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香川 隆登/GOCKO
2021年1月19日 19:24
原爆投下のその日まで、ポケットの線香の臭いが消えなかったという描写に、冒頭から不穏な予感と、著者の詩的な感性を感じた。 圧倒的な目の前の現実に対して、超現実派の絵画を思い出したり、詩で表現を試みる本作は、前回の課題図書『黒い雨』とは全く異なる方法をもって、原爆体験を表現している印象を持った。 (引用始め) ギラギラと炎天の下に横たわっている銀色の虚無のひろがりの中に、路があり、川があり