見出し画像

誰にでもわかるシナリオの書き方 入門編⑤完結です。

おはようございます。
このテーマで書くのは5回目になります。
これまで30のポイントまで書きましたので今回は31からになります。
振り返れるように記事を貼ってきましたが、マガジンにまとめましたので、今回初めて見た方はぜひ過去の投稿を順を追って見て頂けると理解しやすいと思います。


ドラマの中の人間関係は「説明セリフ」も使って説明してもOKです。
ただ、やはりドラマの中の言動やシーンのつながりなど、様々な方法を使って自然とわかるように書きたいところです。
どうにも難しい時には説明セリフやナレーション、モノローグなどを使います。
個人的にはそれらは最後の手段にしたいと考えて書いてます。


主人公に敵対するものは、中途半端にせずにアクが強いぐらいにするようにした方が良いです。
主人公と対照的で特徴的なほどコントラストがハッキリして、キャラも立ちますし、ドラマも作りやすくなります。
エンタメ作品の鉄則として、どんなものもそうですが相当やり過ぎぐらいに表現しないとお客さんには届かないということです。


長いシーンが続いても意味があればOKです。
黒澤明監督作品にも、長回しのシーンがあったりしますし、それはきちんと計算された意味のあるものになっています。
ちなみにどこまでが許されるのかといったことは特にはありません。
そんなものは規定できません。
一つ言えることは読み手、ビジュアライズされた時にお客さんにとって面白いもの、納得のいくもの、理解できるものになっているのであるかないかが全てなので、何分までは良いとかそういう基準はありません。
短いシーンも同様です。


話が単調になったらシーンを変えてみましょう。
場面転換は流れを変えたりすることができます。
無意味にシーン転換してはいけませんが、効果的に使うと良いです。
いずれにしてもシナリオで大事なのは、無意味なシーン、セリフ、登場人物は存在してはいけませんので、描きたいもののために必要なのは何か、しっかりと構成することが大切です。
それでも上手いこと繋がらない時や間が持たない時がありますから、そういう時に使うのが良いです。


物語の終わりは必ずしも全てを描き切る必要はありません。
結びとして描くべきことはありますが、みなまで書かなくてはならないということはありません。
読み手に判断を委ねる終わり方もありですし、想像の余地を残すことも良いです。
アソビという言葉ご存知でしょうか?
ガチガチに隙間なく書き切ることが必ずしも良いとも言えないのです。
現在は、二次創作などファンにあえて想像や議論の余地を残すことの方が、話題性や注目を集め、議論を呼び人気を得ることも大いにあるからです。


盛り上がり、クライマックス=アクションというのは安易なので避けた方が良いです。
見せ場を作る、盛り上げるということのためにはとかく派手なシーンは必要だったりはするのですが、そこもやはり意味のある展開、シーンである必要がもちろんあるからです。
しつこいですが、構成をしっかりしていないと面白い物語を作ることはできません。
中には書きながら素晴らしく構成もできてしまう作家もいますが、私はそんな芸当は持ち合わせていないので、念入りに考えてから書いていきます。
ただ、ガチガチというわけではないので大バコと重要シーンのイメージぐらいで書いてきますが^^;


盛り上がりのシーンを際立たせるためには、第三者の反応を使うとうまくいきます。
例えばドラゴンボールの天下一武道会とか、観客の歓声や声援とかを浮かべるとわかると思いますし、ベンチサイドにいる仲間のリアクションなどが入ることで、舞台の上で起こっている出来事がハッキリと描き出すことができます。
基本的に普通のことを普通に伝えても伝わらないのがエンタメの宿命なので、少しぐらいやり過ぎくらいがちょうど良いです。


クライマックスシーンは、短いぐらいが良いです。
ダラダラとしてしまうと、そこへ向けて積み上げてきたものの価値が逆に損われてしまうことがあります。
簡潔に必要なこと、大事なことが決着する最大の山場ですから、締まったものであった方が良いです。
例えば、主人公が最愛の人を救出しようという超目標へ向けて様々な辛苦を乗り越えて、ようやくその最愛の人を救うというシーンであーでもないこうでもないとこれまでのことを語ったりするより、セリフなどむしろ無しで強く抱きしめ合う2人というシーンにした方が、前述したような余地、余白もありますし、よりそのシーンの2人の間に流れるドラマが描けたりしますよね。


フィクションであってもリアリティーにはこだわりが必要です。
神は細部に宿るという言葉がありますが、大事なリアリティーが必要な部分については、例え支えな動作だとしてもこだわるべきです。
例えば、日本の警察官がいきなり発砲せずに、ギリギリまで悩みちょっと緊張しながら、ホルスターから拳銃を抜き静止しつつも向かってくる犯人になおも銃口は向けずに、ギリギリで上空に向けて警告射撃をし、なおも向かってくる犯人に動揺しながらも覚悟をして銃口を向けて発砲するということですね。
もちろん西部警察のようなリアリティーのあるドラマではなく、エンタメ色
の強い警察ものであれば、上記のようなリアリティーは不要です。
結局、自分が書く作品がどんなお客様向けのものなのか、何を提供するためのシナリオなのかによって、描くべきことは変わります。


必ずしも起承転結にこだわる必要はありません。
原理原則(Principles)は大切ですが、その通りだから面白いものなるわけではないので、意図があり、必要性があり、効果的なのであれば崩しても良いのです。
もちろん、なんとなく崩すのは無しですよ。
基本は理解した上で変えたり外したりするのはなんの問題もありません。
起承転結を守るものを書く仕事ではありませんからね。
大切なのは読み手となるお客さんに面白さ、感動、爽快感など価値を提供するためのものだからです。

これで入門編は終わりますが、大切なことはとにかくまずは書いてみること、書き切ってみることです。
習作なしにプロになる人や価値あるものを描けるようになる人はいません。
最初はみんな素人ですからね。
そして推敲を重ねた作品は良くなります。
一度書いて、しばらく時間を置いて見返すと気づくこともたくさんあります。
無闇にそれをやり過ぎるとグチャグチャになることもあるので、程度はありますが書き直したらその分だけ良くなることの方が多いです。

そして、自分を信じて本気で取り組むことです。
これは最低限必須なことです。
また、日頃からのインプットという土台なしに城は作れませんから、日常生活のあらゆることから得る知己はたくさんありますから、漫然と過ごさずに本気になったのならば、創作のためにアンテナを意識的に常に張ってキャッチするようにしましょう!

私も今回、友人知人からの依頼でシナリオライティングについて記事投稿をしていて、沸々と創作したい気持ちが高まってきましたw
そして、皆様に伝えるために改めて頭の中を整理したり昔、勉強したノートを引っ張り出したり、本を読み返したりしました。
再確認することや失念していたことが多数あり、実は自分のためにもなりました😀

シナリオや小説や漫画など物語があるものを作ろうとしている方の役に少しでも役立てば幸甚です🙇🏻‍♂️

記事を読んで頂きましてありがとうございます😃 サポート頂けましたら嬉しいです!頂いたサポートは新たな記事を書くための活動費に充て、より有益な情報発信のための糧にします🙇🏻‍♂️