Eiger Ultra Trail E101 in 2016を走り終えて
Eiger Ultra Trail E101を走ってから、1週間。Facebook上では、簡単には報告いたしましたが、改めてこのブログでも報告を・・・・
2016年7月16日〜17日にかけて、スイスのグリンデルワルトで開催されたEiger Ultra TrailのE101(101km)を走ってきた。結果は、残念ながら86km地点(Alpigen)で関門に引っかかりDNF。あと、14km・・・
この時は、悔しさもあり、そして夜間走行をほぼずっとぼっちランな状態で走ったということもあり恐怖と不安から解放されほっとした部分もあり、複雑な心境であった。しかし、1週間経過して、改めて、結果はどうであれ、参加して非常に良かったと感じている。
全長101km、累積標高6700m、そして最高標高地点2700mという我が人生のなかで最も過酷な挑戦。ある意味、自分の今まで培ってきた肉体、技術、精神をぶつけた1日であった。正直なところ、めっちゃ大変なレースだった。でも、そこから、得た物はたくさんあり、今後の自分の人生に大きく寄与するレースであった。
自分の中で収穫したもの
標高2000m以上は、ゆるい勾配の登りでもキツイ、カラダが重い。
雷と雪崩の音がよく似ていいる。
アイガーでは、200ルーメンのヘッドライトでは暗い(300ルーメン以上必要)
欧州の選手の歩く速度にびっくりぽん。
外国人選手と気軽におしゃべりできる語学力(英語)が必要。
手の甲にもしっかり日焼け止めクリームを塗る。
FinetrackとMagma Athlete Barleyは日本の宝。
今回のレースで惜しくも86km地点でDNFとなってしまったのは、上の3つが大きく寄与している。
関西で2000m級の山がないので練習が難しい。「激走!モンブラン」の鏑木さんのように、低酸素状態でトレッドミルする練習しなあかんかな。。。
2つ目の「雪崩と雷の音」の部分。これは、正直めっちゃ怖かった。ナイトトレイルを走っている時に、何度も雷のような音を聞いた。なんせ、日本のトレイルとは異なり、木が全くないので、落雷があると、間違いなく我々ランナーに落ちる。しかも、私が走っている時は、周りにランナーが殆ど居なくて・・・これで、戦意喪失となり、大幅に失速・・・
でも、レース後に確認してみると、どうも雷の音ではなく、「雪崩」とのこと。アイガーでは、頻繁に小規模な雪崩が起こっているらしい。Youtubeで音を調べてみると、雷そっくり。欧州の人たちは、これをこの音を聞き慣れているらしいが、雪がほとんど降らない大阪ではまず聞こことはない。 これは、すごくいい教訓になった。
あとは、ヘッドライト。日本だと、200ルーメンでも十分に明るいのだが、アイガーだと、日本のトレイルのように木や森がないので照射距離が伸びて、あまり明るく照らせない。この影響もあり、コースマークを発見するのに時間を要してしまう。雷の音もあり、余計に怖くなり、脚が竦んでしまう始末。。。
ただ、Finetrackのスピアラップジャケット、メリノスピンライト、メッシュスキンは大きな武器。夜間や早朝は結構寒かったが、低体温症にならず走られたのはFinetrackの技術力のお陰。
あと、相変わらずMAGMA ATHLETE BARLEYは凄いね。標高2000m以上の場所だと、どうしてもいつも以上に疲労がやってくる。しかし、これのおかげで、脚の痙攣などトラブルなくずっと走り続けられた。
絶景とホスピタリティ溢れる大会
日本ではまずお目にかかることのない絶景のなかで走れる。大自然の雄大さ、美しさを体感できる。
これは、本当に人生のなかで、一度は体験して欲しい。写真や言葉だけでは、十分に伝えるのは難しい。でも、このブログの最後のほうに、Googleフォトにアルバムを置いておきますので、あとでゆっくり見てね(笑)
そして、しっかりした運営、充実したエイドの数、そしてホスピタリティ溢れる大会であった。特に、選手に対する演出は凄い。100kmの人は、途中からエイドに到着すると、マイクで国籍と名前を読み上げてくれてウェルカムと歓迎してくれる。
そして、Wengenのエイド(65kmぐらい)では、出発するときに「すげー、彼はまだまだ挑戦しつづけるぞー、がんばれー!!」という感じに国籍(なぜか僕の場合は、市名まで(笑))や名前を読み上げてくれる。これは非常にやる気にスイッチが入った。
あとは、ハイカーさんや街の人は、走っていると「ブラボー」と拍手しながら、応援してくれる。なんか、大会だけでなく、地域で盛り上がっている感じがした。
総括
実は、ヨーロッパに訪れたのは初めて。それが、こんなにキツイレースに参加することなんて、多分数年前なんて想像できなかっただろうね。。。でも、これがトレイルランナーの宿命か。
グリンデルワルトに到着する前は、空港のあるバーゼルも観光してましたが、スイスのみなさん親切でフレンドリー。バーゼルでは、空港の職員さん、Uberの運ちゃん、バーゼル駅前の電気屋さんのスタッフ、ティンゲリー美術館のスタッフなどなど。。。グリンデルワルトでは、宿泊してたお宿の人たち、訪れたレストランの人たちなどなど。。。アメリカのようなフレンドリーさとはまた違った感じがした。
今年のEiger Ultra Trailは、数日前までずっと悪天候で、最高地点のFaulhornあたりは、積雪で走れるかどうか、あとコース変更も噂されていた。
しかし、晴れ男の僕が訪れたこともあったのか(笑)、一気に晴れて、コース変更もなく本来のアイガートレイルを走れた。そして、当日は快晴となりアイガー本来の美しさを100%な状態で走れたのはラッキー。そのおかげか、えらい肌が焼けてしまったが・・・(笑)
来年、走るの??
さて、来年はどうするか。。。。今のところは、まだまだ自分のなかでは整理しきれていないが、やっぱりリトライしたい、再びアイガートレイルを走りたい思いは感じ取っている。
まあ、来年なのか再来年なのかは、分からないが・・・でも、自分のスケジュール帳には来年のEiger Ultra Trailのエントリー開始日をしっかり書き込んでたりするので、どうなるんだろうね。。。(笑)でも、自分のなかで、Eiger Ultra Trailは人生に大きく寄与したレースであった。なので、何らかの形でもう一度訪れて、走りたい!!
というわけで、いずれ来るであろう再挑戦に向けて、日本やアジアで修行しまくろう。来年の1〜3月あたりに香港で100kmを走る計画(TransLantau、Vibram 100など)。
前進あるのみ!ありがとう、アイガー!!また走りに行くぞ!
Eiger Ultra Trail 2016のアルバム
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