思考の錯覚

現実世界の敗者が、自分の脳内世界で価値評価を捏造し、脳内世界で密かに復讐を遂げる。しかも本人はそれやっている自覚がない。

 

 

これを避けるには・・

認識ではなく、現実を変えることで、この矛盾を解消する

 

 

努力しても属性xをプラスにできそうもないときは?

→マインドセットを「自分でやる」モードから「人を使う」モードに切り替えればいい

己より賢き者を近づける術知りたる者、ここに眠る Byアンドリュー・カーネギー

 

いつかチャンスが来たら、他人の属性xを利用してやろうと待ち構えている状態として認識することで、認知的不協和を現実変更で乗り越える。

この認識で、思考の錯覚の悪魔の奴隷から、主人になれる。自分が認知的不協和の毒に蝕まれないようにするだけでなく、他人の認知的不協和を利用して、自分に有利に物事を進めることもできる。

 

【美しき勝者と醜悪な敗者】

人間は、「一貫して偏った間違った物語」に説得力と魅力を感じる。

人間は「バランスの取れた総合的な正しい判断」は説得力がなく、退屈で面白くないと感じる。

でも現実というのはなんとも矛盾だらけで散漫で退屈で面白くないものというのが真実に近い。

 

真実を語れば語るほど、その言葉は勢いを失い、魅力を失い、錯覚資産は遠のいていく。

大きな錯覚資産を手に入れたいなら、「一貫して偏ったストーリー」を語らなければならない。

バランスの取れた正しい主張などに人は魅力を感じない。それでは人は動かせない。

「シンプルで分かりやすいこと」をそれが真実であるかのように言い切ってしまえ。本当は断定できない事を、断定してしまえ。

→ぶっちゃけ、こういう生き方は醜い。しかしこういう醜い生き方を避けると、錯覚資産は手に入れにくくなる。すると人生はうまくいかなくなる

→醜悪な生き方だが、うまくいく人生。美しい生き方だが、うまくいかない人生。どちらを選ぶ?

→成功者は美しい生き方をしながら、うまくいく人生にするために見つけ出したのが、錯覚資産に「信用」とか「ブランド」というラベルを貼ってその醜悪さを隠ぺいするという錬金術だった。これは、卑怯な生き方だ。

→要は下記3つの生き方の無数のグラデーションの中の生き方が存在する

・醜悪な生き方だが、うまくいく人生

・美しい生き方だが、うまくいかない人生

・醜悪な生き方だがそれを隠ぺいする卑怯な生き方をしながら、人生はうまくいく

 

・でも一貫してた通ったストーリーは結局間違った認識なので人生の判断を誤るのではないか?

→非常に重要なポイント。何かを主張する時は「一貫して偏ったストーリー」を語る。しかし、自分の人生の選択をするときは、徹底的に「正しい判断」をすることにこだわるんだ。判断のシステムを二重化するんだ。

「一貫して偏ったストーリー」を語ることで自分もそれを信じてしまい、人生の判断を誤るような、ミイラ取りがミイラになることがないように注意が必要

 

【有能な人と無能な人を即座に見分けられる理由】

好き嫌い、メリット、リスクのいずれかの変数値が脳内で変化すると、その変数値が他の変数値と矛盾しないように、他のすべての変数値が変化して辻褄を合わせるようになっている。まるでタイムトラベルをして過去を変えると、それを矛盾が無いように現在の世界も変化するように。これも意識のしらないところで無意識が勝手に、好き嫌い、メリット、リスクの変数値を書きかえることで起こる現象だ。

・この仕組みによって、人間の脳内では好き嫌い、善悪、メリットデメリット、リスクは常に一貫したストーリーになっていて、矛盾もトレードオフもない状態が保たれる。

・自分が個人的に嫌いなものは常に邪悪だし、間違っているし、ろくなメリットがなく、リスクが高いのだ

・自分が個人的に好きなものは、常に善良だし、正しいし、メリットは大きく、リスクが低いのだ。

人間の脳内の世界というのは、そういうものなのだ

 

だから意思決定は簡単で、高速に行えるのだ。

このような人間の判断方法を「感情ヒューリスティック」と呼ぶ

「感情ヒューリスティック」は自覚できない。自分では極めて公平で客観的に物事を評価していると信じている。

→「感情ヒューリスティック」の是正を啓もうするのではなく、上手く活用して錯覚資産を作っていく方がはるかに現実的

 

