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日本の看護師国家試験では何を問うのか?(1)

ここまで,NCLEX-RNを紹介してきました.

では,日本の国家試験ではどんなことを問うているのかについて,最近の動向を紹介しようと思います.

Q. 地域包括支援センターの目的を定める法律はどれか.
1.介護保険法
2.健康増進法
3.社会福祉法
4.地域保健法
5.老人福祉法

日本の国家試験は,私が受験した2X年前よりも,事例問題が増えたと言われていますが,潮流はそこまで大きく変わっていないように感じます.改めて思うのは,日本の国家試験は,やっぱり暗記しないとちょっと解けないかもしれないぞ,というところでしょうか.

地域包括支援センターは,介護保険法第115条の45ならびに46に記載されています.
地域包括支援センターは,「地域住民の心身の健康の保持および生活の安定のために必要な援助を行うことにより,その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設」です.地域包括支援センターでは,地域支援事業を実施します.具体的な内容は,
・介護予防ケアマネジメント業務
・総合相談支援業務
・権利擁護業務
・包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
です.高齢社会の日本において非常に重要な業務です.
行政機関だけでなく,保健所や医療機関,生活支援サービスやボランティアになどをつなぐハブの役割を果たします.
これらの業務を担うために,保健師もしくは地域ケアや地域保健等に関する経験がある看護師の配置が必要とされています.

今回の解答は,1の介護保険法になります.
実務的には法律の名前よりも,法で何を規定し,法的に求められる範囲を知っていることが重要だと思います.「○○法で定められているので,可能ですよ」と利用者やその家族に伝えることができるのは,医療者本人にとっても利用者やその家族にとっても有益です.

今後も,日本の国家試験の紹介もしながら,NCLEX-RNを解いていこうと思います.


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