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人はどうしたら幸せになれるのか

幸せになりたいという人は、どんな人生を「幸せ」と考えているでしょうか?

「金持ちになる」「有名人になる」「会社の社長になる」といった夢を掲げる人は多いと思います。

が!幸せには、長続きしない幸せと長続きする幸せがあります。

長続きしない幸せは、意外にも「地位財」による幸せ。

「地位財」というのは、お金やモノ、権力や地位など、他人と比べられる財のこと。

つまり、有名人になって金持ちになっても、社長になったとしても幸福感は長続きしないのです。

じゃあ、長続きする幸せとはなんでしょうか。

アメリカの心理学者で行動経済学者のダニエル・カーネマンによると、環境に恵まれている、健康であるなど、「心の要因による幸せ」は長続きするのだそう。


「心が要因による幸せ」は、さらに4つの因子に分けられます。

1「やってみよう因子」
 夢や目標やをもつこと。
 やらされてる感ではなく、やる気とやりがいをもつこと。

2「ありがとう因子」
 人を喜ばせること。
 愛情と感謝に満ちた関係。

3「「なんとかなる因子」
 前向きで、いつも笑顔で楽観的な人は幸せ。
 後ろ向きで悲観的な人は不幸せになる。

4「ありのままに因子」
 自分らしく、ありのままに、自分らしい人生をきちんと
 描いていくことができた人の方が、そうでない人よりも幸福。

この4つの幸せ因子は、心理学のマズローの5段階欲求とも関係しています。

アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定して、人間の欲求を5段階のピラミッド階層で理論化しました。

生理的欲求 (2)


5段階欲求では、自己実現を成し遂げる人は、以下の①~⑤の欲求を満たしていると考えられていました。

①生理的欲求(睡眠、食事、排せつなどの生命機能に関わる欲求)
②安全欲求(良い健康状態の維持、住む家があるなどの欲求)
③所属の欲求 (家族、学校、会社などどこかに所属したいという欲求)
④承認欲求(役職、肩書、SNSのいいねなど認められたいという欲求)
⑤自己実現の欲求(①~④が満たされて自分の理想とする姿を求める欲求)


この5段階欲求と4つの幸せ因子、どこか共通していませんか?

「マズローの5段階欲求」の自己実現の欲求は、「4つの幸せ因子」の第1因子である「やってみよう因子」に通じています。

自分の理想とする自分になるために、夢や目標を持って成長する。やりたい職に就いて、やりがい、やる気を持って仕事をしているかどうか。

また、繋がりと感謝に基づく「ありがとう因子」は、ピラミッドの下から3段階目の「所属の欲求」と4段階目の「承認欲求」に似ています。

どちらも他者との関係性によって生まれる欲求です。
人間はやはり、人に喜ばれたり、認められたり、愛されるということが幸せにつながるのです。

3つ目の「なんとかなる因子」は、マズローの階層には出てきませんが、マズローの欲求の階層をかけ上げっていく途中に、人は必ずどこかで壁にぶち当たることがあるはずです。家族が離別したり、学校でいじめにあったり、会社で理不尽な扱いを受けたり。

壁にぶち当たったまま、くじけて、立ち直れないと自己実現の階段を上り切ることができませんから、そうしたときに、この「なんとかなる」という楽観的な考え方は、マズローの階層を上がって幸せをつかむためのヒントになります。

4つ目の「ありのままに因子」は、人の目をあまり気にしすぎないことでした。あまり人の目ばかり気にしていると、お金、モノ、地位ばかり目指してしまいます。

お金、モノ、地位を少しは目指してもいいのですが、それは生活していくのに必要な「安全欲求」を求めている段階なので、いつまでもその階層にとどまっていては、自分らしい人生をきちんと描いていくことができません。

そういったところに執着しているばかりに、一流大学を出て華やかなキャリアを積んでいたとしても、私生活が満たされていなかったり、家庭崩壊、仕事上の葛藤…といった問題を抱えている人も少なくありません。

いい大学を出て、いい会社に入って、定年まで同じ職を全うして、という人生こそが「幸せ」だと思っていた時代は終わりました。

幸せになる生き方にも「正解ややり方は1つじゃない」と理解し、自分らしい生き方を求めること、相手の生き方も尊重することが、これからの時代の幸せといえそうです。


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