チェス

営業戦略は、顧客分析がないと始まらない!!

どの会社でも営業戦略を立案して、現場の営業にお客に対して、今期の予算を達成させるのか考えさせているのではないでしょうか。

その際、顧客分析に基づいた営業戦略が練られている会社は、少ないのが実情です。

例えば、私が所属しているIT業界では、顧客ごとの売上ABC分析を実施し、優良顧客とそうでない顧客を分け、優良顧客に対する営業を強化することは、よく見受けられます。

しかし、大抵の企業が売上ABC分析をしただけで、終わっている状況です。それだけで現場の営業に顧客に対する営業戦略を考えろと言ってもなかなか難しいのではないでしょうか。

ABC分析も、もう一歩踏み込めば、営業にとって有効な情報になりえます。

図のように顧客を売上ごとにABCランク分けるだけでなく、利益ごとのABC分析を足してクロスで状況を見てみます。

そうすると、売上が高くても利益が低い顧客、利益が高くても売上が低い顧客もいることがわかります。

① 売上が高いが、利益が低い顧客

この顧客群は、業務負荷が高いが利益がもたらされていないことがわかります。そういう顧客は、優良顧客ですが、営業方針として、利益率を高める方策が必要です。価格交渉するなり、利益率の高い商品やサービスを優先的に提案するなどが営業戦略に組み入れなければなりません。

② 利益率は高いが、売上が低い顧客

この顧客群は、売上が低いからといって優良顧客から外していけません。

優良顧客になりそうな顧客群の中でも利益率が高い顧客から、優先的に注力していく必要があります。

売上規模が増えれば増えるほど、顧客の価格交渉は厳しくなるので、利益率の高い顧客から売上拡大を目指す必要があります。また売上規模が出るような商品やサービスを優先的に提案することを営業戦略に組み入れる必要があります。

③ 売上も低く利益率も低い顧客

この顧客は、わけありの顧客です。状況を営業側でしっかり把握し、極力こういう顧客は取らないようにしていく指導が必要です。

これらのデータをもとに、他の商品やサービスのクロスセル、アップセルのシナリオを検討し営業の武器としてもたせてあげる必要があります。

単純に営業に営業戦略を考えろと言っても、なかなか良いプランが出てこず、いまいちだと嘆く前に、しっかり武器も提供してからその武器を使ってどんな方法で戦うかを考えさせないとよい営業戦略が出てきません。

営業戦略は、マーケティング側から顧客分析をしっかりしないと無駄な分析や、無駄な営業が増えていくので注意が必要ですね。

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