【欺瞞が錯覚を大繁殖させる】

錯覚とは単なる「間違い」だが、欺瞞は自分の「利益の為に真実と異なる事を言い、しかも、それをごまかす」こと。

単に間違った事をいう人は信頼できないが、卑怯でも邪悪でもない。欺瞞を言う人間が間違っている上に、費用で邪悪である。

人は自己保身や権力欲の為に、無自覚に錯覚を隠ぺいするのだ。

例)

・実際には学歴、肩書で判断しているのに、それをごまかし隠ぺいすること

・上司や顧客に対して「ハロー効果でまともな意見のように聞こえるだけでしょ」と言わない事

利害関係と欺瞞が錯覚を蔓延らせ、かつ隠ぺいする。かくして、社会では錯覚が蔓延しているのに表面上はそれがろくに見えないという状態が出来上がる

→人々が思考の錯覚によって誤った判断をしているというエビデンスが山の様にあるのに、相変わらず思考の錯覚が世に蔓延っているのはこれが原因

 

【まとめ】

これまで述べてきた思考の錯覚は次の三つの脳の過剰性が引き起こしていると考えると理解しやすい

・一貫性:過剰に一貫性を求める

・原因:過剰に原因を求める

・結論:過剰に結論を急ぐ

 

  1. 過剰に一貫性を求める

一貫していない状況が不快である。

一貫しているものが大好きである

一貫しているものを真実だと思いこむ、例え間違っていたとしても真実だと思いこむ。

一貫していないものの中にまで、むりやり一貫性を見出す。

記憶を書きかえてまで一貫させようとする

「いい技術はメリットだらけでリスクなんてほとんどない」というもの一貫性の一種

 

  1. 過剰に原因を求める

単に偶然の結果に過ぎないものにまで、無理やり原因を見つけてくる。

犯人がいない場合でも、犯人がいないという現実に耐えられず、犯人をでっち上げる。

偶然成功したのに、「成功したのは実力があることが原因だ」と考える

原因を見出すのに必要なデータがそろっていないときでも、無理やり原因を見出す。

プロジェクトを一つ二つ成功させたぐらいでは大したことは分からないのに、「○○君が成功させたのは○○君が優秀だからだ」と原因を見出す

 

  1. 過剰に結論を急ぐ

結論を出すのに必要なデータがまだそろっていなくても、無理やり結論を見出す。

その時に思い浮かぶ情報だけで無理やり結論を出す。

結論を出すのに時間がかかりそうな問いは、すぐに結論を出せる結論に置き換えてむりやり結論を出す。

判断が難しい時はデフォルト値を結論にしてしまう。

対象を良く知らなくても、むりやりこういうものだという結論を出す。

 

要は、「一貫性、原因、結論」の3つを過剰に求める傾向に注意していれば、自分の思考の錯覚に気づいて修正しやすくなるし、他人の思考の錯覚を利用して自分に有利に物事を進めることが出来るというわけだ。

 

 

【錯覚資産を雪だるま式に増やしていく方法】

錯覚資産には次の3つの次元がある

・錯覚の種類

・錯覚の強さ

・錯覚の範囲

 

 錯覚資産は「ハロー効果の強さ×思い浮かびやすさ×思い浮かべる人の数×思い浮かべる人の質」の4次元図形で表現できる

ハロー効果をもたらす実績を作り、それを権力者に影響力のある人にどれだけ知ってもらえるか

この図形の体積が、錯覚資産の大きさだ。

それぞれの軸の値を増やしていくことで、体積はどんどん大きくなっていく。

 

例)Twitterのフォロワー数

同じツイートでも、フォロワー数が1.5倍だと、リツイート数も1.5倍になる。

そのツイートを見て新たに増えるフォロワー数も1.5倍になる。

→フォロワー数は複利で増えていく。

 

1分間に2つに分裂する細菌が、24時間で瓶一杯になるとする。その最近が瓶の半分にまで増えるのは、いつか?

もちろん正解は23時59分後だ。1分間で2倍に増えるのだから、満杯になるのは時刻の1分前に決まっている。

 

月に1.05倍でフォロワー数が増える人と、1.1倍で増える人がいたとする。

5年後、1.05倍の人はフォロワー数が18.7倍になっているのに対し、1.1倍の人はフォロワー数が304.5倍になっている。

フォロワー数の増加率は2倍の差しかないのに、5年経つとフォロワー数には16倍の差がついている。

錯覚資産も、複利で増えていく。

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